行かない構へ
先日、「萬年筆に対する物欲がめつきりなくなつてゐる」と書いた。
考へてみたらあたりまへのことかもしれない
なぜなら、ムダに手持の萬年筆の数が多いからだ。
物欲の消へるのに、これだけの数が必要だつたのか、と、しばし暗澹たる心持ちになるほどである。
でも、まあ、必要だつたんだらうなあ。
日本橋三越の世界の万年筆祭が開催されてゐる。
去年はひやかしに行つたが、今年はおそらく行かないやうな気がしてゐる。
去年も、すでになんとなく物欲のかげりはあつた。
手元不如意なこともあつたけれど、見るだけ見て帰つてきてしまつたからだ。
アベノミクスとやらの影響か、やれ名古屋ではバーキンが売れてるの、名だたる企業が今年度の賞与は上げるのと、ニュースはにぎやかに囀つてゐる。
どこの世界の話だらうと思ふ。
やつがれには関係のない話だなあ。
それに、万が一賞与があがつたとして、そのあがつた分を使つてしまつたりするだらうか。
それはないんぢやあるまいか。
給与のさがつたときのことを慮つて、消費税のあがつたあとのことを考へて、とつておくのが人情ぢやあるまいか。
さう思へてならない。
だいたい、給与をあげるといふ企業はなかなかなささうだしな。
それでも、とりあへず手元にはお気に入りの萬年筆があつて、それでいいんぢやないかな。
問題は、どこかで突然物欲が爆発するんぢやないかと思はれてならないことだ。
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