接続詞依存症
接続詞の多い人生を送つてゐる。
多分、口癖は「ってーか」だ。
手帳などにも、「ところで」とか「といふのも」とか「それにしても」とか、とにかく最初に接続詞からはじまる文が多い。
話がずつとつながつてゐるといふのならともかく、それつてどうなのよ。
自分の中ではつながつてゐるんだよね。
いきなりめくつたページの一番最初に「それはともかく」とか書いてあつて、しかも前のページの内容とはまつたくつながりのないことが書かれてゐたとしても。
それはもう、無意識のうちにつながつてゐるのだと思はれる。
接続詞の多い文章といふのは、あまりよい文章ではない。
いい文章とは、そんなものはなくても意味の伝はる文章だ。
さうは思ふが、気がつくと「すなはち」だとか「したがつて」だとか入れてしまふ。
自分としては、「サーヴィス」のつもりなのだ。
この先の文章はその前の文章とつながつてゐるんですよー、と、読み手に知らしめるために入れてゐる。
この場合の「読み手」といふのも、自分自身であつたりはするのだけれどもね。
また、前段は頭の中にある、といふこともある。
口に出したり紙に書いたりはしないのだけれども、頭の中だけであれこれ考へてゐるときがある。
だから自分の中では前段があるのだ。
あるから「といふのも」と書いてしまつて、他人にはなにが「といふのも」なのかまつたくわからない、といふことになる。
時には、後々読み返した本人でさへ、なにが「といふのも」なのかわからないことさへある。
あと、接続詞を入れることで、勢ひをつけてゐたりもする。
とくに文章を書くときに顕著だ。
いきなり書き始めるにしても、「さて」とか「ところで」とか「そういへば」とか入れると、なんとはなし、その先を続けやすくなる。
無駄なんだよなあ。
なんとかしたいんだよ、この、「やたらと接続詞から書き始めてしまふ」癖を。
blogのエントリなどは、更新する前に一応見なほして、不要な接続詞は削つてゐるつもりだ。
削つてゐるつもりだけれども、それでもまだまだ多い気がする。
ここはひとつ、接続詞のまつたく出てこないやうな文章を書いてみるやう心がけてみやうか。
しかし、それを実行するには、事前に「接続詞とはなんぞや」といふところから学ばねば。
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