2014年10月の読書メーター
2014年10月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2744ページ
ナイス数:10ナイス
陋巷に在り3―媚の巻―(新潮文庫)の感想
この巻を読むに及んであらためてKindle版の出てくれたよろこびをかみしめる。
読了日:10月1日 著者:酒見賢一
史記 5 世家 上 新釈漢文大系 (85)の感想
必ずといつていいほど君主が愛妾に溺れてダメになる、といふ末路をたどるため、どの国の話だつたかわからなくなるほどである。その中で驪姫は別格。ここまでは互ひに滅ぼし合ふやうな戦争はしなかつた時代の話なのかな。
読了日:10月4日 著者:吉田賢抗
A STUDY IN SCARLET (annotated)の感想
今読むと犯人の動機を語るくだりが「たるい」感じがする。さういへばこの本ではじめて「nil」といふ単語を知つたんだつたよなあ、とか、思ひ出すことも多い。この後「冒険」とかも読み返してみやうかな。
読了日:10月7日 著者:SirArthurConanDoyle
泣き虫弱虫諸葛孔明〈第1部〉 (文春文庫)の感想
第四部の前におさらひ。あらためて読むと、「詩を残してないのは曹操を意識して」とか「龐統とは元々はあまり面識がない」とか、「そーぢやないかなー」と勝手に思つてゐたことが書いてあつたりして、「さう思ふよねー」などと思ひつつ読む。全篇真顔で読み通す自分がちよつと怖い。
読了日:10月10日 著者:酒見賢一
中世の人物 第1巻―京・鎌倉の時代編 保元・平治の乱と平氏の栄華の感想
ほかの時代についてもさうなんだけれども、「歴史」としてよりは「政治」として見たい、といふのはある。史料の信憑性とか客観性とかを考へると、まづ「政治学」としては成り立たないのだが、でも、これつて、やつぱり「政治」でせう。違ふのかな。続く巻も楽しみである。
読了日:10月17日 著者:
八犬傳(上) (角川文庫)の感想
朝日新聞連載時も入れると四回目くらゐだらうか。連載当時も馬琴と北斎との関係や「東海道四谷怪談」の初演の話などに心惹かれつつ読んだ。挿絵が切り絵だつたのも好きだつたなあ。八犬伝の部分もコンパクトでよい。
読了日:10月18日 著者:山田風太郎
保元物語 (岩波文庫)の感想
為朝がモンスター過ぎる。「連邦の白いヤツは化け物か」つてかういふ時に使ふんだらうな。義経はほんたうは義朝の八男だけど叔父にはばかつて九郎と名乗つたといふ説や、弱過ぎてはづかしいからといふので流れて行つた弓を取りに行つた話が生まれるのもむべなるかなといつたところ。清盛が忠正を殺した理由も凄まじい。
読了日:10月22日 著者:
中世の人物●京・鎌倉の時代編 第2巻の感想
通り一遍のことしか知らないので、「在地領主に対する所領設定を中心」にした義仲の話はチト物足りない感じ。義仲のことなら既にあれこれ書かれてゐるからそちらを見ろ、といふことなのかな。宗盛無能ぢやない説もきつといろいろあるんだらう。こちらはちよつと気になる。
読了日:10月27日 著者:
平治物語 (岩波文庫)の感想
「保元物語」と作者が同じとするならば、段々書き慣れて来て筆が走つてきたといふ感じで、次第に美文調が増えてくるのがおもしろい。「臥待の月もさし出でず北山下の音冴えて」とかね。最後は駆け足。
読了日:10月29日 著者:岸谷誠一
読書メーター
« 銀のスプーンと縁がない | Main | フツーのあみもの者 »
Comments