完成させなきや
栞でも作るか、と突然思ひたつてはじめてはみたのだが。
すでに何度か書いてゐるやうに、栞はあまり必要としない。「あまり」といふか、ほとんど必要としない。
したがつて、「作つてもなあ……」といふ気持ちがなんとなくでてしまつてゐる。
一応、「Tatted Bookmarks」に掲載されてゐる栞を作るつもり。
なので、本来は、十字架のかたちになるはずなのだが。
なんとなくボビンに巻いた糸も足りなくなりさうだし、四本全部おなじ長さのモチーフにしてもいいかな、などと、逃げてしまひさうな予感がする。
なんとなくうまくいかないんだよねえ。なにもかも。
何年か前に作つたモチーフとか見ると、そちらの方がよほどましな出来のやうに思ふ。
目は多少つぶれ気味な気もするが、すくなくとも大きさはそろつてゐるやうに見える。
なんでかなあ、と考へて、愚問であることに気がついた。
当時は、もつと頻繁にタティングシャトルを手にしてゐたからだ。
毎日のやうにシャトルと糸とたはむれてゐたからだ。
やうは、手が慣れてゐたのだ。
だから、まがりなりにも目の大きさなどはそろつてゐたのだらう。
ここのところ、平日はほぼ必ずタティングシャトルを手にしてゐるけれど、ほんの10分ていどのことである。
しかも、使つてゐる糸が毛糸なので、かつちりとはしない。あるていど遊びといふかゆとりがある。
綿の糸のやうにきつちりとはいかない。
そりや下手にもなるはずだよなあ。
そもそももとが不器用なんだし。
お正月に作りはじめたドイリーは、途中間違へてほどいてゐる最中ににつちもさつちもいかなくなつて、そのままになつてゐる。ほどけなくなつてしまつた部分を切るか、最初から作りなほすか、悩んでゐるあひだに二月も中旬に入らうとしてゐる。
まつたく近頃面目次第もない話だ。
Aerlitのシャトルに慣れてゐないといふのも敗因のひとつかな。
かぎ針が先についてゐるといふのは実に便利であるし、Aeroの現行品にくらべたらはるかに使ひやすい。
だが、糸を繰り出すときにボビンを回すのにちよつと力がゐるので、つい芯糸をひつぱりすぎてしまつたりするんだなあ、これが。
いづれにしても、これはなんらかの形で仕上げやう。
最後まで作るのが慣れへの近道な気がするしな。
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