英語で発信: 旅先で考へる
9/17から9/26の旅行中、一緒にゐる人々は日本人だし、一日だけではあつたけれどもガイドさんについてもらつたこともあるし、結局、あまり外の人とはコミュニケーションを取つてゐない。
旅行に行つてゐるあひだに、TwitterのTimeLineでは、「日本から海外に英語で発信することの大切さ」についてもりあがつてゐたのらしい。
残念ながら旅先ではTLはほとんど追へなかつたので、それがどんな内容であつたのかはわからない。
まとめ記事があるといふ話を聞いたが、まだ読んではゐない。
以前、成毛眞や水村美苗の本を読んで、「ほとんどの日本人には英語は必要ない」といふやうな内容のことを書いた。
「ほとんどの日本人には」といふよりは、「やつがれには」だ。
普段生活をしてゐて英語で困ることはないし、仕事でも必要がない。
英語でなければコミュニケーションできない相手がゐるわけでもなく、知りたいけど英語がわからないと知り得ない情報があるわけでもない。
書いた当時といまとではちよつと状況が変はつてきてはゐるが、概ねそんなところである。
その一方で、「英語で海外に発信することは必要なことである」といふ意見もある。
その真意はわからないけれど、なるほど、それはさうなのかもしれないなあ、と、今回旅行先で思つたことがある。
広く世に訴へたいことや知らしめたいこと、情熱を傾けて知りたいこと、特殊技能の三つのうち、ひとつでも「自分にはそれがある」と思ふ人は、英語で発信できた方がいい。
さう云ひ出すと、世の中に訴へたいことのない人はほぼゐないのではないかと思ふので、実はみんな英語で発信できた方がいい、といふことになる。
世の中に訴へて、でもまあ聞いてくれる人はゐないかもしれないけれど、興味を持つてくれる人はゐるかもしれない。
情熱を傾けて知りたいことがある場合、それがたとへ日本にしか存在しないことについてであつても、海外によく知る人がゐることがある。
或は、海外にゐる人が、こちらの調べて知り得た情報を知りたがつてゐる場合がある。これは「特殊技能」の方に入るかもしれない。
特殊技能は、たとへば習ひごとでもなんでもいい。音楽、スポーツ、その他趣味もろもろ。
さういふものがある人は、英語ができたら得られる知識の量も増えるし、こちらの話を聞きたいと思ふ人も増える。
そんな機会、自分にはないよ、といふ人もゐるかもしれない。
実はやつがれもさう思つてゐる。
でも、ちよつとだけ、自分の好きなこと、自分が大切だと思つてゐることを英語で受発信できたら、そこから世界が広がるんぢやあるまいか。
そんな気はする。
今回、織物を生業にする人々と異国を回り、現地の織物をする人々と会ふ中で、そんなことを思ふたりした。
かく云ふやつがれには、これといつた特殊技能もなければ情熱を傾ける対象もあるわけではないので、あひかはらず「やつぱり英語は不要だよねー」なことにかはりはない。
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