タティングレースはこれでいいのか
The Twirly をつなぐプロジェクトを粛々と遂行中である。
いつもの説明をしておく。
The Twirly とは Jon Yusoff のデザインしたタティングレースのモチーフである。
六角形で風車のやうな形をしてゐる。
このモチーフをつなぎまくつて、最終的にはちよつと壊れた大きな六角形にするのが「The Twirly をつなぐプロジェクト」だ。
それにしても、「粛々と」、なあ。
「上から目線」のことばですか?
違ふと思ふなあ。
「粛々と」といふことばが悪いんぢやない。
使ふ側の問題だ。
だいたい「粛々」といつたらあれでせう、頼山陽。
鞭聲粛粛夜過河 暁見千兵擁大牙
これのどこが「上から目線」なのだらうか。
あー、なるほど、敵は河にゐるから、山の上から見てゐるつてアレですか。
ちがーふ!
古いネタで恐縮です。
前回、モチーフの作りはじめや糸端の始末の仕方などについてちよこつと書いた。
The Twirly ではシャトルをふたつ使ふ。
糸を巻いた直後はふたつのシャトルの糸はつながつた状態なので、糸端は最後にできるものだけを始末すればいい。
では、シャトル同士の糸がつながつてゐない場合はどうするか。
これも前回ちよこつと書いた。
まづ、シャトルはひとつだけで、リングとチェインとを作る。
このときに、Magic Thread 用の糸をリングとチェインとに仕込む。最後の糸端の始末用にね。
こんな感じだ。
チェイン用の糸はすこし長めに取つておく。糸始末用だ。
チェインの上にリングを作るところでふたつめのシャトルを追加する。
このときに、ひとつめのシャトルでチェインを作るときに使つた糸の端とふたつめのシャトルの糸端とを始末する。
この部分は、芯糸もあはせて糸が三本入るのでちよつとスティッチが大きめになる。
写真では大きくなり過ぎてしまつた。普段はもうちよつと小さくなる。
これでモチーフを作つて、最後の糸端はマジックスレッドで引き込む。
この方法は、本ではあまり見かけない。
前回も書いたとほり、作りはじめや糸を足すときに糸始末をしながらスティッチを作る方法は、The Book of Tatting で見てやりはじめた。
でも、シャトルと糸玉の場合やシャトルをふたつ使ふ場合に、まづはシャトルひとつで作れるところまで作るといふ方法は、おそらく本で得た知識ではない。
もう覚えてはゐないけれど、誰かがさうしてゐる、といふのをその人の blog かなにかで読んだんぢやないかなあ。
なので、世の中のタティングレースをする人はみなかうしてゐると信じてゐる。
だつてその方がきれいにできるし糸端の始末も少なくて済むぢやん。
糸端同士を結ぶ方法とか糸端を縫ひ込む方法とかもやつてるかもしれないけどさ。
本に書いてあるし、NHK教育TV(とはいまは云はないのか? Eテレか?)の番組でもさう教へてゐるやうだし。
タティングレースも習ひに行つたら、糸始末の方法もいろいろと教へてもらへたりするのか知らん。
それとも、みんなWeb検索をかけて情報を集めて自分で咀嚼してなんとかするのか知らん。
タティングレースに関しては、「やつがれはなにか途方もない勘違ひをしてゐるんぢやないか」と思ふことがある。
情報が入つてこないからね。
糸端の始末の方法にしても、知つてゐる範囲ではこの方法が一番失敗が少なくてきれいにできるからやつてゐる。
結べば速いのかもしれないが、きれいにできない。
ここに書いた方法が「途方もない勘違ひ」でないことを祈る。
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