メビウス編み Experiment
正月二日に編みはじめたメビウスマフラーを編み終はつた。
水通しもして、一応整形のまねごともしてみたが、やはりメビウス編みの整形はむづかしい。どうしてもかさなる部分ができるので、ちよつとづつずらしながら形をととのへる必要があるからだ。
使用した毛糸はリッチモアのパーセントグラデーション。色は207。
針はSize 6 (4mm)。Addiのメタルの輪針だ。
前回も書いたとほり、Cat Bordhi の Moebius Cast On (リンク先動画)で編みはじめた。
このマフラーの特徴は以下の二点。
- 前半は増やし目、後半は減らし目してゐる
- 裏表がある
前半と後半で増やしたり減らしたりするのは、さうすると輪の片側がひろがりもう片側がせばまる。すなはち、肩にかけたときにせばまつてゐる方を顔側にしてかぶると、自然と首まはりがしまり、肩にむかつてひろがる形になる。
メビウス編みのマフラーはもともと身につけたときに躯に沿ふやうになつてゐるといふのだが、この片側増やし目もう片側減らし目をすることでより沿ふやうになる。
また、頭からかぶると、顔のまはりに沿ふやうにもできるので、よりあたたかく感じる。
本来は、メビウスの輪には上下などない。
上下があると、身につけるときに一々気にしなければならない。
さういふ欠点もあるが、それをおぎなつてあまりあるよさがこの編み方にはある。
今回、増減目にはFan and Feather Patternの分散増減目を使つてみた。前回編んだヴェストで学んだ方法である。
實は以前もメビウス編みでFan and Feather Patternを使つて増減目も取り入れやうとして、うまくいかなかつたことがある。
今回はrevengeだつたわけだ。
23目1模様ではじめて、まづは増やし目だけして、その後片側は35目1模様もう片側は17目1模様になつた。
いい感じで増減できたと思ふ。
問題は、凸凹が両側でおなじ部分に出るやうにしてしまつたこと。片側で凸ならもう片側は凹、and vice versaといふ風にした方がよかつたんぢやあるまいか。
これは後に試す機会があつたら改良したい点。
もうひとつ、裏表がある、といふのは、長所でもあり短所でもある。
メビウス編みのマフラーとかショールといふはたいてい裏表のない模様で編む。さういふ暗黙の了解がある。
編み方はかんたん。最初の半分を表で編んだら、残りの半分は裏で編めばいい。
メリヤス編みで編むなら、最初の半分はメリヤス編みで、もう半分は裏メリヤス編みで編めばいい。
さうすれば、裏表ができて、うまくかぶれば裏か表か好きな方を出すことができる。場合によつてはどちらも見えるやうにかぶることもできる。
以前、メビウス編みのこの特色を使つて、テクスチャ模様を裏表で編んだことがある。
テクスチャなので、どちらを表に出してもいいし、好みに応じて両方出してもいい。
課題はいくつもあるけれど、ひとまづ試みとしては今回うまくできたのではないかと思ふ。
メビウス編みはずいぶんやつたつもりだつたけれど、まだまだ足りんなあ。
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