レース糸の色糸
すこし涼しくなつてきたり、冷房のきいたところに行くと、とたんになにか作りたくなる。
家に帰つたらあんなものを作らうとかこんなものを作らうとか考へて、家に着くと暑さのあまりなにもしたくなくなる。
そんな日々がやつてきた。
「The Twirly をつなぐプロジェクト」は職場の昼休みのうち空いた時間でちよこちよこつづけてゐる。
何度も書いてゐるやうに、大きくなつてきてしまつたので、そろそろ出先で作るのはよしにして、家で作らうかと思つてゐる。
先日、大阪に出かけた折りには、そんなわけで違ふものを持参した。
Lisbeth #40 の牡丹色の糸とシャトルにその糸を巻き付けたもの、である。
Mary Konior の Black Magic が作りかけになつてゐるものだ。
牡丹色なので Black ぢやないけどなー。
Black Magic を黒い糸で作つたことは二回あるかないかだ。
一度だけ指定の DMC Cordonnet Special #40 の黒で作つたことがある。
DMC のコルドネスペシャル40番にはかつて色糸があつた。
そんなにたくさんはなかつたけれど、黒とか赤とか青とか水色とかあつたやうに思ふ。すくなくとも青と水色とは手元に使へぬまま残つてゐる糸がある。
廃番になると、もつたいなくて使へなくなつてしまふんだよね。
黒糸もそんな感じで後生大事に持つてゐたのだが、糸だつて劣化するだらうし、それだつたら使はうといふので、Black Magic を作つた。
DMC、コルドネスペシャル40番の色糸は復活させないのかな。
もうさせないのか。
なぜDMCといふかと云ふと、DMCなら、国内で入手可能になるだらうと思ふからである。
Anchorもあるぢやん、といふ話もあるが、Anchorの40番手はそんなに好みの糸ぢやないんだよね。
DMC Cebelia も同様。
コルドネスペシャルが好きなんだけどなあ。
ところで黒い糸といふのはなぜか結びづらい。
個人的な感想である。
それも、BabiloなどDMCのものだけでなく、オリムパスでも同様だ。
なぜか、結び目にわづかにすきまが空いたやうになる。
気のせゐかもしれないけれど。
染料のせゐなのかなあ。
何度か書いたやうに、オリムパス40番の緑やターコイズブルーの糸が好きだ。
結び目がぱつきりした印象に仕上がるからだ。
どこか乾いたやうな印象の糸なのである。
オリムパス40番ならなんでも一緒だらうと思ふとさうではない。
オリムパス40番の段染糸には、異様にしつとりとした手触りの糸もある。
おなじ糸なのになぜ、と考へて、違ふところは色以外に思ひつかない。
よつて、染料によつて糸の感触が変はるのかな、と思ふに至つたわけだ。
そのとほりかどうかはよくわからない。
最近オリムパス40番もあまり使つてないしな。
かぎ針編みしかしてゐなかつたころは、あまり気にしたことはなかつた。
タティングレースの方が気になるのかもしれない。
と、かう書いてゐるのは涼しいところでだつたりする。
糸の話をしてゐるうちに、いろいろ作りたくなつてきてしまつた。
しかし、家に帰るととたんにその気持ちがしぼんでしまふんだよなあ。
やれやれ。
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