2月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:2242ページ
ナイス数:8ナイス
ツチヤの貧格
初土屋賢二。自虐ネタはインテリでないとね。ときをりドキリとする文章もある。「新聞を切り抜くのは、通常、後で読み返したり、保存しておくためだが、人に読ませないために切り取ることもあるのだ」とか。それつて却つて目立つのでは、とは云はない約束か。
読了日:02月08日 著者:土屋 賢二
日本語に主語はいらない (講談社選書メチエ)
いきなり外国の人から「あなた」と呼びかけられて狼狽する。あるあるあるー。仮主語の「it」は昔から不思議だつたけれど、英語などはこれがないと成り立たない不自由な言語、といふこともできるのか。図書館で借りたけど、買つて再読したい。
読了日:02月12日 著者:金谷 武洋
日本人の9割に英語はいらない
哲学・教養のない人間は英語を身につけたところでムダ、といふ話だらう。英語を母国語にする人々だつて、確固たる哲学を持つてゐる人ばかりとは限らないけどね。あと、ゲーテが「Wer fremde Sprache nicht kennt weiß nichts von seiner eigenen.」と云つてゐることも忘れてはならないと思ふ。個人的には英語なんて全然必要ない9割側の一人だけど、趣味のある人は英語がわかると世界が広がるんぢやないかな。えうはムダでもいいんぢやないつてこと。
読了日:02月13日 著者:成毛眞
夜・夜明け・昼
三原順の「夢の中 悪夢の中」で主人公が読んでゐたので手に取つてみた。それと、つらい時期にはつらい本を読む、といふのが無意識のうちにあるのらしい。予想したとほり読んでゐてつらいが、ものすごいいきほひで読んでしまつた。或はつらいからかみしめるやうには読めなかつたのかもしれない。人はどんなに苛酷な状況にあつても生きたいと思ふものなのか。いづれにしても、この本を紹介してくれた三原順には感謝してもしきれない。
読了日:02月15日 著者:エリ・ヴィーゼル
だれがコロンブスを発見したか―バックウォルド傑作選1
中高生のころ地元の図書館で見つけて読んだ。大好きだつた。今読んでもおもしろいか、といふと、「うーん」と思ひながら読み進めていくと、後半になるにしたがつておもしろくなつていく。後半に行くにつれひとつのコラムが短くなること、政治の話が増えることが理由かも。つづきも読むつもり。原書もなかなか手に入らないのがつらい。
読了日:02月18日 著者:アート・バックウォルド
忠誠心、このやっかいな美徳
忠誠心と愛情を同列に考へたことはなかつたなあ。「戀と忠義はどちらが重い」といふくらゐで、案外相対するものなのではないかと思つてゐた。 儒教的な観点から「忠誠心」を語つた本も出るといいなあ。
読了日:02月24日 著者:エリック・フェルテン,Eric Felten
権力と支配 (講談社学術文庫)
正直云ふと電車の中でよけいなことを考へないやうにするために読んでゐた。「なるほど、それはかういふことなのか」と思ふこともある一方で、「もつとかんたんに書けるんぢやないの?」といふ気もする。これがウェーバーの著作の中でも入門篇といはれると腰が引けるなあ。もつとも、原文も難解なのだつたら仕方がないのかも。でも英語だともつとわかりやすいつて云ふよなあ。一度読んでみるか? 「封建制」とか、これまで自分がぼんやりと「かういふもの」と考へてゐたことと異なる定義が出てきたりして、読み返すこと一度ならず。とほほ。
読了日:02月28日 著者:マックス・ウェーバー
2012年2月の読書メーターまとめ詳細
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