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Friday, 08 August 2014

ちよつとだけ贅沢

茶こし付 ティーポットボトル」を愛用してゐる。

正式名称はなんなんだらうね。
静岡茶商工業協同組合のサイトには「茶こし付 ティーポットボトル」と書いてあるから、これが正式名称なんだらう。
よそでは「tea-pot-bottle with strainer」と銘打たれてゐたりする。

いづれにせよ、茶こしのついたボトル、だ。
使ひ方は上記サイトの「作法」に詳しい。
AllAboutにも紹介記事がある。
ボトル上部に茶こしがついてゐて、とりはづしがきくやうになつてゐる、といへばよいだらうか。

もともと職場では給茶器の水を飲んでゐた。
お茶ではないのは、給茶器のお茶といふのはなぜかのどが渇くものだからだ。あれはなんなんだらうね。不思議である。

去年の暮れからたびたび客先に行くやうになつた。
客先には給茶器はない。
そしてペットボトルのお茶も、なぜかときにのどが渇く。
飲む意味ないぢやん。
さう思つて、この「茶こし付 ティーポットボトル」に茶葉を入れて持つていくやうにした。
客先には給湯室はあるから、そこでお湯をもらふ。
いい感じだ。
茶葉はそのときによつて違ふが、ここのところはずつと鹿児島茶といふのを飲んでゐた。
お茶は、八女茶とか知覧茶とか、なぜか九州のお茶が好きである。
香りが高くて色が濃く出るからだ。
京都のお茶は味の素味が強くて苦手。
以前は静岡茶を好んでゐたけれど、放射能汚染問題のときの県知事の対応がいまひとつ気に入らなかつたので、それ以降避けてゐる。

緑茶にする理由はとくにはない。
職場といふのは不自由なものである。
紅茶は沸騰したばかりのお湯を使ふといいといふ話だが、そんな贅沢は職場では許されない。
給湯室にガスレンジのある職場もあるかもしれないけれど、残念ながらそんなものはない。あつても今は安全上の問題で使はせてもらへないかもしれないなあ。
コーヒーはコーヒーで、80度くらゐのお湯がいいといふ。
どうやつて入れるんだよ。

そこいくと緑茶は、ちよいと低めの温度で入れるのがいいといひつつ、多少熱からうが冷たからうが、それなりに飲めるものができる。
以前、Web通販でお茶を買ふたとき、こんなことを教へてもらつた。
まづは氷でお茶を入れる。茶葉を入れた急須に氷だけを入れ、溶けてお茶になつたものを飲む。
次に水で入れる。
次に70度くらゐのお湯で入れる。
次にもつと高い温度のお湯で入れる。
好みによつてもう何煎か楽しんでもいい。
最後は茶葉をおひたしにして食べる。

コーヒーや紅茶ではちよつとかういふ話は聞かないよね。

そんなわけで、「茶こし付 ティーポットボトル」でも、この季節はまづ水で出して飲み、次にちよつとぬるめのお湯を入れてのみ、最後にはできるだけ熱めのお湯を入れて飲んでゐる。

お茶のなにがいいかといふと……うーん、なにがいいんだらう。
香りも好きだし味も好きだ。消臭効果もあるといふのもいい。
でもなあ、緑茶つて、ものすごく重たい風邪をひいたときなんかはやつぱり飲めないんだよなあ。
それはコーヒーもさう。紅茶も、かな。
具合が悪くなると飲めなくなる順番としては、コーヒーが最初で、紅茶と緑茶がおなじくらゐだらうか。
ではなになら飲めるのかといふと、うーん、焙じ茶とか麦茶とか、だらうか。
具合が悪いから多分に気分の問題が大きいのだらう。

さういふ刺激のあるところがいいんだらうと思つてゐる。
具合が悪くなると飲めなくなるやうな刺激。
いいぢやあないか。

お茶の香りをかいだりお茶を飲んだりすると落ち着く、といふ話もある。
それはそのとほりかと思ふ。
夏の暑いさかりに京都駅地下のおみやげ売場に行くと、強烈なお茶の香りがしてくることがある。
発生元は福寿園だ。
これが実にいいんだよなあ。。
蒸して暑くてうんざりしてゐるところに、さはやかなお茶の香りが漂つてくる。
たまらない。

ペットボトルぢやダメなんだよね。
茶葉があるから香るのだらう。
飲むときもさうで、茶葉から入れた方が水で入れて飲むにしろ、いい香りがする。
味も違ふ。
職場ではぜいたくはできない。
でも、工夫次第ではなんとかなる部分もある。

それを実現してくれるのが、「茶こし付 ティーポットボトル」だ。
やつがれにとつてはね。

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