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Thursday, 30 June 2011

今月の芝居 新橋演舞場 夜の部

お目当ては「夏祭浪花鑑」。中村吉右衛門最後の団七になるのではといふ不安から、楽の日にいつもは取らないやうないい席を取つて見に行つた。
今回想定外だつたのは、吉右衛門と片岡仁左衛門が一緒に出てゐるだけで、見てゐてわくわくしてしまふ、といふことだ。
仁左衛門は一寸徳兵衛で、あまり出番はない。だから最初に配役を聞いたときも「ふーん」としか思はなかつた。
だが、実際に見てみたらこはいかに。
なんだかいいぢやあないか。
ひとつひとつのやりとり、立ち回り、見得、どれも生き生きしてゐて楽しい。なんだこりや。団七と徳兵衛が一緒に出てくる場面なんてそんなにないのに。
しかも、最初の立ち回りで止めに入る芝雀のお梶がまたよかつた。留めてきまつた形のうつくしいことといつたら、もう惚れ惚れするほどだつた。
これだけで、見に来た甲斐があつた。
そんな気がした。

三婦は歌六。こんなに男前な三婦ははじめてだなあ。
義平次は段四郎。悪からうはずがない。

「こりやこれ男の生き面を……」のあたりなんか、当代随一なんぢやああるまいか。
ちよつとこのイキは他の役者にはないと思ふ。

この前に「吹雪峠」。なぜこの時期に「吹雪峠」。ほかが夏らしい芝居だけになんとかしてほしかつたと思ふ。
この後に「夏祭」とか「かさね」とか見ると、花道七三の使ひ方がとても立体的でおもしろい。歌舞伎らしいと思ふ。縦横どちらの方向にも立体的なのだ。
新歌舞伎はどうもね……

吉右衛門の団七については「年を取りすぎてゐる」とかなんとかくさす意見が多かつたのに、染五郎の与右衛門について「とてもかさねのおつかさんとなんかあつたやうには見えない」といふ意見がないのはどうしたことか。
皆、そんなに染五郎には期待してゐないといふことか。さうなんだらうな。
確かに、最後、得体の知れないものにひつぱられるあたりなんかは全然さうは見えなくて、とても上手とはいへないけれど、まだまだのびしろのある役者だと思つてゐる。
時蔵のかさねはあはれな感じがいい。でもやはり最後、与右衛門を引き寄せるあたりの不気味さは足りないかなあ。

「かさね」を見てゐて、「さういへばこれを見てゐるときに勘九郎(当時)はダメになつてしまふかもしれない」と思つたんだつたなあと思ひ出したりした。
それはまた別の話である。

Wednesday, 29 June 2011

今月の芝居 コクーン歌舞伎 盟三五大切

六月二十二日の昼の部を見てきた。
座席は二階のBL。下手の袖である。舞台の下手側半分くらゐはほぼ見えないし、本来花道のあるあたりもまつたく見えない。
さういふ不自由な席だつた。

結論から云ふと、「なんでめでたしめでたしぢやいけないの?」だ。
薩摩源五兵衛実ハ不破和右衛門は、無事義士に加はることを許される。
めでたしめでたし。
それのどこがいけない?

つぶやきもしたが、南北の、江戸歌舞伎の真髄は「おもしろいことおもしろいこと」だ。
それを悲劇に貶めるなんて、冗談はよしてくれよ、である。

シンとなる三人はとてもよかつたんだけれどもね。
幕開き直後、三五郎のセリフが勘太郎とは思へぬほど緩急に欠けて退屈で、菊之助の小万とまつたく息があつてをらず、ものすごく不安になつたけれど、多分「ん?」と思つたのはその部分くらゐだつたと思ふ。
菊之助は、貫禄があつてよかつた。
橋之助もいつにないよさがあつた。惜しむらくは二月に同じ役を片岡仁左衛門で見てゐたことか。特にセリフに関して云ふと、松嶋屋と成駒屋では比ぶべくもない。

