ノートの使ひ方 棚卸
現在の「なんでも書き留める用」ノートは Moleskine ポケットサイズの無地である。
「不思議の国のアリス」エディションを、「CURIOSER & CURIOSER」といふ表紙の文句にひかれて買つてしまつたことは先日書いた。
2010年に「なんでも書き留める用」ノートを使ひはじめたときのノートもMoleskine ポケットサイズの無地だつた。
以後、ほぼ「Moleskine→ほかの手帳→Moleskine→ほかの手帳(以下略)」といつた感じで「なんでも書き留める用」ノートは変遷してゐる。
前回はトラベラーズノートだつた。これも以前書いたとほりだ。
初代「なんでも書き留める用」ノートを見ると、書き込まれた字の細かさにくらくらする。
自分で書いたんだけどね。
最初の頃は無地ばかり使つてゐた。
あるとき、Moleskine ポケットサイズの罫線ありを使つてみたら、この罫線の間隔がしつくり来た。
しつくりは来たものの、無地に戻るとまた字がミクロの世界に行つてしまふ。
いまは意識して字を大きめに書くやうにしてゐる。罫線ありのノートに書くときを想像しながらね。
また、初代からしばらくは右側のページだけを使ふやうにしてゐた。
左側のページには、後日見返したときに追記するやうにあけておいた。見開きによつては左側は真つ白なこともある。
左側のページにも書くやうになつたのは、Smythson の Panama を使ふやうになつてからだ。
単純にもつたいなかつたからである。
右側にしか書かなかつた理由に、インキが裏抜けするから、といふのもあつた。
Panama Notebook は基本的に裏抜けはしないからなあ。
左側をあけておく必要がない。
必要はなくて、しかし後で追記したいときはどうしたらいいか、といふのは、現在でも課題ではある。
罫線がある場合は、線と線とのあひだにちよつと小さめに字を書いて、余白に書き込むやうにしてゐる。
ない場合は、ページの上下左右に余白を作つて、そこに書き込む。
いまのところそんな感じにしてゐる。
裏抜けの話が出たところで、Moleskine で使用するペンとインキの話にうつると、ノートと一緒に持ち歩いてゐるのはプラチナポケットである。やつがれのペンは銀色のキャップに赤い軸のものだ。
ペンとインキの組み合わせはいかのとほりだ。
- プラチナポケットにプラチナのブルーブラック
- 中屋万年筆の細軟にコンヴァータをつけてプラチナのブルーブラック
- 中屋万年筆の中軟にプラチナのブルーブラック
- 大橋堂の細字にセーラーの青墨
- ボールペンではJet8
- パイロットのPRERAにドクター・ヤンセンのフレドリック・ショパン
- ナガサワ文具センターオリジナルの透明軸スチールペンにナガサワのルノワール・ピンク
ショパンとルノワールは裏抜けしないわけぢやないが、やつがれとしては許容範囲だ。
ショパンは感想用に使用してゐる。
Moleskine以外のノートを使ふ場合は、プライヴェートリザーヴのアヴォカドもよく使ふ。感想は緑色で、と決めてゐるのでね。
PRERAは細字で、しかもやつがれの筆圧が低いのであまり裏抜けしないんぢやないかな。
ルノワールは追記用だ。
追記用なのでノートの端に書き付けることが多く、裏抜けしてもあまり気にならない。まあ、云ふほど裏抜けしてゐない気もする。
そのほか、「ええい、ままよ」といふので裏抜けすることがわかつてゐて使ふペンもあつたりする。
「なんでも書き留める用」ノートはMoleskineのポケットサイズかせいぜい大きくても文庫本サイズなので(前回はトラベラーズノートだつたけど)、もつとぱつと思ひついたやうななんでもないことを書き留めるやうにしたい。
でも実際は一ページまるまる埋めるやうなことを書いてしまふことが多い。
いつそのこと、ポケットサイズのノートには思ひつきを書き留めることにし、あるていど長さのあることはトラベラーズノートに書くやうにしやうか知らん。
と、これはここでしつこく書いてきたことではある。
書いてきたことではあるのだが、なかなかふんぎりがつかない。
あれはあちらのノート、これはこちらのノートでは、どこにこ何が書いてあるかわからなくなりさうな気がしてな。
どちらも一冊づつのうちはいい。
でも何冊も使ふやうになつたら、わからなくなるんぢやないか。
そんな気がする。
Moleskineのポケットサイズにしても、SmythsonのPanama Notebookにしても、貯金通帳サイズながらあるていど長いことでも書き留められるからかうなつちやふんだなあ。
書き留められる、といふか、書いてゐて「小さいよ!」といふ不満を感じない、といふかね。
A4サイズくらゐの紙にのびのびと何かかきたいといふこともある。
でも、この貯金通帳サイズが絶妙な気がするんだなあ。
時折くるほしく他人様のノートの使ひ方が気になることもあるけれど。
結局自分の使ひたいやうにしか使へないしね。
五年もつづいてゐるといふことは、いまの使ひ方が自分にあつてゐるといふ証でもあらうし。
こんな感じで今後もノートを使ひつづけていくのだらう。
なにしろいまの使ひ方なら数年は十分もつくらゐ、ノートを手元に抱へてゐるからね。
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