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Friday, 08 May 2015

横浜人形の家 シャーロックホームズの世界展に行く

五月六日(水)、横浜人形の家に行き、「シャーロックホームズの世界展」を見てきた。
五月三十一日(日)まで開催される。

シャーロックホームズの世界展

横浜人形の家は、一昨年の夏に川本喜八郎の南総里見八犬伝の人形を見に来て以来だ。
ここでは、フラッシュさへ焚かなければ写真撮影が許可されてゐる。「シャーロックホームズの世界展」のやうな特別展示は展示によつて許可だつたり不許可だつたりする。
しかし、写真撮影の許可が思はぬ落とし穴になつてゐやうとは、あ、お釈迦様でも気がつくめぃ。

閑話休題。

横浜人形の家は建物の二階に入口がある。
「シャーロックホームズの世界展」の会場は三階の奥にある企画展示室だ。
会場の入口を入ると、まづ右側にビートン校の廊下のセットがある。
覗いて見ると木々やベンチがあつて、青いシロクマがゐたり、ベイカー寮遊撃隊の一員がゐたりする。
これをいちいち覗くのが楽しい。
箱の中になにかを仕込んで覗かせて、それが楽しい、みたやうな感じかな。
モンティ・パイソンだつたか、観光地にそんな箱があつて、覗くととある紳士の奇行を見ることができる、といふのがあつたやうに思ふ。
望遠鏡や顕微鏡、カメラの楽しさも「覗いて」見る、「覗いて」撮るところにある気がする。
最近の望遠鏡や顕微鏡、カメラは覗かなくても見たり撮れたりするんだがね。

その先にケースがふたつあつて、手前にはジェイベス・ウィルソン、アブドラ、ヘレン・ストーナー先生がゐる。奥のケースには、アイリーン・アドラー先生、ホームズ、アガサがゐる。
展示は、NHK文化祭やNHKスタジオパークでのシャーロックホームズ展よりも見やすい。
ケースが大きくて前面がガラスで中が白く明るいからだ。
また個人的なことだが、人形の顔の位置が自分の目線にあつてゐるのも見やすい所以かと思ふ。
小さいおともだちだとちよつと見づらいのかな、とも思ふが、NHKでの展示のときよりは低い位置にゐると思はれるので、あまり気にしなくてもいいかもしれない。

間近で見ると、アブドラの髪の毛の先がマーブル模様になつてゐるのがよくわかる。とつてもきれい。
ジェイベス・ウィルソンと並んでゐると、彫刻めいた風貌の人形がふたり並んでゐるといつた感じだ。
アブドラの左隣にゐるヘレン・ストーナー先生が妙に影がうすく見えるのもそのせゐか。いや、もともとストーナー先生はどこか影のうすい人か。

アドラー先生は、おとなしやかに佇んでゐて、ちよつと物足りない。
それはホームズもおなじかな。
このケースではアガサがひとり気を吐いてゐる。といふか、可愛い。
でも去り際に再度見たらアドラー先生にはやつぱりちよつとゾクゾクしたけどね。

奥のケースのあたりからちよつとひらけた部屋になつてゐて、左手のケースには粘土の胸像が主に飾られてゐる。
この場にはゐないウィルスン・ケンプ、マイクロフト、ミルバートン先生にバスカーヴィルくんなどの胸像がある。ほかにはワトソンやシャーマン、イザドラ・クラインのものもあつた。
このケースの記憶はちよつと曖昧だ。
ミルバートン先生の胸像は、目が横を向いてゐるやうに見えたな。それで人形劇のときとはちよつと違ふ印象を受けた。狡猾な感じ、かな。
胸像によつては背後に色指定の紙が貼られてゐる。実際に人形がこの場にゐるイザドラの指定などは人形と見比べるとおもしろい。

アドラー先生・ホームズ・アガサのケースの向かひには、ガルシア、イザドラ、ヘンダーソンの人形がゐる。
と書いて、ガルシアとヘンダーソンとの印象がほとんどないことに気づく。
イザドラ、インパクトあるわー。
目玉の塗りなんか輝いてゐるしね。
これはほかの人形もさうなのかと思つていろいろ見てみたが、よくわからなかつた。
イザドラは目が大きいので塗料のメタリックな感じがよく見えるだけなのかもしれない。
あるいは、今回展示されてゐる人形のうちきらきらした塗料を目に使つてゐるのはイザドラだけといふ可能性もある。
それだけイザドラの印象が強い。

その右のケースには、メアリー・モースタン、ワトソン、ジョナサン・スモールがゐる。
メアリー、可愛いぢやあないか。人形劇のときは賢しいタイプかと思つてゐたけれど、今回の展示の感じだと「ワトソンが惚れるのもわかる」と思ふ。
ワトソンはNHKでの展示と比べるとおとなしい感じかなあ。これはホームズにも感じたつけか。
ジョナサン・スモールはほかの人形とちよつと顔立ちが違ふ。カシラもちよつと小さいんぢやないか知らん。イザドラとかガルシア、ヘンダーソンのカシラが大きすぎるからさう思ふのか。

その右はセットになつてゐて、学校の裏庭のやうな感じかな。オルムシュタイン校長の胸像があつて、ラングデール・パイクがひとり宙に浮かんでゐるやうな感じでゐる。
パイク、NHKの展示でもこんな感じだつたね。
ネズミとかリスとか、ちいさい齧歯類が飛び跳ねてゐるやうに見えるよ。

