MOLESKINEへの回帰
今度の手帳はMoleskineの星の王子さま。罫線ありである。Smythsonの手帳も予備を買つてあるので、引き続きそちらにしてもよかつたのだが、気がかはつた。
Moleskineからはなれた理由は、使ひたい萬年筆と使ひたいインキを使へなかつたりするからだつた。
シェーファーのノンナンセンスにモンブランの黒を入れてゐるのだが、Moleskineに書くとこれがものの見事ににぢむ。下手すると裏抜けする。これ一本だけならいいのだが、他にもさういふペンとインキの組み合はせはいくらもある。
そこでアサヒヤ紙文具店のQuill Noteを使つてみたりSmythsonを使つてみたりしてみた。いづれもすばらしい手帳である。とくに萬年筆で書くのに不自由がない。
Moleskineに戻つてきた理由は、いろいろあるけれど、ひとつには普段一番よく使つてゐる中屋万年筆と相性がいいことがあげられる。他のペンについてはOwlに入れたMONOKAKIと一緒に使へばいい。
そんなわけで、Smythsonは一旦おいて、Moleskine、といふ運びと相なつたわけだ。
星の王子さまエディションといふことで、表紙には「大切なものは目には見えない」とフランス語で書いてある。
大切なもの、肝心なものは目には見えない。
多分、今後書き連ねるであらう文章よりも、そこに書かれてゐないことに、重要なことがあつたりするのだらう。
Smythsonの手帳には、かなしい記憶がいつぱいつまつてゐる。おそらく今後も折りにふれ持ち歩いて読み返してしまふのではないか。そんな気がする。
星の王子さまの手帳には、まちつとちがつたことを書けたら、と思ふ。「ぢいさんばあさん」のセリフではなけねども、「生まれかはつて新し」く生きて行かう。さう思つてゐる。
まだなかなかそんな進境にはならないけれど。
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