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Wednesday, 18 December 2013

今年入手した萬年筆 ナガサワオリジナル透明軸

ナガサワオリジナルの透明軸の萬年筆を、今年二本買つた、と書いた。
確認してみたら一本だつた。
よし、これで今年購入したペンの数が減つたぞ。

……なにかが違ふ気がする。

もとい。

ナガサワオリジナルの透明軸の萬年筆は、去年おなじくナガサワオリジナルのインキであるフェルメールブルーを買つたときに購入した。
爾来、フェルメールブルーを入れて使つてゐる。
おそらく中細字で、するすると書きやすい。インキフローは若干よい方向にふれてゐるやうに思ふ。悪くない。

といふわけで、またしてもナガサワオリジナルのルノワールピンクを入手したときに、「ぢやあ、このペンに入れることにするかな」といふので買つたのがこの夏のことである。

ルノワールピンクは、当初買はない予定だつた。
なぜといつて、ピンクのインキはあまり使はないからである。
パイロットの色彩雫に秋桜といふインキがある。これが実によいピンク色で、つい買つてしまつた。
しかし、あまり使つてゐない。
出番がないのである。

黒いインキを使はなくなる、とは何度も書いてゐる。
黒い色の持つ断定力が苦手だからだ。
赤いインキもあまり使はない。
赤い色の持つ拒絶感が苦手だからだ。

たとへば、三色ボールペンでも、青い色からなくなつていく。
青はよく使ふ。
もともと好きな色でもあるし、黒や赤よりニュートラルな感じがするからだ。

赤の拒絶感、といふのは、多分に学校に通つてゐた時分のテスト結果から受ける印象かと思ふ。
丸についてはあまり記憶にない。
むしろ、×をつけられたことが強烈に印象に残る。
そしてその×は赤いインキで書かれてゐる。

書道の添削もさうだ。
黒い墨で書いた字のそばに、朱色の墨で「さうぢやない」と書かれる。
「おまへはまちがつてゐる」と切り捨てられる。
赤い色にはさういふ力がある。

ピンクならいいかなあ、とも思つたけれど、どうやらさうでもないらしい。
だいたい、ピンクのインキでなにを書くといふのだ。
日記? 手紙? メモ?
まあ、まづ書かないね。
職場でもほとんど使はないだらう。

といふわけで、ルノワールピンクは見送る予定だつた。
ありがたいことに、「半分に分けませんか」と聲をかけてくださる人があつた。
秋桜のこともあるので「使はないかもなー」と思ひつつ、こんな機会も滅多にないので、受けることにした。

で、透明軸のペンに入れて使つてゐる。
案に相違して、結構使つてゐる。
主な用途は、手帳に書き込んだことへの追記だ。
おなじやうなことを何ページ目に書いてゐる、とか、ここまちがつてゐるよ、とかちよこちよこつと書き込む。
Smythsonの手帳について「この手帳はやたらとページをめくりたくなる」といふやうなことを書いたことがある。
Smythsonの手帳を使つてゐると、このペンの出番が増えるのだ。

よく使ふのは、ペンの影響もある。
とにかく、普通に使ひやすいのだ。
誤解を恐れずに書けば、「何の変哲もないペン」と云へるかもしれない。

この「何の変哲もない」といふのが案外重要なことだと思つてゐる。
「何の変哲もないペン」つてそんなにないものなのだ。
使ふこちら側が一本一本のペンに対して思ひ入れするから、といふのもその理由かもしれない。
「何の変哲もないペン」は、「使ふぞ」とか「いまから書くぞ」とかかまへなくても、さつと手にとつてさつと使へる。
自然体なのだ。

といふわけで、日々ありがたくルノワールピンクを使ふてゐる。

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