組み合はせの妙
楽日に新橋演舞場の夜の部を見てきた。
「夏祭浪花鑑」、中村吉右衛門と片岡仁左衛門が出てゐるといふだけで、なんだかにこにこしちやふ自分がゐた。
かつては、吉右衛門と富十郎だつた。
どちらも好きな役者だけど、一緒に出てると、ますますいい。
二倍どころぢやなく、三倍も四倍も、下手したら何十倍もよかつたやうに思ふ。
今回、一寸徳兵衛の仁左衛門の出番はさほど多くはないが、それでもかうだからな。
巷でもよく聞く「chemistry」といふか、そんなやうな効果があるんだらうなあ。
吉右衛門と仁左衛門といふと、一番「うわ」と思つたのは「伽羅先代萩」の「対決」と「刃傷」だらうか。
吉右衛門の仁木弾正に仁左衛門の細川勝元だつた。
「これつて結構ベストな配役ぢやね?」と当時思つた。
「歌舞伎座さよなら興行」ならではの配役かなあと思つてゐたが、世の中、捨てたもんでもないのらしい。
なぜか「男女」の組み合はせだと、かういふお気に入りがないんだよな。
「男女」の方がいろいろ楽しさうなのに。
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