2014年7月の読書メーター
2014年7月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1684ページ
ナイス数:3ナイス
荘子 第1冊 内篇 (岩波文庫 青 206-1)の感想
「無知の知」であるとか似たやうなことが「論語」にも出てくるけれど、「自分の知らないことがどうしてわかるのか」「自分の知ることがどうしてわかるのか」といふ方がピンとくる。
読了日:7月3日 著者:荘子
知的生産の技術 (岩波新書)の感想
学校に通ふてゐる時分に読んで「全文ローマ字」とか「全文ひらがな」とか本当に成り立つと思ふてゐたのかと当時は疑問だつたが、今でも疑問だ。抽象度の高い話を書かうと思つたら漢語は不可欠なのに。友人や家族宛の手紙なら可能かもしれないけれども。論文は英語で書けばいいやとでも思ふてゐたのかなあ。あと手紙の書き方は小学校の国語の教科書に出てゐたし、原稿用紙の使ひ方も小学生の時に作文の書き方で習つた。おそらく人は小学生の時に学んだことは忘れてしまふのだらう。「見て盗む」の長所短所は書かれてゐるとほりかと思ふ。
読了日:7月6日 著者:梅棹忠夫
Monty Python and Philosophy: Nudge Nudge, Think Think! (Popular Culture and Philosophy)の感想
お笑ひに哲学なんて、と思ひつつも、読んでみたらおもしろかつた。20人ばかりの哲学者といふか哲学の講義をする学者たちがそれぞれ思ひ思ひにあれこれ書いてゐるのだが、「さうさう、あのスケッチはあそこがおもしろいよね」とか「うんうん、やつぱりモンティ・パイソンつていつたらそれだよね」といふ感じで読める。みんな、好きなんだなあ、モンティ・パイソンが。近代的な意味ではやつがれはidiot (or madman) なのらしい。現代的な意味でもさうなのかも。
読了日:7月16日 著者:GaryL.Hardcastle,GeorgeA.Reisch
思考訓練の場としての漢文解析―受験国語の感想
この本を理解するには英文法を理解してゐる必要がある。さうでないと太刀打ちできないのではないかと思ふ。とてもためにはなつたけれど、「やつぱり自分は訓読した文章が好きなんだなあ」とあらためて思つた。「アニハカランヤ」とか大好きだもの。
読了日:7月22日 著者:市川久善
書きたがる脳 言語と創造性の科学の感想
話すことと書くこととはどのくらゐ違ふのだらう。わけのわからない文章を書く人と話したらやはりわけのわからないことを云ふのだらうか。科学論文がおもしろくないのは暗喩を廃してゐるからだ、とか。なるほど。
読了日:7月28日 著者:アリス・W・フラハティ
頭の悪い日本語 (新潮新書)の感想
著者も書いてゐるとほり、他人のことばをあげつらふか否かは、結局のところ好き嫌ひ以外のなにものでもない。著者が気にならないと書いたことばやあきらめたと書いてゐることばの中には、やつがれはどうしても許せないと思ふものもあるし、その逆もある。「正しい日本語」といふものは存在するのか? でもまあ、「頭の悪さうな日本語」といふのはあるのかもしれない。
読了日:7月30日 著者:小谷野敦
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