湯島聖堂漢文検定?
先日、湯島聖堂漢文検定の受験案内パンフレットをもらつた。
第一印象は、ジーパンだつた。
そのこころは「なんぢやこりや」である。
#近頃面目次第もござりませぬ。
一番「なんぢやこりや」なのは、受験要領を説明する文章がさつぱり要領を得ないことだつたりする。
「漢文検定と正しい日本語の啓蒙・普及」つて書いてあるのに。
ま、それはさておき。
詳しくはリンク先に譲るとして、パンフレットよりリンク先のサイトの方が若干マシなやうだ。
たとへばパンフレットだと漢文検定を受けてもらひたい対象として、幼稚園、小学校、中学校、高校に通ふ人、みたやうなことが書いてあつて、さらにお子さんの親や祖父母、と書いてある。
一読、「大学生はどうでもいいのね」と思ふ。
子どもや孫のゐない人にも関係ないよね、とも云はれた。
さう読めるよね。
サイトでは「子どもから大人まで」と書いてある。
なぜパンフレットもこちらを採用しなかつたのだらうか。
謎は深まるばかりである。
揚げ足取りはこれくらゐにして、この漢文検定の特徴は、「寺子屋編」と「藩校編」とにわかれてゐることである。
寺子屋編、藩校編それぞれに初級・中級・上級・修了試験の四段階がある。寺子屋編の初級・中級・上級はさらに論語と漢詩とにわかれてゐる。
……わかりづらい。
さらに云ふと、寺子屋編の初級・中級・上級は団体受験しかできないのらしい。
つまり、個人では受験できないといふことだ。
え?
さらにさらに、受験会場は、寺子屋編の初級・中級・上級は申込団体の会場で実施し、それ以外は湯島聖堂で受験することになる、といふ。
ええっ?
なんだかハードル高いなあ。
だが、その代はりといはうかなんといはうか、検定料はそんなに高くない。テキスト代も然り。
湯島聖堂に行くことさへ厭はなければ、受けてみてもいいかな、と思へるくらゐの金額だ。
検定試験やテキスト販売でもうけやうといふ気はないのだらうか。
あるいは、受験希望者がものすごく増える、といふ想定なのだらうか。
それとも試験問題がとてつもなくむづかしいのだらうか。
気になるなあ、と思ひつつ、ちよいとreluctantなのは、やはり「論語」に拒否感を覚えるせゐかもしれない。
最近休みの日に一杯やりつつ「史記」などぱらぱらめくつてゐて思ひ出したことがある。
なぜもつと前からかういふ本を読まずに来たのか。
それは、漢文といへば「論語」、といふところがあつたからだ。
以前も書いたけれど、とにかくこどものころは儒教的な考へ方といふのがイヤでたまらなかつた。
こんなものさへなければ、もつと目上の人に対して構へずに対することができるのに。
心底さう思つてゐた。
いまでもちよつとはさう思つてゐる。
それはそれとして、好きなものを読めばいいぢやん。
さう思へるやうになるまで、ずいぶん時間がかかつてしまつた。
reluctantなのは、そんなわけである。
ところで、パンフレットには、藩校編の上に「昌平黌編」も作るつもりだ、とある。
それはちよつといいなあ。
まあ、藩校編の中級ですでに問題文に返り点がなくなるとのことなので、万が一受験することがあるとしても、昌平黌編にたどり着くことはないがね。
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