Brioche Stitch のネックウォーマを使ふ
先週 Brioche Stitch のネックウォーマを装着してみた。
突然冷えてきたからである。
結論からいふと、ちよつと分厚すぎる。
かなりの寒冷地仕様だ。
極太の毛糸を Brioche Stitch にしてゐるんだから、当然か。
Brioche Stitch、すなはち、まあ、イギリスゴム編みといつてもいいかと思ふ。
はじめてイギリスゴム編みに出会つたのは、高校生くらゐのころだつたやうに思ふ。
レッグウォーマをイギリスゴム編みで編む、といふ作品だつた。
レッグウォーマには愛がない。
これまでにレッグウォーマを編んだことは一度しかない。
なぜ愛がないかといふと、冷えるのは足先だのにその足先をあたためやうといふ気がレッグウォーマにはまるでないからだ。
去年思ひたつて一足だけ編んでみた。
理由は、ひとつにはパピーのブリティッシュエロイカがちやうど四玉くらゐあまつてゐたこと、もうひとつには果たしてレッグウォーマといふのはほんたうにあたたかいのか確認したかつたこと、のふたつかな。
その前に、フィギュアスケートの選手は練習中どのやうにして体温の低下を防いでゐるか、といふ記事を読んでゐた。
手首や足首をあたためる、といふ内容だつた。
云はれてみれば、練習中のフィギュアスケートの選手つてかなり薄着な気がするけど、手首と足首とはあたためてゐるやうな印象がある。
だつたら足をあたためるにはレッグウォーマだらう。
さう思つた。
ブリティッシュエロイカで、縄編みの入つてゐるレッグウォーマを編んでみた。
これがかなりの難産だつた。
特に最初の片方がなかなか編めなくてね。
どうやら気分が落ち込み気味のころだつたのらしい。編み気が落ち込んでゐたんだらう。もう片方は比較的すんなり編めた。
編んで使つてみてどうだつたかといふと、うーん、「ないよりまし?」といつた感じだつた。
やはり冷えるのは足先なんだよなあ。つま先といふか。
やつがれに必要なのはレッグウォーマではなくて、室内履のやうなものなのかもしれない。
そのときにさう思つた。
イギリスゴム編みの話からはなれてしまつたな。
レッグウォーマに興味はないが、イギリスゴム編みには興味があつた。
それで、高校生のそのときに、編み方だけ練習してみたんだね、余り毛糸か何かで。
編んでみて、進まないのなんのつて。
編まない糸を針にかけるとはいつても、引き上げ編みのやうなものだ。
そらー長さは稼げないわな。
編み地は厚くふかふかにはなるけれど、この進まなさは如何せん。
それで、イギリスゴム編みもその後やつたことはなかつた。
イギリスゴム編みをする気になつたのは、以前より速く編めるやうになつたからだらう。
また、レッグウォーマのやうに長さの必要なものではなく、帽子とかネックウォーマとかそんなに長くも深くもないものを編むやうになつたからかもしれない。
イギリスゴム編みの帽子、いいよね。二色で編んで折り返してかぶるやうなのを編んでみたいなあとつねづね思つてゐる。
今回編んだネックウォーマも、折り返して使ふことを考へて編んだ。
折り返すと、かなり首に密着する。
極太の糸を二重に使つてゐて、しかも弾力のある糸なもんだから、ふかふかだ。折り返して使ふと、風を通さない。
あたたかい。
非常にあたたかい。
しかし、このあたたかさが、東京近郊に住まひする人間に必要だらうか。
それは疑問である。
とくに電車に乗るといけない。
電車の中は暑いからなあ。
まあ、即取ればいいわけではあるけれども。
ところで、先日テレビで「冷えのぼせの人はタートルネックなどを着てはならない」といふ話を聞いた。
どうも、タートルネックのセーターなどを着ると、襟元から熱が逃げないので、頭に熱がのぼるのだ、といふことらしい。
そのくせ、「冷えのぼせの人は首や肩を冷やしてはならない」といふではないか。
どうしろつていふんだよ。なあ。
のどといふか気管支といふかがそれほど強くないので、寒くなつてくると襟の高い服を着ることが多いのだが、それがいけないのかなあ。
肝要なのは足を暖めることらしいんだけどね。
さうすると、このイギリスゴム編みのネックウォーマなんか、まさに身につけてはいけないものになつてしまふんだが、さて。
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