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Friday, 17 January 2014

ほぼ日手帳が使へない

今年はまだ、ほぼ日手帳に手をつけてゐない。

ほぼ日手帳を使ひはじめたのは10年前だつた。
たまたま、2005年用に売れ残りがあつた。
それでダメでもともとと思ひつつ注文したらなんとか買ふことができた。
カヴァはナイロンで、極々淡い灰色だつた。
カヴァオンカヴァを用ゐて、自分で作つたタティングレースのモチーフなどをはさんだりしてゐた。

最初のうちはどう使つていいものやらわからなかつた。
世の中の人は、実に楽しさうにほぼ日手帳を使つてゐる。
カラフルだつたり、絵が描かれてゐたり、半券や写真などを貼り込んだり。
色とりどりで、見てゐるだけでおもしろい。

残念ながら、やつがれにはさういふ使ひ方はできなかつた。
デジタルカメラで撮つた写真を印刷して貼り込んだりしたこともあつた。
長くはつづかなかつた。

結局、マンスリーのページに予定を書き込み、デイリーのページは日誌になつた。
それで10年間、つづいてきた。

ほぼ日手帳を使ふまで、日々の記録は集文館の掌中判三年手帳につづつてゐた。
都合6年、二冊使つた。
使はなくなつたのは、ほぼ日手帳を使ふやうになつたからである。
すでに、三年手帳では書ききれないな、と思つてゐたところだつた。
ほぼ日手帳なら、もつと書ける。
最初のうちはおなじことを両方に書いてゐた。
そのうち、ほぼ日手帳だけになつた。
自然な流れだ。

ただ、三年手帳には三年手帳のよさがある。
あるとき、もうやらないだらうと思つてゐた仕事に従事することがあつた。
たまたま、一年半ほどまへにおなじことをやつてゐた。
三年手帳を見たら、そのときのことが書いてある。
掌中版なので、日々持ち歩いてゐた。
多分、当時の自分は未来の自分が読むことなど考へてはゐなかつたらう。
そこには、「こんなことがあつて、驚いた」といふやうなことが書いてあつた。
すつかり忘れてゐたことだつた。
そして、その仕事を完成させるには、些細ではあるものの重要なことだつた。
過去の自分に助けられたのである。

一昨年の暮れ、なんの気なしにまた三年手帳を使ひはじめた。
かたづけをしてゐたときに、過去に使つてゐた手帳が出てきた。
ぱらぱらと見てゐたら、それなりにおもしろかつた。
三年手帳など連年手帳のおもしろさは、その日書き込むときに以前のその日になにをしてゐたかも視界に入つてくることだ。
これは、ほぼ日手帳にはない機能である。
ちやうど年もあらたまることであるし、また三年手帳をはじめてみるか。
さう思ふて、集文館の三年手帳を買つてきた。
ほかの掌中サイズの三年手帳も使つたことがある。
つづいたのはいまのところ集文館のものだけだつた。
一ページが三年にわかれてゐて一日分、といふのがよいのだと思ふ。
また、罫線がないといふのがやつがれには使ひやすかつた。
書きたいことは結構ある。
書くスペースが限られてゐるうへに罫線があつては、使ひづらい。

そこに極細のペンで書き込む。
以前使つてゐたころは、パイロットのCUSTOM 823を使用してゐた。ペン先は細字。
このペンについては何度か書いてゐる。
店頭で試し書きしたときは、「よく書けるペン」といつた感じだつた。
それ以上の感想はなかつた。
特徴がない、といつてもいいかもしれない。
日々三年手帳にこまごまと書き込んでゐるうち、あるとき、驚くやうな書き味に変はつてゐた。
やはらかいのである。
書いてゐて、ふはふはとして実によい感触がある。
いまは、セーラーの細美研を使つてゐる。プロフェッショナルギアの、最初期に出たものだ。
これも、買ふた当時はただただ極細のペンがほしいといふだけだつた。
いまはつるつると書けるよいペンになつてゐる。

三年手帳に書ききれないことは、MoleskineやSmythsonなど、そのとき使つてゐる手帳に書き記す。
去年一年は、そんな感じだつた。
ほぼ日手帳も使つてゐたけれど、なんとなくおなじことをまた書いてゐる、といふ感じだつた。
今年、まだほぼ日手帳になにも書き込んでゐないといふのは、むべなるかな、といつたところだとは思ふ。
予定はSchott's Miscellany Diary、日誌は三年手帳、あふれたものはポケットサイズのノート。
それで十分だ。

このままほぼ日手帳を使ふのをやめてしまふか。
せつかく入手はしたものの、それもありかな、とは思ふ。
無理して使ふものでもないからだ。
それに、このままほぼ日手帳を使ひつづけるとして、それは単なるノスタルジィだ。
10年間つづけてきた。
だからこの先もつづけたい。
それだけのことだ。

とはいへ、愛着はある。
どうしたものか、と、まだ新品のほぼ日手帳をまへに、しばし沈思する。

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