3月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3391ページ
ナイス数:4ナイス
経済は感情で動く―― はじめての行動経済学
コロンビア白熱教室とあはせて読みたい感じ。経済学は自然科学を標榜するあまり人間の関与を排除し学問に堕してしまつた感があるが、それを補ふものといふ気がする。それにしても、「スタートレック」のMr.スポックは博士号を持つてゐるのか? それがとても気になる。
読了日:03月02日 著者:マッテオ モッテルリーニ
そしてだれも笑わなくなった―バックウォルド傑作選2 (1980年)
いよいよ快調ブッフヴァルト節全開。やはり、大統領はジョンソンとかニクソンとかの頃の方がおもしろい。皮肉で辛口なコラムの中に「亡命者の母」とか「アメリカほど住みよい国はない」とかがあるとちよつとホロリときちやふんだなあ、これが。
読了日:03月02日 著者:アート・バックウォルド
文豪の翻訳力 近現代日本の作家翻訳 谷崎潤一郎から村上春樹まで
最初、思つてゐたのとちがふなーと思つたが、案外おもしろく読めた。気に入つたのは中島敦と耽美派の話と、池澤夏樹とアップダイク、ヴォネガットの考察。
読了日:03月06日 著者:井上 健
予想どおりに不合理[増補版]
かつて日本の企業は社員を遇するのに「社会規範」をもつてしたのかもしれない。「市場規範」を用ゐることにして、今のやうな状態になつてしまつたのかもしれない。そんな気がした。 それにしても、なぜ従来の経済学は人間を合理的なものと考へたのか。昔から人が不合理な決断をするといふことは変はつてゐないはずなのに。
読了日:03月10日 著者:ダン アリエリー,Dan Ariely
日記の魔力―この習慣が人生を劇的に変える
感想は書かないと云ひながら、着想や思想は大事、と云ふ。着想や思想は感想から生まれるものではないのか。まづ書き始めるには、「べからず」集は作らないに限ると思ふけどな。客観的に書くやう気をつけるのはいいかもしれないけど、「感想は書かない」は、つづかない理由にしかならない気がする。
読了日:03月11日 著者:表 三郎
白楽天詩集 (平凡社ライブラリー)
「どうせ平安時代のお貴族さま好みの詩ばかりでせう」などとあなどつて読み始めると、諷喩詩に唸る。「新製布裘」は今も昔も my favourite だ。翻訳は須くかくあるべし。
読了日:03月14日 著者:
ライフログのすすめ―人生の「すべて」をデジタルに記録する! (ハヤカワ新書juice)
どういふ読者層を想定して書かれたものなのかよくわからん。読んでゐてわくわくした感覚がわかないのは、この本が書かれたときよりも今の方が技術が進んでゐるからか。「ビーイング・デジタル」とか、「何が書いてあるのかよくわかんないけど、未来はなんだかドキドキワクワクだ」といふ感じがあつたんだけどなあ。自分が年取つただけ? さうかも。 そんなわけで、ライフログの必要性を懸命に説いてゐるといふのはわかるんだけど、「なんでそんなに必死なの?」といふ感じだつた。 ちなみに自分は自分なりにライフログをつけてゐる。
読了日:03月16日 著者:ゴードン ベル,ジム ゲメル
英語リーディングの秘密
読む端から覚えた技を試したくなる。巻末に例文が載つてゐるので、まづはそこからか。五文型については、文法的に正しくないといふ意見もあるやうだが、えうは読めるか読めないか、読むときの指針になるかならないか、といふところではあるまいか。関係代名詞などよく理解できてゐないところは折りに触れ読み直したい。
読了日:03月21日 著者:薬袋 善郎
BAR酔虎伝(バーすいこでん)
ミステリマガジン連載中にもちよこちよこ読んでゐた。カルバドスのこと、スコッチとバーボンのちがひ、ジャック・ダニエルズのことなど、この連載で学んだ。最近また家で飲むやうになつてしまつたのだが、こんなバーがあつたら行つちやふなあ。
読了日:03月25日 著者:酒口 風太郎
The Great Stagnation: How America Ate All the Low-Hanging Fruit of Modern History, Got Sick, and Will(Eventually) Feel Better
云はれてみれば、現在活躍中の科学者なんて全然知らないや。ノーベル賞でも取らないと騒がれないしね。しかもノーベル賞取るつてことは、すでに世に出て長い研究つてことだらうし。 「それでもこんな状況下で日本はうまくやつてゐる」つて、信じてもいいのかな。信じちやふぞ。
読了日:03月26日 著者:Tyler Cowen
なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?―小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方
題名詐欺ではあるものの、なにかうまくいかないときにみづからのことを責めがちな人は読んでみるといいかもしれない。それで自分を責めないやうにできるとはかぎらないが、かういふ考へ方、かういふ方法もある、と知るのと知らないのとでは全然ちがふんぢやあるまいか。
読了日:03月28日 著者:枝廣 淳子,小田 理一郎
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