なぜできるやうになつたのかがわからない
あきらめて、年賀状用にタティングレースのモチーフを作りはじめた。
これは、Lisbeth #40 の Ocean Turquoise Dk で作つたモチーフだ。
デザインは藤戸禎子、といひたいところだが、スティッチの数が少し違ふ気もする。
以前、これとおなじやうなモチーフを極細毛糸で作つてマフラーにした。
なのでだいたいのところは手が覚えてゐるのだが、細かいところは不明だ。
外周の大きいリングはあつてゐると思ふのだが、真ん中のリングにつながつてゐる小さめのリングのスティッチの数が違ふ気がする。
だからといつて、自分で考へたモチーフとは口が裂けても云へないがな。
この糸は、Lisbeth にターコイズブルーが何種類かあるのでどう違ふのか確認するために買つたものだ。
だから一玉しか買つてゐない。
そんなの、糸見本を買へばいいぢやないか。
さういふ向きもあらう。
やつがれもさう思ふ。
さう思ふが、これを買つたときにはさう思はなかつたのだらう。
いい色の糸だと思ふ。
ちよつとくどいかな、とも思ふが、ここのところ periwinkel ばかり使つてゐたので新鮮だ。
いいよね、たまにはかういふ色も。
このモチーフはシャトルひとつでできる。
タティングレースをはじめたばかりのころは、これがうまく作れなくてね。
いまでもうまく作れるとは云はないが、抑へつけなくてもさほど波打たないくらゐにはできるやうになつた。
初心者(いまでも初心者のやうなものだが)のころは、外周がつれてしまつて形にならなかつた。
どんなに抑へても平たくならない。
つれるのでつなぐためのピコを長めに作れば今度は波打つ。
これと似たやうな形のモチーフでは必ずさうなつた。
それで「自分にはこのタイプのモチーフは作れないのだ」と思つて、長いこと作らずにゐた。
モチーフつなぎのスカーフを作るときに、タティングシャトルひとつで作れるモチーフがいいと思ひ、久しぶりにこのモチーフ(によく似た形のモチーフ)を作つてみたところ、なんとか作ることができた。
なにが変はつたのだらうか。
実は自分ではよくわかつてゐない。
なぜこのタイプのモチーフを作れるやうになつたのか。
手が覚えた、としか云ひやうがない。
いつのまにかできるやうになつてゐた。
これとは別のおなじやうなタイプのモチーフも、作れるやうになつてゐた。
なんでかのう。
そこがわかれば、いまできないこともできるやうになるやうな気がするんだがなあ。
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