字幕か吹替か
映画を吹替で見るか字幕で見るか。
こどものころはもつぱら映画はTVで見てゐた。
淀川長治の日曜洋画劇場や、荻昌弘の月曜ロードショー、水野晴郎の水曜ロードショー……なぜか高島忠夫のゴールデン洋画劇場はあまり見てゐない。
TVで洋画を見ると、必然的に吹替になる。
やつがれのこどものころには「二カ国語放送」なんぞといふ洒落たものはなかつた。
映画館では字幕。昔は吹替といふ選択肢はなかつたやうに思ふ。
これまで、あまり映画館に行くことはなかつた。一度だけ、かなり頻繁に通つてゐたことがたことがあるくらゐ。
さうすると、今度はヴィデオやDVDで映画を見るやうになる。
こちらはたいてい字幕か吹替か選べるやうになつてゐる。
そんなわけで、吹替大好きなんだが、なぜか映画館では字幕で見ることが多い。ほんとは両方見てみたいけど、それにはチケット代が、ちよつと、ね。
3D映画は字幕が見づらいと聞いて、「タンタンの冒険」だけは吹替で見た。悪かなかつたが、結局その後は3Dも字幕で見てゐる。
「だつて昔はさういふものだつたぢやない?」つてことかー、と、我ながらがつかりする。
いつそ、映画館でも吹替を選べたら吹替を見るやうにしてみるといいのかもしれない。
そして、TVで見るときは字幕で。
と、思つたら、最近はTVを見ないんだよなぁ。
むー。
最近は、「グローバル化」とやらで、英語を解する日本人も増えてきた。
そのせゐか、目につくのは字幕や吹替への非難ばかり。
誤訳は仕方がないとして、日本で定着してゐるギリシャやローマの神話などに出てくる名称を、英語読みにしてゐない、とか怒つてゐる人はどうかしてるんぢやないかなあ。
この国で通じる読みにしなければ、訳す意味はないといふのに。
といふやうなことを書くつもりだつたが、旧弊なことどもにしばられてゐる自分に嫌気がさしてきたので、今宵はこれまでにいたしたうございます。
でも字幕か吹替かについては、今後もちよつと考へてみたい。
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