セーターの胴体部分ほぼ完成
ラグラン袖のタートルネックリブセーターは、胴体部分を編み終はつた。
あれだけ悩んでゐた伏せ止めには、結局二目ゴム編みの止め方を採用した。
最初は、編みながら伏せ止めしていく方法をとつた。
うつくしくなかつた。
仕方なく、二目ゴム編みの止め方をすることにした。
結果として、これが幸を奏した。
よかつた点は二つある。
一見、首から編み始めたのかそれとも裾からか、よくわからないやうな出来になつた。首もゴム編みの作り目ではじめたからである。
これが一点。
二目ゴム編みの止め方の方が伏せ止めよりも伸縮性のある編み地になる。
これがもう一点。
仕上がりにがつかりして伏せ止めをやめて、二目ゴム編みの止め方で止めはじめても、しばらくは悩んでゐた。
編みながら伏せ止めしていくよりも時間がかかるだらうなあ。
それに、糸端をかなり長く取らなければならない。
なにしろ、胴体一周分を止めるに足る糸の長さが必要なのだ。
実際にはじめてみて、「ひねもすだなあ」と思つた。
これはいつ胴体部分が終はるかわからないぞ。
糸端がからまないやうに気をつけるのも骨だつた。
それに、だ。
このセーターを輪に編むことにしたのは、黒い糸で脇や袖のとじはぎをする気力がなかつたからだつた。
黒い糸で二目ゴム編み止めとか、やつてること変はらないぢやん。
さうも思つた。
しかし、これは、案に相違してたいしたことはなかつた。
さんざんつま先から編みはじめるくつ下を編んできたせゐだらう。
手が二目ゴム編み止めを覚えてゐる。
たしかに、針を編み目にとほすときには目で確認する。
だが、そのあとはいはば「手で見てゐる」やうな感じでできてしまふのである。
脇のとじはぎぢやあかうはいかない。
慣れてゐないからだ。
これまでさんざん脇のとじはぎをやつてきた人なら、今回のやつがれの二目ゴム編み止めとおなじやうに、黒い糸でもとじはぎができてしまふのかもしれない。
慣れつてすごい。
二目ゴム編み止めでは、心配してゐた毛玉はできなかつたし、糸の切れるやうすもなかつたのは重畳だ。
それに、上にも書いたが、伸縮性のある編み地になつたのはよかつた。
裾がつれちやつたら、お話にならないもんね。
試着してみたところ、もうちよつと躰にぴつたりした感じでもよかつたかなあ、と思つた。
もともとさういふセーターになるはずだつた。
編んでゐる途中で「これはなんだか小さいかもしれないぞ」と思つてゐたやつがれが愚かであつた。
二目ゴム編みの伸縮性をなめてゐた。
あるいは、編んでゐる最中に手がゆるんだのかもしれない。
これも、実は編んでゐるときは、「ゲージ取つたときよりも手がきついかもしれないなあ」と思つてゐた。
どうやらさうでもなかつたのらしい。
まあ、小さくて着られないよりは、いいか。
胴体部分はできた、とは書いたが、糸端の始末がまだである。
袖部分も編みはじめてはゐない。
セーター着手から二ヶ月で、こんな感じである。
はたしてこの冬のうちにこのセーターは仕上がるのだらうか。
それは次回の講釈で。
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