笹野高史はいつも「これでなくては」といふ役で出てくると思ふのだが、今回はまつたくさういふ感じがなくて残念。
八右衛門役の国生は、たれがこれでOKを出したのだらう。本人はいろいろやる気はあるのかもしれないが、全体的に子役めいた部分が残つてゐて興醒めだつた。年齢的にいつても、コクーン歌舞伎といふことを考へても、子役から脱却した方がよかつたのにと思ふ。

コクーン歌舞伎は、スーパー歌舞伎と同じや右なもので、「歌舞伎」と名乗りつつも「歌舞伎」ではないのかもしない。
そんな気のする秋のゆふぐれ。

Tuesday, 28 June 2011

今月の芝居 新橋演舞場昼の部

六月四日に観劇。はじめて一階B席に座つた。揚幕のそばだつたので、千之助の「はいっ」を聞けたのが収穫かも。

「頼朝の死」。
一時は「将軍頼家」になつてた時期もあつたが、戻つたね。よきかなよきかな。
正直、退屈だつた。最後の尼御台くらゐかなあ、見てゐて目を見張つたのは。
染五郎の頼家は、とくに感情がたかぶつてゐるわけでもないのに聲のひづむことがあつて興醒め。聲といふことだけでいつたら、愛之助と入れ替はつた方がいいはず。
梅枝の音羽は石段につまづいて転んでゐたが、ちやんと役になりきつてゐてなにごともなかつたかのやうに引つ込んだ。ちよつと惚れた。

「石切梶原」。
歌昇の俣野五郎、好きなんだなあ。稚気にあふれてゐて。
六郎太夫と大庭・俣野の間でやりとりがつづくが、このとき真ん中でなにをするでもなくただ正面切つて座つてゐる梶原平三がいい。吉右衛門はかういふ捌き役で正面きつて座つてるだけ、みたやうな役がいい。ただ座つてるだけなのに目が離せない。左右のやりとりの中にゐて、要になつてゐる感じ。
芝雀の梢はもう何度も見てゐるけれど、いつもはじめて見たときと同じやうに初々しくてかはいい。
呑助は由次郎。今回はさほど新たな酒の名前も入つてないし、あつさりとしたセリフになつてゐた。
「剣も剣 斬り手も斬り手」のあと、「役者も役者」の聲がかかつてゐたけれど、タイミングははづれてるし、なんとなくためらひがちだしで、いいことなかつた。はじめて「石切梶原」を見たときに、この「役者も役者」のかけ聲がどんぴしやのタイミングで入つてきて、「さういふもんなんだ」と思つてゐたが、どんぴしやのタイミングで入ることの方がめづらしいことを後に知ることになる。ない方がいいことが多い。

「連獅子」。
正直、千之助の仔獅子と聞いた時には、「連獅子の黒歴史がまた一ページ」と思つた。
かつて「史上最年少」を謳つた「連獅子」の出来が最悪最低だつたことがあり、また、とある親子役者で見た「連獅子」が「これが連獅子?」といふやうなできだつたことがあつたからだ。
だが、実際に見て、これは謝らなければならないと思つた。
確かに、千之助の仔獅子には若年ゆゑのスピード不足もあるし、後シテの鬘のヴォリューム不足はかなり深刻なのだが、それでもそれを補つてあまりあるものがあつた。
しかし、なんといはうか、負けてないのだ、親獅子に。もちろん、力量の及ばないところも多々あるのだが、だからといつて物怖ぢしない。くらひついていくぞといふ力に満ちてゐる。
そんなわけで、「黒歴史」だなんて、ほんたうに申し訳ない、面目次第もないと頭を下げる次第である。
前シテの互ひにすれちがふときに、右近の方が左近の方をちらりと見た、その表情がとてもやはらかくて一瞬見とれた。
間狂言は近年にないまぢめな感じの宗論で、大変好感がもてた。

昼の部は、一幕目以外はよかつたと思ふ。
新歌舞伎は苦手なので、仕方がない。

Monday, 27 June 2011

不健康診断

今日は年に一度の健康診断の日だつた。
ここ数年、なぜか健康診断に行くと具合が悪くなる。
特に去年は最悪だつた。
健康診断の少しまへからひとつ先の駅まで歩くやうにしてゐたのだが、突然、歩いてゐる途中に胸が苦しくなるやうになつたのだ。
別段、健康診断のあとに無茶とかはしてゐない。
健康診断のまへには、例によつて五月の文楽を見たあと、国立劇場からぼんやり丸の内まで歩いて新丸ビルのかまわぬで買物をしたり、オアゾの丸善によつてあれこれ見たりした。その一週間後には、友人と神戸の町を散策した。例の異人館のあたりとか、坂のやたら多いあたりをがしがし歩きまはつた。

