突然増えたすきま時間
ここのところ、週に二回は片道二時間半ではつかないところへ行つてゐる。
どうしても二時間半を切れない。
玄関を出てから到着するまで、あとちよつとなんだが、むづかしい。
バスが来ないとか電車が遅れるとか、さういふ偶然がかさなつてゐるから、といふこともないわけではない。
理論上は、少なくとも不動産屋やバス会社の云ふことを信じるならば、二時間半で行けるはずなんだがなあ。
それはさておき。
ところで、ここのところずつと電車の中では本を読む、と決めてゐる。
最近になつてやうやく鉄道各社が優先席周辺での携帯電話の使用について見解をあらためやうとしてゐる、と聞いた。
しかし、それまではなにを云つても優先席周辺での携帯電話の使用は「ご遠慮ください」状態である。
「3Gとか4Gだつたら大丈夫なんですよ」とか、争ふつもりはない。
いづれ、時が解決するもの、と思つてゐる。
だつて、優先席に座るやうなご老人たちが平気で携帯電話やスマートフォンを使用してゐるんだもの。
あらたまらねばをかしい。
さう信じてゐる。
それもさておき。
電車に乗つてゐる時間は、片道で正味一時間半弱、といつたところか。出発待ちの時間もあつたりするので、もうちよつと長いかもしれない。
往復三時間。
四六判のよくあるビジネス書くらゐの本であれば、読み終はつてしまふ長さである。
そんな感じでここのところ、「ずる」とか「働かないって、ワクワクしない?」とか「図説 地震と人間の歴史」とか「日曜日の歴史学」などを読んだ。
この機会に、時間のかかる本を読むかな。
さう思つたりもしてゐる。
そんな感じで、我ながら前向きだ。
びつくりだね。このやつがれが前向きだとは。
しかし、その一方で、体力の減退は著しい。
普段は気がつかないけれど、ふとしたときに異様に疲れを感じる。
電車ではたいてい一時間くらゐは座れる。それでも疲れるんだよなあ。
なにしろ、一日の五分の一を超える時間を移動に使つてゐるのだ。
自分の足で歩かないにしても、さう考へただけで疲れる。
そんなわけで、読書の時間は増えてゐる。
その一方で、タティングレースをする時間は減つてゐる。
よくよく考へてみると、これまでタティングレースにあててきた時間の減った分が読書の時間に組み入れられてしまつてゐるではないか。
由々しき事態である。
電車の中で座れて空いてたらタティングレースをしやうか知らん。
俄に登場した隙間時間に、うまく対処できてゐないやつがれであつた。
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