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Wednesday, 01 October 2014

2014年9月の読書メーター

2014年9月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1496ページ
ナイス数:7ナイス

乱視読者の帰還乱視読者の帰還感想
世の中を動かすのは、なにかに熱中できる人なんだらう。世界はどうでもいいが、熱中できるといふのはひどく羨ましい。「そして誰もいなくなった」のくだりを読むと、翻訳だけ読んでゐてはダメなのか知らん、といふ気になるが、原書を読んでもわからないものはわからないのだらうと思ふとこれまた念入りに空しい心持ちになつてくる。ナボコフとチェスプロブレムといふのはなんとなくにつかはしいものに思はれるが、それももともとは著者からの印象なのかな。
読了日:9月2日 著者:若島正
乱視読者のSF講義乱視読者のSF講義感想
「その作家にしか書けないものを評価したい(p78)」といふのがいいなあ。小説に限らず、さういふ目で見たら世の中もつと楽しいかもしれない。さう云へるやうになるには、それこそ数多の作品に触れねばならないのだらうけれど。
読了日:9月3日 著者:若島正
The Transcendental Murder (The Homer Kelly Mysteries)The Transcendental Murder (The Homer Kelly Mysteries)感想
殺人事件にヘンリー・デイヴィッド・ソローとエミリー・ディキンスンとの知られざる戀愛が絡んでどーなるのと思ふが結末はどちらも割とあつけない。ホーマー・ケリーものはかつて第五作目の「エミリー・ディキンスンは死んだ」と第十二作目の「消えたドードー鳥」とが翻訳されてゐて、この本が第一作。結末があつけなさ過ぎて翻訳されなかつたのかねえ。それとも本邦では超越主義は受け入れられないと思はれたのだらうか。どうやらKindleでなら全作読めさうなので、読破に挑戦してみるかと思つて読んでみた。読破するかどうかはチト謎だけど。
読了日:9月11日 著者:JaneLangton
倫敦巴里 (1977年)倫敦巴里 (1977年)感想
高校生の頃読んだ「兎と亀」の市川雷蔵と船越英二が忘れられず読み返してみたらスターターは中村鴈治郎(二世)だつたか。「殺しの手帖」がフォントまで「暮しの手帖」だつたり、フォントといへば「雪国」の谷川俊太郎版のフォントも「マザーグース」そのものだつたり、最後の広告まで「もじり」だつたり、どのページをめくつても楽しい。他の方の感想にもあるとほり、著名な画家風まんがの登場人物も見ただけで笑へる。ジョン・ウェイン主演の忠臣蔵とかすつかり忘れてゐたなあ。橋本治の「シネマほらセット」を好きになるはずだよ。
読了日:9月11日 著者:和田誠
陋巷に在り2―呪の巻―(新潮文庫)陋巷に在り2―呪の巻―(新潮文庫)感想
あとがきは決して好きではないのだが、でもおもしろくてつひ読んでしまふ。紙の本の感想にもあるとほり、物語が動き始めてきておもしろい。二巻で一冊くらゐだつたらいいのにな、と思ふてしまふ所以である。
読了日:9月17日 著者:酒見賢一

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