だといふのに、健康診断が終はつた途端、歩けなくなつてしまつた。

この症状はその後もずつとつづいて、日中国立劇場で観劇したあとはぼんやりお堀端を歩くのが楽しみだつたのに、それもできなくなつてしまつた。地下鉄の乗り換へもできるかぎり歩く距離の少なくなるやう苦慮した。ほんとにほんとに歩かなくなつてしまつた。

歩く件については、この四月に一念発起して「苦しくても歩く」をつづけてゐたら、ある日、去年の健康診断前とほぼ同じやうな状況に戻つた。
もう歩いたからといつて苦しくならないし、職場からひとつ先の駅くらゐまでなら難なく歩くことができる。多分、国立劇場からぼんやりお堀端を歩いて歌舞伎座まで行き(意味はないけどな)、そのまま東京駅まで歩くこともできるだらう。
歩く速度も、去年の健康診断前に戻つた。

さう思つてゐた。

だといふのに、今日、健康診断を受けてきて、またなんだか調子がをかしい。
まあ、ちよつと検査結果がアレだつたので、「安静にしてゐなさい」とか云はれて病院のベッドに横になつたりしてゐたりはしたのだが。

なんかもう、へとへとなんだよね。
そのまま家に帰りたい。そんな感じで職場に行つたんだけどもさ。
今に至るまで、へろへろな状態はつづいてゐる。
なんでなんだらう。

血ぃ抜かれるから?
胃のレントゲン写真で疲れるんだらうか。
それとも、病院に精気を吸ひとられてゐる?

いづれにしても、明日、ちやんと起きられるかどうか、自信がない。

Sunday, 26 June 2011

組み合はせの妙

楽日に新橋演舞場の夜の部を見てきた。
「夏祭浪花鑑」、中村吉右衛門と片岡仁左衛門が出てゐるといふだけで、なんだかにこにこしちやふ自分がゐた。

かつては、吉右衛門と富十郎だつた。
どちらも好きな役者だけど、一緒に出てると、ますますいい。
二倍どころぢやなく、三倍も四倍も、下手したら何十倍もよかつたやうに思ふ。

今回、一寸徳兵衛の仁左衛門の出番はさほど多くはないが、それでもかうだからな。
巷でもよく聞く「chemistry」といふか、そんなやうな効果があるんだらうなあ。

吉右衛門と仁左衛門といふと、一番「うわ」と思つたのは「伽羅先代萩」の「対決」と「刃傷」だらうか。
吉右衛門の仁木弾正に仁左衛門の細川勝元だつた。
「これつて結構ベストな配役ぢやね?」と当時思つた。
「歌舞伎座さよなら興行」ならではの配役かなあと思つてゐたが、世の中、捨てたもんでもないのらしい。

なぜか「男女」の組み合はせだと、かういふお気に入りがないんだよな。
「男女」の方がいろいろ楽しさうなのに。

Saturday, 25 June 2011

Beauty of Minimum

分度器ドットコムで、カンダミサコのペンシースを購入した。シュランケンカーフで色はミント。夏らしい色だ。

カンダミサコのペンシース

このペンシースは以前から気になつてゐたもので、いつか買はうと思つてをり、今回「えいや」と買つてしまつたものである。
これまで躊躇してゐたのは、色がたくさんあつてなかなか選べなかったからと、買つたとして、どのペンをさすか決めきれずにゐたからだ。

買つた今、どのペンをさすかいまだに決められずにゐるが、ひとまづペリカンのブルー・オ・ブルーをさしてみてゐる。スーベレーン800はこのペンシースにはちよつと長いかもしれない。上の写真でも中に入つてゐるので、はみ出すほどの長さではないけれど、まちつと余裕がほしい気もする。

