1月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:1894ページ
ナイス数:3ナイス
腕貫探偵 (実業之日本社文庫)
西澤保彦にしては読後感がいい気がするのは記憶力衰退のためか。ハッピーエンド風味なのはいいかも。短編集で、話が進むにつれインパクトが薄れて行くのは仕方がないのかも。「喪失の扉」は最後の句点が余分な気がする。
読了日:01月03日 著者:西澤 保彦
英語にあきたら多言語を! ~ポリグロットの真実~
あきるほど学んだわけぢやないしなー、といふところか。外国語はこどものうちに学んだ方がいいか、といふ問ひには、「場合による」つてところかなあ。米国と墨国との国境地帯出身で英語もスペイン語もペラペラ、といふ人々を見てゐると、喋れるけど読解力に欠けるとか文法が今ひとつとかさういふ人も多い。まあ、「喋れればいい」のならそれでいいのかもしれない。英語に関してはさう思つてゐる人が多いと思ふな、本邦には。
読了日:01月04日 著者:トニー ラズロ
Get Everything Done: And Still Have Time to Play (Help Yourself)
5分間スライシング、作業の半分に着手、抵抗を覚える作業からはじめる。この本にあるタイムマネジメントの主な手法はこの三つか。「タイムマネジメントの手法のほとんどは実行不可能」とはそのとほりかと思ふが、この三つだつてかなり実現するのはむづかしい。いづれにせよ、「自分にとつて大切なことはなにか」といふことがわからないうちは、手法ばかり覚えても仕方がないのだらう。それはこの本にも書いてある。 冒頭、「毎晩明日実行することをひとつ考へて、翌日絶対に行ふ」といふexerciseが課される。できたら苦労しないよな。
読了日:01月10日 著者:Mark Forster
完璧な涙 (ハヤカワ文庫JA)
砂と砂漠のイメージが印象に残る。砂には感情がない感じがするからだらう。海や空には感情がある気がする。でもこのイメージは昔この物語をSFマガジンで読んだから得たものなのかもしれない。
読了日:01月12日 著者:神林 長平
真田幸村 (文春文庫―柴錬立川文庫)
「滅びゆく者に、「美」を飾らせるは、人の人情にて、余もまた、覇者・成功者に対して、共感をおぼえざるものなれば」といふ前説にすべてあらはれてゐる。
読了日:01月16日 著者:柴田 錬三郎
理科系のための英文作法―文章をなめらかにつなぐ四つの法則 (中公新書)
読みやすさを重要視した文章を書くための本だといふのに、コラムが文章の途中にはさまれてゐたりして非常に読みづらい。呟きもしたが、「仮説2.1つてなんだつけ?」とページを戻ること一度ならず、しかも探しづらい。日本語の文章を書くのにも役立つといはれて読み始めて、確かにそのとほりだとは思ふけど、これだけ読みづらいと「ほんたうかなあ」と疑いたくなつても仕方がない。
読了日:01月18日 著者:杉原 厚吉
風さん、高木さんの痛快ヨーロッパ紀行
出版を前提にした文章としない文章との差か、山田風太郎の日記の方が若干おもしろく感じられた。後半だんだん量が少なくなるのは、疲れてきたからだらうか。海外旅行解禁後そんなにたつてゐないはずなのに、もう日本人はいいカモだつたんだねえ。しみじみ。
読了日:01月22日 著者:山田 風太郎,高木 彬光
坂東三津五郎 踊りの愉しみ
「力を入れない方が手が美しく見える」といふくだりを読んで、「アステアもそんな感じだつたのだらうか」と思つた。ロジャーズと別れた後、ステッキや帽子掛け、ピアノなどの非生物と踊るときのあの命のないものに命の宿つてゐる感じ、あれはかういふからくりなのかも。 「踊りわかんないし、わかるやうになれたら」と思つて手に取つたが、そちらの効果は自分にはあまり期待できないやうだ。目に見えるものに注意がいかないからかもしれない。目が悪いからさ。
読了日:01月29日 著者:坂東 三津五郎
2012年1月の読書メーターまとめ詳細
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