ふりかへる
今年を振りかへらうと思つて使つた手帳をそれとなく見返してみたりはした。
やたらと細かい字を紙面いつぱいに埋め尽くしたページがいくつもつづくところは、渋谷ヒカリエの川本喜八郎人形ギャラリーか飯田市川本喜八郎人形美術館の展示替へ直後の記述だ。
とてもわかりやすい。
そんな感じで、中身までは読めてゐない。
いつたいなにをしてゐたのかね、と思ふが、十二月は歌舞伎座・国立劇場・京都南座で歌舞伎が、国立劇場の小劇場で文楽のあるたいへん忙しい月なのである。
思ひ出す、就職直後の十二月、日々終電に間に合ふかどうかの戦ひで、土日もどちらかは必ず出勤し、でも関西で研修があつたのでそのついでに南座には行つた。
仕事納めの日、家に帰りついたら、40度近い熱を発し、翌日休日診療の病院に行つた。
年末最後のイヴェントには行けず仕舞だつた。
一月は、これまた歌舞伎座・国立劇場・浅草公会堂・大阪松竹座・国立文楽劇場といふ、さらに過酷なスケジュールが待つてゐるが、なに、全部は行かない。
学んだからである。
そんなわけで、この期に及んで今年度の振り返りなどできてゐない。
あみものとタティングレースについては一応ここに書いたとほり。文房具も萬年筆については書いたな。
そんな感じである。
読書については、去年と同様「月に五冊以上、うち一冊は原書」といふ目標を達成した。
来年については「うち一冊は原書」はいいけど、「月に五冊」といふ目標ははづさうかなと思つてゐる。
「月に五冊以上」といふのは、いはゆる「積ん読」を減らすための目標であつた。
月に五冊以上読んで、「積ん読」本は減る気配がない。
そりやさうだな。新たに買つた本や図書館で借りた本を読むこともあるのだもの。この調子では「積ん読」は全然減らない。「全然」は云ひ過ぎか。しかし、減らす目的でこの目標をたてても意味がない。
そんなわけで、来年は「月に一冊は原書を読む」といふ目標だけにしやうかと思つてゐる。
え、「月に五冊以上積ん読を消化する」にはしないのかつて?
ぬー。
あと十時間くらゐ考へることにする。
去年から引き続き、「睡眠時間最優先」といふのが目標であつた。
これは、達成できてはゐないものの、去年よりはましなのではないかなあ。
といふのは、おそらく体力の減少のせゐで起きてゐられなくなつてゐるからだ。
つまり、目標達成ならずとも去年よりはよくやつてゐるとはいふものの、実のところうまくいつてはゐない、といふことである。
それともいつてゐる、と思つていいのかなあ。
ぬー。
来年も「睡眠時間最優先」は目標にするつもりだ。
でも、「毎朝きまつた時間に起きる。誤差プラスマイナス一時間以内」とかなんとか、そんな目標にしたい。
起きる時間が決まれば、寝る時間もおのづと定まつてくるだらうと考へてのことである。
さうさう、起きる時間といへば、この年末年始の休みの目標は、「出勤する日とおなじ時間に起きる」である。
すなはち、夜更かしはしない。
紅白歌合戦などは見ない。
「びじゅチューン!」は見たいけれど、それもあきらめる。録画機が録画してくれるはずだ。
休みに入つて二日。初日は二度寝してしまつて四十分くらゐ起床時間が遅れてしまつたけれども、いまのところ守れてゐる。
なぜこんな目標をたてたのかといふと、休みの日も出勤する日とおなじ時間に起きるやうにすると、休み明けで出勤するときに暗い気分にならなくてすむ、と聞いたからだ。
普段の土日にできないのは、平日たまつてゐる睡眠不足を解消しなければならないからである。
今回は、27、28日と普段の睡眠不足を解消して、29日は出勤したものの早めに帰宅し、それなりに睡眠の足りてゐる状態を作り出すことに成功した。よつて、挑戦してみることにしたのである。
休み明けの出勤を楽にする方法といふのは、これまでもいろいろと試してきた。
そして、すべてうまくいかなかつた。
ひとつだけ「これは効いたな」といふのは、「休日、普段行きたいと思つて行けてゐないところに行く」だ。
しかし、そんなところはさうさうない。あつても、土日だけで行くのはむづかしい場所だつたりすることが多い。
そんなわけで、「これだ!」といふ方法に出会へずにゐるのだつた。
今回はうまくいくといいなあ。
芝居については、来年はまちつと選んで行かうかなあと思つてはゐる。
体力がもたないからだな。
一公演一回にしたいところだ。
したいところだが、三月の「道明寺」は二度は行くかもしれない。
また、毎年遠征は控へるやうな目標をたてるのだが、守れた試しがない。
今年は三回までと決めて、四回行つた。
三月の南座、七月の松竹座、十月の名古屋、十二月の南座の都合四回である。
去年は二回までと決めて三回行つた。
ふむん、といふことは、遠征の回数を決めることには意味があるのかもしれないな。決めた回数より一回多い、といふことは、やはり控へてゐるのだらう。
来年は……来年はどうするかなあ。すでに一月に松竹座に行くことが決まつてゐるしなあ。
来年の問題は六月の博多座と十月の名古屋だ。演目と配役次第では行くやうな気がする。
十二月の南座は行くとして、四回、かなあ。
かうして毎年目標回数が増えていくのだらうか。
抑へたいのにね。
飯田にはこれまで同様年四回、かな。展示替へのときに一回、そのあひだに一回で四回になる。
今年は八月二十三日が休みだつたので、「死者の書」を見に行くことができた。来年は日曜日なので、これまた見に行けるのではないかと思つてゐる。
問題は、八月に行くと、次の展示替へまでに間があり過ぎる、といふことなんだけれどもね。
かういふ目標といふのは、最終的なゴールがあるからこそ意味のあるものである。
でも、いまのところ、やつがれにはさういふゴールはない。
考へても詮無きこと、と思つてゐる。
いまさら「ああなりたい」だの「かうなりたい」だの考へても仕方ないぢやあないか。
さう思つてしまふからだ。
以前、幼い実の子から「お母さんの将来の夢はなに?」と訊かれてかたまつてしまつた、といふ女の人の話を耳にした。
いまさら「将来の夢」といはれてもかたまつてしまふ。
そんなもんだよ。
ただ、万が一長生きしてしまつたときのことを考へて、せめて足腰だけは丈夫でありたいと思ひ、また歩くやうにしてゐる。
外周約1.5kmの公園を、三~四周くらゐ、出かけない休みの日に歩いてゐる。
歩いたからといつていいことはとくにない。
旅先でちよつと歩けるやうになつたかな、といふくらゐか。
でも仕方ないから歩く。
長生きするだけでも迷惑かもしれないのに、この上の迷惑はかけられないからだ。
問題は、夏になると虫が増えることだな。あと蛇が出たりすること。
夏のあひだは別のところを歩くことにするやうだ。
来年もそんな感じでひとつ。
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