ところで下にあるのは先日購入したSmythsonの手帳だ。セールだつたので入手にふみきつたといふ、スマイソンとしてはあまりありがたくない客だらう。
うすいけど、128ページくらゐある。持ち歩くのにもこれ一冊あれば十分だ。

正直、この手帳とこのペンシース(と中身の萬年筆)だけをかばんに入れて日々過ごせないものか。
さう思ふ。

手帳に関しては、できないこともないかもしれないが、ペンは、なあ……。今でも七本ほど持ち歩いてゐるといふのに。

でも、実際にこの手帳とこのペンシースを手にしたときのうすさ、ちいささには惹かれずにはゐられない。

うーん、一度試してみるかなあ、この手帳とこのペンシースだけで過ごすことを。
案外いけるかも?

Friday, 24 June 2011

「大人かわい」くないスクラップブッキングを目指す

世の中には「大人かはいい」といふカテゴリがある。
しかとした定義は知らねども、おそらくは「大人が持つに足るものでかはいさを兼ね備へたもの」に対して使ふ形容だと思はれる。

いくつかさうした「大人かはいい」と呼ばれるものを見てみたが、どうも「どこが「大人」なの?」と首をかしげるものばかりだ。

最近ではスクラップブッキングがその筆頭かもしれない。

多分、やつがれはスクラップブッキングが好きだ。
まだはじめたばかりだが、なんとなく好きな感じがする。

だが、巷にあふれるスクラップブッキングに関する書籍には正直辟易してゐる。
いづれも「かはいさ」を前面に押し出してゐるからだ。

スクラップブッキングつて、さういふのばつかりぢやないだらう?

確かに、本に掲載されてゐる作品は、いづれもすばらしいものばかりだ。
だが、とにかく「過剰」なのである。
なにかがちがふのである。
すくなくともやつがれにとつては。

ぢやあ自分の考へるスクラップブッキングとはなにか、と考へると、よくわからない。
そんなわけで、「とりあへず貼り付けてみる」を開始してみることにした。
 TRAVELER'S notebook用リフィル クラフト紙のノートに、これまではほぼ日手帳の写真入れに入れてゐた芝居や拝観時の半券をはりつける。
それだけである。

それだけだとちよつとつまらないので、拝観した日とか芝居の感想とかをちよつと書き込んでみる。

今のところ、それだけなんだが、まあ、そのうちもつと decorative になるのかもしれないし、ならないのかもしれない。

考へてみたら、レースのモチーフとか、作つてはみたもののどうしたらいいのかわかんないものとかも貼り付けてみるといいのかもな。
でもさうしたら、自分の目指さない「かはいい」系のスクラップブックになつてしまふだらうか。
むむむ。

ま、人生、trial & error だよ。
なっ!

Thursday, 23 June 2011

ちいさいかばん

今週はこのかばんで出勤してゐる。

ル・ボナーのプティトート

ル・ボナーのプティトート。色はアイリス。
一月にル・テアトル銀座に玉三郎を見に行つたときに、銀座c.o.u.で購入した。
このときは、WILDSWANSのベルエアーといふトートバッグを見るだけのつもりだつたんだがなあ……。
ま、それはともかく。

見た目はちいさいわりにたくさん入る。
が、もともと荷物の多いやつがれにはちよつとちいさいんだなあ。
しかし、そこがまたいいのかもしれない。
ひとまづ、必要最小限のものを入れる。

必要最小限といふと、例の「忘れ物撲滅委員会」の歌にしたがつて、携帯電話(やつがれの場合はiPhone)、財布、鍵、定期、手帳、名刺入れ、社員証、といつたところか。それにペンが七本、本、折り畳み傘、お扇子、手ぬぐひに汗拭き用のハンカチ、ティッシュケース、かまわぬのbane口が入つてゐる。
…………荷物、多すぎ?

