待望のニットフェスティバル
キルトフェスティバルは毎年開催される。東京ドームで一週間近く。
しかも、そのあとパシフィコ横浜でも開かれたりする。展示内容はおなじだらうが、東京ドームで開催したものを、わさわさパシフィコ横浜でもやるなんて、すごいことだ。
一方、ニットフェスティバルは十年に一度開催されるかどうかである。
前回はいつだつたらう。確か浜松町でやつてゐた。二日間だか三日間、九月のまだ暑い時期だつたやうに記憶してゐる。
このとき、ストレッチ編みのミニ講習会があつて、針を持ち帰つた。かんたんな編み方もひとつだけ覚えた。
ほかにも求心編みとかあつたやうに思ふ。
あれから十年以上たつ。
そろそろ次のニットフェスティバルがあつてもいいのにと思ふのだが、開催の話は絶えて聞かない。
日本ヴォーグの通信販売を見ても、バッチワークやキルティングの素材や道具はとても多い。カタログの大半を占めてゐる。
あみものはといふと、秋冬の時期に少し取り上げられるくらゐだ。たまに夏物も出る。毛糸はあつても針など材料が出てくることは滅多にない。
考えへてみれば「素敵にハンドメイド」もさうか。あみものの放映は、毎月あるとは限らない。いまの時期は毎月なにかしらあるのこもしれないが、まつたくない月もある。
パッチワークやキルティングを楽しむ人口の方があみもの人口よりも多いといふことだらうか。
或はパッチワークやキルティングをする人々の方があみものをする人々よりも出費が多いのかもしれない。
さう考へて納得したものの、それだけでもないやうな気がしてきた。
あみものに比べて、パッチワークやキルティングは、身につけて外に出て「見て見てー」と、周囲に見てもらふことが少ないのではあるまいか。
パッチワークやキルティングの場合、東京ドームで飾られて一等目立つてゐるのは、巨大な壁掛けのやうなものである。
それつて、さういふところで展示でもしないかぎり、他人に見せびらかすわけにはいかないよね。
パッチワークやキルティングで、身につけて外に出られるものといふと、かばんなどが考へられる。ポーチとか筆入れとかもあるね。定期券入れとか。
でもそれくらゐかなあ。あまり着るものとか見かけない気がする。
一方あみものはといふと、まあ、編んだオブジェを作る人もゐるけれど、どちらかといふと身の丈サイズなものが多いやうに思ふ。
帽子とかマフラーとか、自分でかぶつたり巻いたりして、「見て見てー、これ編んだのよー」と外で見せびらかすことも可能だ。
パッチワークやキルティングで作つたものは見て楽しむもの、編んだものは使ふもの。
そんな違ひもあるやうに思ふ。
催しものが開かれるかどうかは、この違ひにもあるのかもしれないな。
そろそろひとつニットフェスティバル、如何ですかね。
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