棚卸
例によつて、くつ下は全然進んでゐない。
どうしやうかと思ふくらゐ進んでゐない。
まだかかとにも入つてゐないしなあ。
とはいへ、編みあがつたところで即使ふとも思へないので、まあ、いいか、と思つてゐる。
編みあがつたら即使うものといつてなにがあるだらう。
時期的に、綿とか絹とか麻で編んだものだらうな。
いまはまだいいけれど、この先屋内の冷房がきつくなつてきた時のためになにか羽織るものを編む、とか。
糸はある。
絹はもう何年前に買つたのか忘れたパピーの絹糸がある。
中細くらゐだと思ふのだが、なにを作るつもりで買つたのか、まつたく定かではない。
着分はあるので、なにか着るものを編むつもりで買つたのであらう。
去年、一玉出してきてためしに編んでみた。
「すてきにハンドメイド」のテキストに載つてゐたかぎ針編みのショールでも編むかと思ふたのだが、試し編みした結果、やつがれの求めるやうなものにはならなかつた。
それでそのままはふつてある。
麻もある。
去年、風工房の本に載つてゐるストールを編むために、指定糸を指定外の色で買つた。
去年は、おなじ本に出てゐるかぎ針編みのスカーフに手こずつてしまひ、ほかのものはなにも編めなかつた。このスカーフもまだ仕上がつてはゐない。最後の糸玉の途中で放置してある。
まづはこれを先に完成させるかな。スカーフは綿の糸だ。
綿麻混紡の糸もあつた。
むかしのカネボウ、今でいふベルクリエイトの糸だ。編みやすい糸なんだよね。
安売りしてゐたのをなにも考へずに十玉大人買ひしたものだ。
その後Ravleryによさげなプルオーバーがあつたのでそれを編むつもりでゐる。
といふわけで、糸はある。
絹糸の方はともかく、麻の糸の方は作りたいものもある。
あとは、はじめればいい。
はずなんだがなあ。
さういへば、去る秋冬もさうだつたけれども、この春夏もあみものの本を買つてゐない。
タティングレースの本は二冊ほど買つた。一冊、ビーズを取り入れたものも買ふつもりでゐたが、たまたま店頭で見かけたときにどうしても買ふ気になれずにそのままにしてゐる。
あれ、近々もう一冊くらゐ出るんだつけか?
タティングレースの本は買ふのに編みものの本を買はない所以は、編みものは買はなくても編みたいものがすでにあふれるほどあるからだ。
タティングレースはそれほどでもない。
特に近年出版された本によく出てゐるやうな小さいものを、やつがれはタティングで作りたいとは思はない。
なのに書店で見かけるとつい買つてしまふ。
いかんなあ。
「毛糸だま」も夏号は買はない気がする。
などと云ひながら、以前も書いたけれど、本で見たときはいいとは思はなかつたのに、Ravleryなんかで実際に編んだ人の写真を見たりすると、無性に編みたくなつたりするときがあるんだよねえ。
あれはふしぎである。
Monkeyといふくつ下などは、Knittyで見たときはそんなにいいと思はなかつたけれど、Ravelryでいろんな人の編んだいろんなMonkeyを見たら、「やつがれも編まねば!」と思つたものなあ。
なんだらうね。
おなじものがいくつもいくつも並んでゐると、よく見えるのだらうか。
謎である。
そんなわけで、買ひそびれて後悔するのもイヤなのだが。
しかし、なんだかピンとこないのである。
いつたい、誰向けの作品なの?
さう思ふことが多いからだらう。
すくなくとも、やつがれ向きぢやあないことは確かだ。
ひとまづは、くつ下かスカーフか、つづきを編むことにしたい。
タティング熱がおさまつたら、だらうけれど。
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