ほんとは筆入をもひとつ入れたいんだが、それだけの余裕はない。中のホックをはづせば入るけど、このかばんはホックをとめたときのこの形がいいと思ふんだよなあ。
筆入を増やしたいといふ思ひとは正反対の考へだけど、実は持ち歩くペンをまちつと減らした方がいいんぢやないかといふ気もしてゐる。
選びに選んだ一本だけを持ち歩く、とか。
でもやつぱり細字と中字か太字がほしいやうな気がするから、二本、かなあ。

このかばんのいいところは、このまま職場内を持ち歩けるところ。
もつとおほきいかばんだと、中にバッグインバッグの類を仕込んでおいてそれだけ持ち歩くか、はたまた職場についてからちいさめの手提げかなんかに荷物を入れ替へる必要がある。
朝はいいけど、帰りはそれをはじめると如何にも「帰ります」つて感じなのが気になるんだよね。

買つたばかりのころはかたい感じがしてゐたが、今ではかなりやはらかくなつてきた。なんとなくつやもでてきたやうに思ふ。
ちなみに、和装にもあふさうである。

Wednesday, 22 June 2011

熱過ぎる……

気温も高いがMacBookの温度も高い。
発する熱でくらくらするほど。
これからしはらくMacBookに向かふのがつらくなるなあ……。

iPadとかiPhoneで代用するしかないか知らん。

Tuesday, 21 June 2011

シャトル三兄弟

The POP-A-BOBBIN Tatting Shuttle はこれで打ち止めだと思ふ。

The POP-A-BOBBIN TATTING SHUTTLES

左から、Afrimosa、Cocobolo Rosewood、Purpleheart製。我が家に来た順でもある。
先端のかぎ針部分が使ひやすいとはいへないので、ほんとはなしにしやうかと思つたのだが、やはりなにかのときにあると便利なので、かぎ針付を購入した。これでシャトルふたつ使ひにも対応できるのさー。
といふわけで、おそらくこれでこのシャトルは打ち止めだらうと思つてゐる。

このシャトルのよいところは、軽い、Aeroのボビンが使へる、木製、といふところだらうか。

木製でボビンのシャトルにはGR-8 Tatting Shuttle もあるけれど、こちらは結構重たい。おそらくねじの重さだらうと思ふ。木の部分は軽いからだ。
重たいとなにがいけないかといふと、うつかりシャトルをつりさげてしまつたときにシャトルの重さで糸が回転しやすいからだな。

ボビンについていふと、国内でさへ何種類ものボビンがある。ましてや国外においてをや。
GR-8 Tatting Shuttleについては、我が家にあるボビンを送つて「これにあはせて作つてほしい」と依頼した。
Silent Tatters のやうに専用のボビンを別売りしてゐる場合もある。

Aeroのシャトルのボビンなら、国内でもからうじて入手可能である。
そこがいい。

木製、といふのは好きずきだな。

ボビンのシャトルのいいところについては以前も書いたけれど、静かなことと、糸を痛めないこと、糸の巻き付け巻き取りが楽なことと、糸の長さを使ひやすい長さにたもつことが可能なこと。
この「糸の長さを使ひやすい長さにたもつ」に一度慣れると、クロバーの特に角付のシャトルを使ふのがつらくなることがある。糸の長さがどうしても一巻きの長さに依存するからだ。

まあ、でも、結局は慣れ、かな。
よく、ATOKは最高でそれ以外のInput Methodはダメだ、といふ論調を目にすることがある。
さう云ふ人はATOKの使ひ勝手に慣れてゐるだけで、単に使ひ慣れないものに対して拒否反応をしめしてゐるだけなんだらうなあ、と思ふことが多い。

それと同じで、大抵の人はクロバーのシャトルでタティングをはじめるだらうから、クロバーのシャトルこそ最高だと思つてゐる向きが多い。
その他のシャトルについては、ちよつと手を出しては見るものの、クロバーのシャトルを使ひこなせるやうになつたときほどには使ひ込んではみない。
そのうへで「やはりクロバーのシャトルは最高だよね」なんぞと宣つたりする。
「あー、ATOKの法則だなあ」と思ふ次第である。

