2014年5月の読書メーター
2014年5月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:2199ページ
ナイス数:9ナイス
文選 詩篇 (新書漢文大系)の感想
新書漢文体系は、そのサイズからか原文を載せることがほぼない。「文選で原文ないんぢやなー」と思つてゐたが、「は、もしかしたら詩なら載つてゐるかも!」といふので手に取つてみたら、「Bingo!」だつた。最近平凡社の東洋文庫から「世説新語」が出てゐるので合はせて読むと吉。でもやつぱりかなりダイジェストな感じは否めない。新釈漢文体系を読むしか?
読了日:5月2日 著者:内田泉之助,網祐次
世説新語2 (東洋文庫)の感想
「複雑に屈折したパーソナリティの持ち主」なんてな解説があつたりするが、さうでない人つてゐるのかな。ここに出てくる人々も、こちらの話では持ち上げられてゐるがあちらの話ではけなされてゐる、なんてなことがしばしばある。世の中さうしたもの、といふ書なのではないかなあ。「うまいこと云つたもん勝ち」みたやうなところが好きだなあ。
読了日:5月16日 著者:劉義慶,井波律子
史記 1 本紀 上 新釈漢文大系 (38)の感想
神話つぽい内容から段々人間の生活つぽい内容にうつりかはつていく様がおもしろい。秦の王様(といふか)つて、ほとんど知らないんだなあといふことに気づく。他の国の人、たとへば斉の桓公とか秦の文公とかでだいたいの時代背景を知ることが多い。秦始皇本紀の最後、賈誼とか班固とかが書いた部分を読んでゐると陳勝世家を読みたくなるといふ罠が待つてゐる。
読了日:5月17日 著者:吉田賢抗
Missing Microbes: How the Overuse of Antibiotics Is Fueling Our Modern Plaguesの感想
ヘリコバクターピロリ菌がゐなくなると、喘息になりやすくなる? しかも背が高くなつたり、太つたりする? それつて、常識なのか? 全然知らないことばかりだつた。帝王切開のせゐで新生児が得る機会のないもの、とか。途中にfootnoteとか皆無で、とても読みやすい。
読了日:5月23日 著者:MartinJ.,MDBlaser
かなづかいの歴史 - 日本語を書くということ (中公新書)の感想
「現代は基本的には「同語異表記」を忌避する」はそのとほりだと思ふ。もうちよつと許容していいんぢやあるまいか。「おわりに」に自分の意見の主張の仕方について述べられてゐる。縮めると、冷静に観察したことを冷静かつ論理的に一貫した言語で他人にわかるやうに説明する、といつたところか。あらためて「そのやうに書かれてゐるか」と本書を読みなほすのもまた一興かと思ふ。
読了日:5月26日 著者:今野真二
最高の戦略教科書 孫子の感想
読み乍ら「Greed is good.」といふ映画「ウォール街」のゴードン・ゲッコーのセリフが思ひ出されてならなかつた。すると、本書の〆にゴードン・ゲッコーの別のセリフが引用されてゐるではないか。やつがれの勘も捨てたものぢやないなあ。そして、そんな「Greed is good.」といふ感じで「孫子」を読んだことないし、多分、今後も読まないと思ふ。
読了日:5月28日 著者:守屋淳
新訂 孫子 (岩波文庫)の感想
あまりピンとくるところのない孫子関連の本を読んだのでお口直しに再読。「火攻篇」の最後を繰り返し繰り返し読んでしまふ。君主でも将軍でもないから、読んでも仕方ないんだけどね。でも、戦ひに勝つだけではダメ、といふのは通じるか。「百戦百勝」は必ずしもいいことではない、といふのは、このくだりとも関係してゐるのではないかなあ。
読了日:5月30日 著者:
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