文字で埋める
Moleskineのポケットサイズ罫線ありの一ページは、だいたい四百字詰め原稿用紙とおなじくらゐ書ける。
すなはち四百字。
すくなくともやつがれは。
いま数へてみてわかつた。
ときには太字のペンを用ゐることもあるし、はたまた極細のペンを使ふこともあるから、必ずさうとはいへない。
よく使ふ中屋万年筆の細軟で書くと、だいたい一行二十文字前後で、一ページが二十行だから、といふ計算である。
それがどうした、とも思ふ。
最近なんとなく一ページ一内容なんだよね。
とくに意識してゐるわけではない。
書き始めて、書き終はるころにはちやうど一ページが埋まる。
そんな感じで書いてゐる。
まあ、書いてゐてあとニ三行なんてときには、無理矢理意味もなくそのニ三行を埋めたりもするけれどもね。
ノートになにか書くときは、ほとんど改行はしない。
必要だな、と思つたらする程度だ。
本来ここは段落を変へるべきだらうと思つても、なんとなくそのままつづけて書いてしまふ。
空白恐怖症といふよりは、空白がもつたいないといふケチな了見からだ。
それが一番大きい理由な気がする。
あとは、単に紙の上に文字が埋まつてゐるさまが好きだから、といふのもある。
さう考へると、一ページ一内容といふのは、空白がもつたいないと思ふ心と文字が埋まつてゐるのを好むといふ癖との合はせ技なのかもしれないな。
一内容であれば、改行は不要だ。一ページ一段落ですむ。
実はこのまへの土曜日に、「できないできないと云つてゐないでやつてみればいいぢやん」といふことで、ちよつとユビキタス・キャプチュアなるものを試してみた。
一内容で二ページ埋めてゐるものもあれば、通常運行の一ページのものもある。ほんのニ三行のこともある。
ニ三行の場合は、次の内容にうつるときに一行あける。
これが、なんとなく新鮮だつた。
ここのところページはとにかく埋めてたからなあ。それも特に意識することなく。
いままでは、ページ内で内容を変へるときにはペンを変へてきた。ペンが変はると、だいたいはインキの色が変はる。そこで内容が変はつたことが一目でわかる。
しかし、Moleskineの場合は使ふペンを選ぶし、それにユビキタス・キャプチュアとやらをする場合にはペンなんぞ選んでゐられないことも多い。とにかくその場で手にした筆記用具で書く。そんな感じだ。
さうすると、やはり内容が変はつたときには一行あけないとわかりづらいんだよね。
さういへば、いまのやうにノートを日々持ち歩くやうになつたころは、一書き込みにつきタグのやうなものをつけてゐたけつか。
いつからやめてしまつたのだらう。
またはじめることにするかなあ。
タグはつけはじめると、どんどん増殖することがある。それでやめたのかもしれない。
Moleskineのやうに使ふペンを選ぶノートには、タグをつけた方がいいかもしれないしな。
といふわけで、「なんちやつてユビキタス・キャプチュア」体験記については、またの機会に。
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