その右にモニタがあつて、Blue-ray BOX の特典映像を流してゐた。
Blue-ray BOX は買つてはゐないのだが。
特典映像を見て、買ふかなあ、と悩んでゐるところである。
特典映像は、舞台裏を映したものだ。
たとへば人形劇のこのシーンはどう撮つたでせう、といつたやうな動画が収録されてゐる。
かういふのつていままでもあつたのかな。三銃士のときはあつたのかも?
NHKでのシャーロックホームズ展のときにちよつと書いたやうに、人形劇の人形遣ひつてあんましfeatureされない気がする。
声優はだいぶ取り上げられるやうになつてきたし、それでなくても聲を聞けば誰だかわかるけど(信乃さんは近石真介だ、とかさ)、人形遣ひを見分けるのは、残念ながらやつがれには無理だ。
「人形劇三国志」のエンドロールを見ても、人形遣ひの人々は年功序列の五十音順なんぢやあるまいか、くらゐのことしかわからない。
「シャーロックホームズ」では、川口英子と友松正人との名前が操演者の中でも最初に書かれてゐて、「このふたりがホームズとワトソンとを遣つてゐるのだな」といふのがわかるやうになつてゐた。これはめづらしいことだと思つてゐる。
人形浄瑠璃を見に行く場合、誰がどの人形を遣ふかといふのは重要な情報だ。
人形浄瑠璃ではなくても、人形遣ひとはさういふ存在だと思つてゐる。
その一方で、「芝居の中の三国志」で加藤徹が云ふてゐたやうに、人形劇においては人形遣ひは存在しない存在である、といふ話もある。
たぶん、そんなわけでいままであまり表に出てこなかつたんぢやないかなあ。
そんな気がする。
ただ、見るときは舞台裏がどうなつてゐるかといふことは忘れて見たい。
片岡孝夫(当時)もかつてこんなことを云つてゐた。
「役を演じる上で「ここが大変なんですよ」といふと、客はそこばかり見てしまふ。ゆゑにあまり云はないことにしてゐる」、と。

その右にはシャーマンの飼育小屋のセットがあり、トビィ、ベイカー寮遊撃隊、シャーマン、ロイロット先生、ソフィーがゐる。
ロイロット先生、よかつたね、シャーマンの隣にゐられて。
そんなことを思つてしまふ。
それにしてもロイロット先生、ほんとにカシラがデカいね。
横にゐるシャーマンがいつにも増して可愛く見えるぞ。

部屋の中ほど、入口に近いあたりに小道具をおさめたケースがある。
円形でテーブルのやうな形をしてゐて、中が六つくらゐに仕切られてをり、仕切はガラスになつてゐる。「ワトソンの持ち物」とか「ホームズの持ち物」とか「消えたボーイフレンドの謎」「赤毛クラブの冒険」とかひとつひとつ題名がついてゐる。
このケースも多分NHKの展示のときよりは高い位置にあるんぢやないかなあ。少なくとも、ケースの底は高いやうに思ふ。
仕切がガラスになつてゐるから裏側もよく見える。

その先にひとり用のケースがふたつあつて、手前にモリアーティ教頭、奥にオルムシュタイン校長がゐる。このふたりは360度ぐるりと全部見られるやうになつてゐて嬉しい。
このふたりが見やすい所以は、照明の加減にもあるのかもしれないな。ケースへの反射がすくないのだ。
オルムシュタイン校長は、操作の仕掛け部分も見られる。
モリアーティ教頭は背中に回した手の先まで美しい。
このふたつのケースの周囲はぐるぐると回りたくなること必定だ。

シャーマンの飼育小屋の先に別の部屋があつて、正面の舞台のやうになつてゐるところにユニオンジャックの衣装のホームズと、シャーロックホームズ賞仕様のホームズとが飾られてゐる。
かうして見ると、ホームズのカシラは三つはあるといふことか知らん。それとももつとあつたりするのか知らん。
左側の壁には井上文太の絵、右側には秋赤音の絵が飾られてゐる。
左側の壁の絵はモノクロで、紙のサイズに比して絵がわりと小さい。うさぎの耳のシャーマンとか、芍薬シャーロック、眼帯シャーロック(とあと一枚なんだつたか忘れてしまつた……)など、童話の挿し絵のやうな感じだ。可愛い。
右側の絵は鮮やかな色合ひの絵である。この対比がまたおもしろい。

会場を出たところに、ミステリースタンプラリー in 横浜の横浜人形の家のスタンプがあり、その横にガチャガチャがある。
ガチャガチャはボールチェーンキーホルダーとカンバッチ、かな。
はい、やりませんでした。

と、ここまで書いてきて、やはりあまり覚えてゐないんだなあ。
写真撮影可の副作用だ。
写真を撮ると、それで満足しちやふんだらう。
「あとで写真を見ればいいや」とかね。
渋谷ヒカリエの川本喜八郎人形ギャラリーや、飯田市川本喜八郎人形美術館だと写真は撮れない。その分とにかくひたすら見る。
また、渋谷だと「また近いうちに来ればいいや」といふ油断があるためか、あまり記憶に定着しないけれど、飯田は「次はいつになるかわからない」といふ思ひがあるためか、覚えてゐることが多い。
展覧会の図録なんかもさうで、買つてしまふと「あとで図録を見ればいいや」になつてしまふことがある。
でもこの前「三原順復活祭」の行つて思つたけれど、印刷するとどうしても落ちる情報つてあるんだよね。まんがと図録との印刷は違ふのかもしれないけれど、それでも印刷つてそのものそのままを表現できるところまでいつてゐないんぢやないかな。

などと書きながら、次に横浜人形の家に行くときはちやんとカメラを持つて行かう、などと考へてゐるのだから、どこまで本気なのか自分にもよくわかりはしないのだがね。

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