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Friday, 03 July 2015

赤青鉛筆

赤青鉛筆が嫌ひだつた。

赤青鉛筆

赤青といふが、実のところ朱紺である。
この朱と紺との組み合はせがどうにもうつくしくない。
幼児のころにはさう見えた。
朱色で塗つたとなりに紺色を塗ると、妙ににごつた色に見える。
これはいまも変はらない。

もうひとつ、嫌ひな理由は、赤青鉛筆は教師の使ふものと思つてゐたからだ。
これを理由とは認めたくない。
でもおそらくさうなんだと思ふ。
テストやかきかたの提出課題が返つてくると、赤青鉛筆であれこれ書かれてゐる。
あれがイヤだつたんだらうな。
だが待てよ。
記憶の中の担任は、朱色のフェルトペンのやうなペンを使つてゐたやうな気がする。
だとしたら赤青鉛筆の記憶はみづからの捏造か。
それはあり得る。
いづれにせよ、赤青鉛筆は自分より上位の人間が「あなたは間違つてゐる」と伝へるときに使ふもの、といふ意識があつた。
認めたくないけどあつた。
あつたんだらう。

あと、これは細かいことなんだけれども、紺色側の削り際に朱色が覗くのも好きではなかつた。
多分、軸の部分はまづ朱色を塗つてその上から半分だけ紺色を塗るんだらう。
きつちり半分に塗れないのか。
以前はさう思つてゐた。

かくも嫌ひな理由のある赤青鉛筆をなぜ使ふやうになつたのか。
あみものをするやうになつたから、だらう。
以前も書いた気がするが、あみものをするやうになつてから好きな色の幅がものすごくひろがつた。
あみものをする以前だつたら黄色なんて自分からはまづ選ばない色だつた。
それが、黄色い毛糸を買ふやうになつた。
最初はやはらかいたまご色のやうな色だつた。
そこからさまざまな色合ひの黄色い毛糸を買ふやうになつた。

朱色も以前は好きな色ではなかつた。
そもそも赤色系が好きではなかつた。
それが、いつしか赤い毛糸を買ふやうになつてゐた。

赤にもいろいろある。
朱色系だつたりマゼンタ系だつたり、明るかつたり暗かつたり。
如何にも赤といふ色よりも、暗くてちよつと青みがかつた色を選ぶことが多いかな。
しかしさういふ色よりも朱色系の方が自分には合ふかな、といふ気もする。

さうして好きな色が増えたところに、赤青鉛筆だ。
いいぢやあないか。
これも以前書いたやうに思ふが、やつがれは蛍光ペンが苦手である。
どうも好きになれない。
学校に通つてゐた時分には、線を引くときには色鉛筆を使つてゐた。
それも単に「赤」とか「青」とか「緑」ではなくて、「ローズマダー」だの「デルフトブルー」だの「メイグリーン」だのだ。
原色に近い色を忌避してゐたんだな、当時は。
それはいまもさうかもしれない。

「ローズマダー」の代はりに「ヴァーミリオン」、「デルフトブルー」の代はりに「プルシャンブルー」。
あり、だらう。
さう思つた。

実際に使ひはじめてみると、朱と紺とを一緒に使ふ機会といふのは案外ないことにも気がついた。
すくなくともやつがれの使ひ方だとあまりない。

使ひはじめてわかつたこともある。
これまだ使つてこなかつたのは、筆圧が低いからだらう、とかね。
赤青鉛筆は結構筆圧をかけないと色がくつきり出ない。
色鉛筆が全般的にそんな感じだ。
この、「くつきり出ない」ところがいい。
むかしはさうは思へなかつたのに、いまはさう思ふ。
力の入れ加減で色の出方が変はるのがおもしろい。
いまはさう思へる。

また、実際に使ふときは線を引くことが多い。
線を引くときには字を書くときより筆圧がかかる。
よつて色もくつきりと出る。
いいぢやあないか。

そんなわけで、出先では三菱鉛筆の、自宅ではトンボ鉛筆の赤青鉛筆を使つてゐる。
年をとるのも、まんざら悪いばかりぢやない。

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