My Photo
October 2024
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

« 年賀状の行方 | Main | 店頭で手帳を見かけて »

Wednesday, 04 November 2015

おほつぴらに見る

10月29日の木曜日に永青文庫に行つて春画展を見て来た。

春画展は開催に至るまでいろいろと大変だつたのだと聞く。
それぢやあ見に行かなきやな、前期の展示は11月1日までだといふし。
といふわけで行つてきた。

話には聞いてゐたが、ほんたうにすごい人だ。
「今日の永青文庫は大変な人ですこと」と云ひたくなること請け合ひだ。
それでもこの日はチケットはすぐ買へたし、中にも即入れた。
中は大層混み合つてゐたけれどね。

開催にこぎ着けるまで大変だつたらしい、と書きはしたけれど、やはりかうして堂々と展示されてゐると、だんだん食傷してしまふ。
なんかもう飽きてきちやつたなー、と思つたころに、「最近は普通の春画では商売にならなくて」とボヤイてゐる人の絵が展示されてゐて、ちよつと笑つてしまつた。
江戸時代も後期になると、さまざまな趣向を凝らした春画が作成されたやうだ。幽霊物怪の類の出てくるのはさういふものなんぢやないのかな。

春画はできれば誰もゐないところでひそかに楽しみたい。
展覧会に行つておいてなんだけれどもさ。
そこへ行くと豆版の絵はいい。
5×3カードくらゐのサイズの紙に描かれてゐて、その精緻なことといつたら驚く。
覗き込むやうに見る感覚が、春画を見てゐるといふ気分になる。
展示されてゐる絵の中には「仮名手本忠臣蔵」を題材にした絵があつた。どの絵を見ても「きみたち、そんなことやつてる場合ぢやないだらう」といふものばかりでこれまたうつかり笑つてしまつた。

さういや春画のことは笑ひ絵ともいふね。

上方の人が描いたものは表情豊かといふのがおもしろかつたなあ。
あと、葛飾北斎はやはりちよつと別格。なんといつても、着物の描き方ひとつで「あ、これは北斎」つてわかるんだもの。
おなじやうな着物の描き方をしてゐる絵は一枚あつたくらゐだ。
ああいふ描き方をすると、リアルになり過ぎるのかな。

物販コーナーもこれまた大変な人出であつた。
北斎の蛸の絵のトートバッグなんて、どこに持つて行くんだよ。
まあ、もちろん当たり障りのない部分を切り取つてはあるけれどもさ。

« 年賀状の行方 | Main | 店頭で手帳を見かけて »

Comments

Post a comment

Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.

(Not displayed with comment.)

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference おほつぴらに見る:

« 年賀状の行方 | Main | 店頭で手帳を見かけて »