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Thursday, 14 August 2014

Kindle Paperwhiteがやつてきた

先週の月曜日、Kindle Paperwhite (以下、Paperwhite)を手に入れた。
「いまさらKindle?」といふ向きもあらう。
以前から酒見賢一の「陋巷に在り」のKindle版が出たら買はう、と心に決めてゐた。
この夏、「陋巷に在り」のKindle版が発売された。
買ふしかなかつた。

それまでは、iPhoneやiPad、iPad miniでKindleアプリケーションを使つてKindle版の書籍を読んでゐた。
これはこれで快適、とはいひかねる部分もあるけれど、iPhoneなら常に持ち歩いてゐるし、iPad miniは重たいけれどRetinaなのでとても読みやすい。
これでいいかな、と思つてゐた。

だから「陋巷に在り」のKindle版がやつと発売になると聞いても「うーん、別にPaperwhiteは買はなくてもいいかな」と思つたりもした。

買つた理由はひとつ、「iPadは職場に持つていけないから」である。
iPhoneでも読めないことはないけれど、あまり効率がいいとはいへない。しよつ中ページをめくらねばならないといふのは案外ストレスのたまるものである。
iPadもしくはiPad miniを持ち歩けたら、問題ないんだけどなあ。
そもそも、最近とみに「自分に必要なのはiPhoneではなくてiPad miniなのではあるまいか」と思ふやうになつたやつがれである。
その理由の詳細については後日にゆづるとして、かんたんに云ふと、やつがれは通話機能を必要としてゐないのである。
通話しないのなら、iPhoneでなくてもいいぢやん。
しかも、iPadならたとへminiでもbrowsingは快適だ。
だが、職場には持ち込めない。
すなはち、通勤途中iPadを使ふことはできないのである。

Paperwhiteは職場に持ち込んでもOKだ。
すなはち、通勤途中といふ一日の中で一番本を読むことの多くて長い時間帯に使ふことができる。
その点は魅力的だつた。

ほかの理由といつてはとくにない。
冒頭に書いたとほり、「陋巷に在り」が出たら買はうと思つてゐたので、出たから買つた、くらゐのものだ。

先週の月曜日に受け取つて、火曜日に試しに一日持ち歩いて、本格的に使ひはじめたのは先週の金曜日からである。
それまではほかの本を読んでゐたのでね。

結論からいふと、できるならiPad miniで読みたいなあ、である。

理由は、画面のリフレッシュ方法にある。
Paperwhiteは、ページをめくつた際やハイライトを設定した際に、画面の白黒が反転する。
これがannoyingなのだ。
目も疲れる。
ページめくりの際の白黒反転は、Webで調べたところ、前のページと次のページとで内容がおほきく違ふときに起きるのらしい。
ハイライトを設定する際には、毎回白黒反転するやうに思ふ。これもハイライト設定時の画面ともとの本の画面とで内容がおほきく異なるから起こるんだらうな。
iPhoneやiPad用のKindleアプリケーションにはこの白黒反転はない。

また、Paperwhiteは操作方法がわかりづらい。
iPhoneのKindleアプリケーションに慣れてしまつてゐるからかもしれないけれど、Paperwhiteでの操作にまだちよつと慣れてゐなかつたりする。
いまだに戸惑ふのは、自分がハイライトを設定した部分を検索する方法だ。
iPhoneのKindleアプリケーションの場合、画面下部のメモ型アイコンをタップすると、自分がブックマークをつけた部分とハイライトを設定した部分の一覧が表示される。見たい箇所をタップすると、そのページが表示されるといふ寸法だ。
Paperwhiteの場合は、画面上部をタップすると、メニューが表示されるのだが、その中にはハイライトを設定した部分を表示するメニューなりボタンなりはない。ブックマーク用のアイコンはあるけれど、それをタップしてもハイライトを設定した部分は出てこない。
一番右端のアイコンをタップするとドロップダウン形式のメニューが表示されて、その中の「メモ」をタップするとハイライトを接待した部分の一覧が表示されるやうになつてゐる。
これが最初わからなくてね。

実を云ふと、iPhoneのKindleアプリケーションの場合でも、なぜメモ型アイコンをタップするのかといふのは謎なのだ。
自分は、メモをしたつもりはないからである。
単に気になる箇所に線を引いただけ。
それを「メモ」といふ人もゐるだらうが、やつがれはさうは呼ばない。
ゆゑに、時折とまどふことになる。
これがPaperwhiteになると、タップしてタップしてタップしないと出てこない。
そして「メモ」といふ文字を見ても、それが自分の求めるものなのか否か、一瞬悩むことになる。
どちらが使ひやすいか、考へるまでもあるまい。

なぜそんなにハイライトにこだはるのか、といふと、Kindle版の書籍のよさは、線の引きやすさにあると思つてゐるからだ。
紙の本の場合、気に入つたことばや気になる箇所があつても、なんとなく線を引きづらいのである。付箋を貼ることさへ躊躇してしまふ。
世の中には「自分で買つた本なのだから」といつて、バンバン線を引きまくる人もゐるのらしい。うらやましいことである。
どうも貧乏性のせゐか、それができないんだよなあ。
でもKindle版なら平気。
線を引いたところで、不要なら消せるしね。
Kindleアプリケーションで本を読むやうになつて、本に線を引いたり付箋を貼つたりすることに対する抵抗が薄れてきたんだよね。
いまでは自分で買つた本になら付箋も貼る。線を引いたり文字を書き込んだりすることもあるくらゐだ。
ありがたう、Kindle版。
そんな気持ちである。
そして、iPhone用のKindleアプリケーションの場合、線の色は四色から選べる。あまり深く考へて色を変へてはゐないが、気に入つたから引くときと気に入らないから引くときでは色を分けたりしてゐる。

そんなわけで、「できたらiPad miniを持ち歩きたいよなー」とできもしないことを妄想したりはしてゐるのだが。

しかし、もしiPad miniを職場に持つていけるやうになつても、やはりPaperwhiteを使ふのではあるまいか。
さう思ふ理由は、Paperwhiteの方が軽いからだ。
さすがに片手でずつと持つてゐると疲れてくるけれど、しかし、持てないわけではない。
これがiPad miniだと、こちらも片手で持てないことはないけれど、さう長くは持つてゐられない。
かばんに入れてもPaperwhiteの方が重さが気にならないし苦にならない。
持ち歩くには重要な点である。

それに、Paperwhiteだと自分の好きな本や話をつねに持ち歩くことができるといふ利点がある。

かつて、PalmPilotを使つてゐたころ、やつがれのPalmには必ず「藪の中」と「悟浄歎異」と「悟浄出世」とが入つてゐた。
青空文庫のおかげである。
Palmには専用の青空文庫ヴューアがあつた。フリーウェアだつた。
iPhoneを買ふやうになつて、フリーウェアの青空文庫ヴューアがなくなり、上記三点を持ち歩くこともなくなつた。

しかし、Paperwhiteがあればこの三つを持ち歩くこともできる。
まあ、Paperwihteが高価だからね、Palmのころとおなじか、といはれるとチト悩むが、なに、Palmだつて高かつたのだ。Tungsten|Cとか、結構悩んで買つたものなあ。あれはいい端末だつた。

もとい。

そんなわけで、devotedといふにはほど遠いし、「これがなくちやあ夜も日も明けぬ」といふやうな調子ではないけれど、日々Paperwhiteを使つてゐる。
使ひつづけるツールつて案外そんなものなのかも。

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