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Tuesday, 14 July 2015

Tatting Keeps Me Sane.

The Twirly をつなぐプロジェクト進行中である。
でも昨日タティングシャトルの糸がなくなりさうなことをすつかり失念してをり、レース糸を持参するのを忘れたため、ちよつとしか進めなかつた。
しかし、先も見えてきたわけだし(といひながらまだこれまでつないできたのと同じ数のモチーフをつなぐのだが)、「これなら完成できさうだ」と思ひながら結んでゐる。

一応説明をしておくと、The Twirly は Jon Yusoff のデザインしたタティングレースのモチーフである。六角形で風車に似た形をしてゐる。
このモチーフをたくさんつないで最終的にはちよつと壊れた大きな六角形にするのが「The Twirly をつなぐプロジェクト」だ。

さて。
夕べ、「Knitting keeps me sane... sort of.」とつぶやいた。
ここのところちよつと「編み気」が落ちてゐる、といふ話は昨日書いたとほりである。
でも世間一般からすると編んでゐる方なのぢやあるまいか。
「世間一般」といふのがなにをさすのかはさておき、やつがれが一週間にあみものに割く時間は世界の全人口の一週間における平均あみもの時間よりも多い。
おそらく多い。
タティングレースに関しては明らかに多いと信じてゐる。

編み気が落ちてゐるのに、それでも編むのはなぜか。
編まないと買ひ込んだ毛糸が減らないから、といふのも理由だし、あみものさへしてゐればなにかしら生み出すことができるから、といふのもさう。

でもまあ、正気をたもつため、といふのもある意味あたつてゐるのかもしれない。
正気をたもつため、といふのは大げさかな。
平静をたもつため。うん、この方が近いかな。

ここでも何度も書いてゐるやうに、Yarn Harlot がそんなことを書いてゐる。
カナダでも病院や銀行や郵便局などでは長いこと待たされるものなのらしい。
さういふときに平静な気持ちをたもつため、編む。
Yarn Harlot aka Stephanie Pearl-McPhee は、病院や空港などで編んでゐると、編まない人(non-knitters、だな)から話しかけられ、最終的には「わたしにはとてもそんなことはできないわ。時間がなくて」といふやうなことを云はれる、といふやうなことも書いてゐる。
「いや、でも、いまここで私と話してゐるその時間はどうなの。あなたもわたしとおなじやうに待つてゐて、それで時間がないつて、ご冗談でせう」といふやうなことも書いてゐる。

また、「編む人(knitters)は、賢いからつまらないことをおもしろくするために編むのだ」といふやうなことも云つてゐる。

病院などで待たされる長い時間、とくに病院はいつまで待たされるかわからないところだ、さういふところで過ごす無為の時間を楽しく過ごすために編む。
さうだよねえ。
大抵の人は本を読んだりするのだらうが、編む人は編むのである。
さうして延々と待たされる無限地獄から逃れるのだ。

あみものは、やつがれにもそんな感じの効用をもらたしてくれる。
そして、タティングも。
あみものほどではないが、タティングでも「Tatting keeps me sane.」といふ人はゐる。
思ひはおなじだらう。

そんなわけで今日も The Twirly をつなぎつづける。

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