非シャーロキアン、パブ・シャーロック・ホームズの帰還へ行く
8/14(金)、パブ・シャーロック・ホームズの帰還に行つてきた。
去年は結局行かなかつた。
大変盛況で、列ができてゐると聞いてゐたからだ。
パブ・シャーロック・ホームズの帰還は、早川書房の一階にあるカフェ・クリスティといふかサロン・クリスティを期間限定でパブに仕立てた店である。
「帰還」といふのは、去年もこの時期におなじやうにパブ・シャーロック・ホームズといふ店を展開してゐたからだ。
パブ・シャーロック・ホームズの帰還は、昼の部と夜の部とでメニューが違ふ。
14:00から17:00まではアフタヌーンティーセットやパンケーキといつたコーヒー紅茶とともに楽しむもの、17:00から22:00まではお酒とともに楽しむものを頼むことができる。
土日祝日は11時から16時とのことなので、昼の部の内容になるんだらうな、たぶん。
ついたのはあと10分で17時といつた時間帯だつた。
店内には、二人連れの先客が三組ほどゐた。
これなら待つこともあるまいと入ると、でてきたのは夜のメニューだつた。
そこで、メスシリンダービールと「ワトスン先生のマドラス風フリッター」、それとミックスナッツを注文した。
店内の壁にはホームズ作品の映像化・舞台化したもののポスターの縮刷版が一面に貼られてゐるところがあつた。
ちやんとピーター・カッシングのホームズの隣にクリストファー・リーが出演した作品のポスターが貼られてゐる。
わかつてるなー。
ちなみにクリストファー・リーのポスターの逆となりはレナード・ニモイがホームズに扮した写真のポスターだつた。「Shubert Theatre」とあるので舞台でやつたんだらう、おそらく。
そんなんでもりあがつてゐると、メスシリンダービールとミックスナッツがやつてきたので、まづ飲む。
メスシリンダービールはその名の通りビールをメスシリンダーに注いだものである。味は普通にビールだ(あたりまへだ)。
メスシリンダーの効用は、摂取量をきちんとはかることができることにある。そんなわけで、ジョン結婚前夜にシャーロックとジョンとがメスシリンダーにビールを入れて飲む、といふ場面があるのらしい。それにちなんだものだといふ。
ミックスナッツも普通にミックスナッツだが、「KKK」といふ文字の書かれた封筒がついてくる。中には五粒のオレンジの種……ではなくてナッツ。やつがれのはちやんと一粒づつ違ふものが入つてゐた。芸が細かい。
写真は敢へて撮らなかつた「ワトスン先生のマドラス風フリッター」は、ハムとチャツネをはさんだパニーニを揚げたものだといふ。結構おなかが一杯になるので二人でわけたいところだ。
メスシリンダービールでかなりいい心持ちになつたが、その後でシャーロックといふカクテルを頼んだ。スコッチウィスキーにドランブイとカルーアといふ甘いが強いといふカクテルである。
確かにかなり甘い。
そして強い……んだらうし、お会計のときにお店の人にも「シャーロック、強いから回つてるでせう」といふやうなことを云はれたが、そこからoazoまで歩けたので問題なし、といふことにしたい。
去年は来てゐないので今年のことしかわからないが、今年はTVドラマ「SHERLOCK」をかなりfeatureしてゐるのらしい。
店の外にはマイクロフトの、店内入つてすぐにシャーロックの、店の奥にはジョンとモリアーティの等身大パネルが設置されてゐた。
鹿打帽とインバネスのコートとを身につけて、パネルと記念撮影することもできる。たぶん、身につけなくてもできると思ふ。
三組くらゐ撮つてたかなー、ちやんと衣装を着て。インバネスのコートはいいねえ。なんだらう、あのケープがいいのかな。
どの人も、まづは看板……でなくてカンバーバッチのシャーロックと一緒に撮つて、中にはフリーマンのジョンと撮つてゐる人もゐた。
飲み物にはコースターがついてくる。
おそらくはレザック66に「聖典」および作者の名言と絵とが印刷されたものだ。
カクテル・シャーロックを頼むとワトスンのコースターがもらへるといふ話もある。
実際、やつがれもシャーロックを頼んでもらつたのはワトスンのコースターだつた。
やはり芸が細かい。
店内には、大きなモニタもあつて、さまざまな写真や絵のスライドショーを写してゐた。
うつかり見たときにピーター・カッシングの似顔絵が出てきて思はず口に手を当ててしまつた。
やつぱりいいねえ、ピーター・カッシング。
ところで、8/14はもしかしたら混んでゐるのではあるまいかと危惧してゐた。
コミックマーケットの第一日目だつたからである。
コミケ目当てで近くまで来たついでに寄つていく、といふ人が多いのではないかと思つたのである。
どうやらこの推測ははづれたらしい。
をかしーなー、ヲタクやヲタク気質の人は一度ははまると思つたんだけどなー、シャーロック・ホームズには。
残念。
いや、幸運だつたのか。
ここにも何度か書いたとほり、やつがれは別段シャーロキアンといふわけではない。
思ひたつて去年の暮れからいはゆる「聖典」を「緋色の研究」からひととほり読み返してはみたくらゐだ。
そんなんで、しかもひとりで行つて楽しいところなのか、と訊かれると、うーん、まあそもそも、お酒を飲んだら楽しい気分になるよね。
それで壁一面に貼られたポスターとか店内のモニタとか、ほかのお客さんやお店の人のやうすを見てゐると、ますます楽しい気分になるんだよね。
としか云へない。
お店の人もみんなよくわかつてるやうすだつたし。
と、ここまで書いて思つたのだが。
店内の客は、みな二人連れもしくは三人連れだつた。
一人で来てゐたのはやつがれだけだつた。
もしかして、「ものすごーく濃ゆいマニア」とでも思はれたりしてゐただらうか。
いやー、それは、ないな、たぶん。
でも、これまた来店するともらへる「シャーロック・ホームズ・イラストクイズ」が解けなくて悔しかつたので「聖典」を読み返してゐるといふのは内緒である。
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