« 4枚つないだ | Main | 使ひ終はつた手帳の処遇 »

Wednesday, 29 October 2014

Comment te dire Adieu

渋谷ヒカリエにある川本喜八郎人形ギャラリーの展示替へのお知らせが発表された。
現在の展示は11月4日(火)まで。
翌日11月5日(水)から11月13日(木)までは展示替へのため休館。
11月14日(金)から新たな展示でのお目見えとなる。

前回の展示替への前だつたか、パネルの追加の話とかもあつたやうに思ふのだが、今度の展示替へで追加されたりするのかな。
現在は平家物語については年表のパネルがある。三国志はない。三国志の年表パネルが追加になるんぢやないかと期待してゐるのだが、いまのところその兆しはない。

展示替への日程はだいたい予想どほりだ。
予想どほりではあつて、しかし、実際に知ると衝撃は大きい。
ここにもくどいほど書いてゐるやうに、今回の展示はゆつくり見る機会があまりなかつた。
それまでは、芝居を見るといつてはその前後いづれかにヒカリエに寄つたり、渋谷以西に行くといつては途中下車して立ち寄つたりしてゐた。
その元気が、この展示の会期中にはなかつた。
いま思へば、芝居の前後に行く気力がなかつた、といふことがをかしいのだが、当時はそれに気づいてなかつたんだよなあ。

そんなわけで、のこり一週間、できるだけ通ひたいと思つてゐる。
いまゐる面々とはまたしばらく会へないわけだしね。

しばらく会へないといつても、三国志の人形には、前回と今回とで再会できた者は結構多い。
初回の展示のときにゐて、その後見かけてゐないのは董卓、李儒、王允、赤兎くらゐかな。
平家物語は、人数が多いだけあつて、初回の展示にゐた者をその後見かけたことはないやうに思ふ。
この展示替へで帰つてくる人もゐるかなあ。

帰つて来ても、以前に見たときとはまた違ふやうになつてゐるんだらうな、とも思ふ。
だからこそ、しよつ中見に行つてしまふ、とは、これまたここにくどく書いてゐるとほりである。

もしかしたら、しよつ中見に行つてしまふのがいけないのではないか。
展示替へ直後に一回、展示替へ直前に一回、あともう一回くらゐ行けばいいのでは。
そんな気もする。
だいたい、飯田市川本喜八郎美術館には、展示替へ後に一度、あとはどこかでもう一度くらゐしか行つてないし。
行けないからといふこともあるけれど。

たとへば、ゴキブリである。
苦手な人も多からう。
かく云ふやつがれも苦手で、ここにかうして名前を打つのも厭はれるほどである。
その苦手を克服するには、しよつ中見ることである、といふ。
いや、それができないから苦手なんでせう、とも思ふが、どうも世の中さういふものなのらしい。
学校や職場で毎日見てゐる人のことは、次第に憎からず思ふやうになる。
それとおなじで、ゴキブリ(Ugh!)も、日々見てゐればそのうち慣れる、といふのだ。
TVでさういふ実験をしてゐたやうにも思ふ。
云はれてみれば、ゴキブリなんて毎日見るものでもないものなあ。たまにあらはれるからたちが悪い。

しよつ中見てゐるもののことを人は好きになつてしまふのらしい。
日々見ることで、それはもうあたりまへのことだと思ひ込んでしまふのかもしれない。
だとしたら、行けるかぎり行くいまの戦法(つてをい)は間違ひなのでは。

などと云ひつつ、やはり行つてしまふのだよ。わかつてゐるよ。
闞沢の帯の鶏を見たり、孫権の衣装の蝶を見たり、ケースの切れ目の線が邪魔だなあと思ひつつ周瑜の肩越しにうち微笑む小喬に見とれたりしに行くのだ。

やつぱり今回の衣装大賞は小松殿だなあと思ふたり、ロマンスグレー一歩手前くらゐの経盛に見入つたり、きりりと凛々しい忠度に気を取られつつ頼盛の紫地に銀の刺繍の衣装も気になつたりする。
ああ、でも今回はやつぱり時忠と後白河院だらうかなあ。今度会ふときは今回ほど素敵ではないかもしれないと思ふにつけ、見てしまふんだらうなあ。
頼光の直系のわりにここでは冴えない多田蔵人とか、俊寛二態とか。

といふ話を、また展示替へ前に見に行つたあとに書くやうな気がしてならない。

|

« 4枚つないだ | Main | 使ひ終はつた手帳の処遇 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference Comment te dire Adieu:

« 4枚つないだ | Main | 使ひ終はつた手帳の処遇 »