手編みの帽子は風に飛ばない
最近、休みの日は歩くやうにしてゐる。
休みの日で、遠出をしない日は、近所の公園のまはりをぐるぐる6kmくらゐ歩いてゐる。
と、ここで書くのがはじめてで、これまではずつと自分の心のなかでさういふことに決めてゐた。
はじめたのが今年の建国記念の日の一日前からだから、まだ二ヶ月ていどだ。
歩きはじめたころはまだ寒かつたので、毛糸の帽子をかぶつてゐた。
自分で編んだものの中で、洗濯機にかけても大丈夫な毛糸で編んだものを選んでゐた。
ここ最近は、Rowan Denimで編んだホリデーハットをかぶつてゐる。
といふことで、ホリデーハットの編み方のURLを確認してみたら、なくなつてゐる。
検索しても出てこないなあ。
なくなつてしまつたのだらうか。
ホリデーハットは、基本的には、Rowan Denimを6/0号のかぎ針編みでこま編みして作る帽子である。
伸縮性はほぼない。
編んだときより頭が小さくなつたらしく(脳みそが減つたのだらう)、ちよつと余裕がある。
この帽子には思ひ出がある。
近所の毛糸屋の店主に褒められたことがあるのだ。
この毛糸屋は、ダイヤモンド毛糸を扱つてゐる店で、当時ホリデーハットと似たやうな帽子が飾られてゐた。
そのときたまたまお店にゐあはせた人が、「あれとおなじやうなものか知らん」と云つたが、店主の老婦人は、やつがれの帽子の方が上等だ、と云つた。
糸のことを云ふたのだと思ふ。
このとき、店主はおもしろいことを云つてゐた。
手編みの帽子は、風に飛ばない。
ほんたうだらうか。
毛糸で編んだ帽子なら、ゴム編み部分をしつかり編めばさういふこともあるかもしれない。
しかし、ホリデーハット。
こま編みだけで、たいして伸縮性もない、そんな帽子でも風に飛ばない、そんなことがあるだらうか。
結論から云ふと、風に飛びにくい、とは思ふ。
これは経験から、さう云へる。
実際、この話を聞いたときも、「あー、さう云はれてみればさうかも」と思つた。
今日もかなり風は強かつたが、一度も帽子に手をやることはなかつた。
風が吹いてきても、うまいこと帽子が頭にぴつたりとはりつくやうにくつついてゐた。
飛ばされるかも、なんて心配はまつたくしなかつた。
もちろん、あまりの強風に帽子を抑へることもある。
絶対飛ばないとは思はない。
でも、飛びにくい。
それは確かなことだと思ふ。
おそらく、うまいこと風が編み目をくぐりぬけるからなんぢやないかなあ。
だつたら麦わら帽子でもおなじことだらう、といふ気もするので、絶対さうとは云へない。素材にもよる気がするし。
ところで、写真のホリデーハットは編み終はつて最初に洗つた直後の状態だ。
今はもつと色が落ちてきて、Rowan Denimらしさを楽しんでゐるところである。
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