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Wednesday, 13 March 2013

新たな歌舞伎座の二階桟敷や如何に

「歌舞伎座」「二階桟敷」とかで検索していらつしやる方が多いのらしい。

気になるよね。やつがれも気にはなつてゐる。

新しい歌舞伎座の二階桟敷がどうなるのか、現時点ではやつがれにはまつたくわからない。

昔の歌舞伎座の二階桟敷は好きだつた。
といつて、二回しか座つたことはないし、しかもどちらも東の一番舞台寄り、席番で云ふと「東-1-1」にしか座つたことはない。

二階桟敷のなにがいいのか。
一階桟敷とくらべると、圧倒的に落ち着く、といふことがあげられる。

一階桟敷は、目の前をほかの客がとほつたりなんだりして、案外落ち着かないものである。とくに、その場で食事をとつたりする前提だといふのに、目前を他人が行つたり来たりするのは、落ち着かない。気にしなければいいのかもしれないが、気になり出すと止まらない。

また、一階桟敷だと、自分もまたほかの客に見られてゐるといふ気分になつたりする。自意識過剰といはばいへ、桟敷席といふのは基本的に見て見られる席である。

だが、二階桟敷にはそれはない。
それでゐて桟敷だから足下は広いし、ゆつたり座つて見られるところがいい。
目の前はちよつとしたテーブルになつてゐるから、チラシなんかも置いておきやすいしね。

桟敷席からは舞台は斜めに見えるので、当然見づらい。
でも一番舞台に近い席だつたら、死角はあるものの、すぐそばで役者を見られる。上手側に座れば、花道への出も入りもばつちり見られるしね。

はじめて以前の歌舞伎座の二階桟敷に座つたのは、宗十郎の夕しでで「いもり酒」のかかつたときだつた。夕しでが、下手から上手に歩いてくると、まるでこちらに向かつて歩いてくるかのやうに見えた。

二度目のときは、さよなら公演で、玉三郎の女暫。花道の巴御前が、若干ななめではあるものの、正面に見えた。

新たな歌舞伎座の二階桟敷がどうなるのかはわからないが。
まあ、以前とそんなに違はないんぢやないかなあと思つてはゐる。
四月から六月のあひだに二階桟敷に座る予定はないが、そのうち演目と配役を見て座つてみたいなあ。

ところで、かつては二階桟敷といへばお見合ひに使はれた席ださうだ。
いまはどうなんだらうねえ。

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