もちろん、やつがれはクロバーのシャトルも愛してやまない。多分、クロバーのシャトルは今後も増え続けるだらうといふ予感もしてゐる。

Monday, 20 June 2011

かばんほしい病

ここのところ糸や羊毛の購入を抑へてゐる反動だらうか。
必要ないのにかばんがほしくてならない。

実は、もうかばんは不要といふくらゐたくさんある。
そもそも、一度にひとつ、せいぜいふたつ持てればいい方である。
ふたつ、とか書いたけど、実際には風呂敷やあづま袋を持つてゐたりするので、どう考へてもひとつあれば足りる。

もちろん、時と場合によつて持ち替へる必要もあらうから、ひとつだけあればいいといふものでもないが、それにしたつて、精々五つあればどうにかなるんぢやあるまいか。

かつてマラカニアン宮殿には三千足の靴があつたといふ。
いらないだらう? 履きつぶすことを考へたつて、三千足は過剰だ。

これを他山の石として、これ以上余分なかばんは増やさないことにする。
それが人の道だらう。分を弁へた行動だらう。

と、書いてゐるそばから、「いいんぢやない、かばんのひとつくらゐ」といふ悪魔のささやきが聞こえてくる。

ちなみに今ほしいなあと思つてゐるのはル・ボナーのコンフェティ。単色のがいいなあと思つてゐる。
でも荷物多いからなあ。これぢやあおさまらないよなあ。
と、いふのが買はない理由になつてゐる。

でも、実際に使つてゐるやうすなんかを見ると、ねえ……。

や、買はないよ。買ひませんとも。

……いまのところはね。

Sunday, 19 June 2011

勤め人にiPhoneは必要か

ZONOSTYLEに「9to5ならクラウドやiOSデバイスはいらない!」とあるのを読んで、なるほど、そのとほりかもしれない、と思つた。

趣味で使ふといふ場面はあるとしても、仕事では不要だらう、と、リンク先には書かれてゐる。「仕事で使うデータはすべて会社のパソコンのハードディスクに保存されていれば事足りるから」、と。

勤め人には、もうひとつ、いはゆる「クラウド」サーヴィスを使ひづらい現状がある。
セキュリティの強化により、社内の情報を外に持ち出しにくくなつてゐるのだ。
「持ち出しにくく」と書いたが、「ほぼ持ち出せない」といふところが多いかもしれない。
もらつた名刺をデジタル化して、クラウドなんぞにおかうものなら、なにかあつたときに大変なことになる。
そんなリスクはおかせない。さういふサラリーマンは少なくないだらう。

先週は、iPhoneの電池がほとんど減らなかつた。
日中使ふときが非常に少ないからである。
iPhoneは小遣ひ帳代はりにも使つてゐるので、まつたく触らないことはない。それでも入力に必要な時間なんてたかがしれてゐる。

Twitterなんかも見るし、写真を撮つてblogに公開なんかもするけれど、それだつてたいした時間はかからない。

そして、小遣ひ帳はともかく、写真を撮つてblogに公開するのは趣味であつて、仕事ではない。

iPhoneでは一応ToDo管理もしてゐる。ここには公私にわたるさまざまなことを記録する意味もふくめてあれこれ入力してあるので、これも見る。
でも、仕事のことは職場のPCで管理してもいいんだよね。
むしろ、その方がいいかもしれない。
仕事上の情報を、職場の外に持ち出さずに済むからだ。

かくして、自分にはiPhoneはもちろん、iPadなんてますます不要なのかもしれないと思ふ。

無駄な買物しちやつたのかな。
しかもiPhoneには毎月通信料がかかつてゐる。
それつて無駄なんぢや……。

といふあたりを、少し考へていきたいと思つてゐる。

Saturday, 18 June 2011

タティングレースで男もの?

家族の携帯電話がぶらさがつてゐたストラップがこはれてしまつた。
長年の使用によつてすりきれてしまつたのである。

「ぢやあ、新しいの買はうか」となればいいのだが。

「作ればいいぢやん」となつてしまふのが悲しき性でなくてなんだといふのか。

しかし。
問題は男ものといふことだ。

マクラメで作れば、メンズでもをかしかないものができるとは思ふ。
だが今のやつがれはチャレンジャだ。

タティングレースで作らう。
無理を承知で、さう心にちかつてしまつた。

かつて、「おしゃれ工房」だつた時代に、森永製菓の元会長といふ人が登場して、みづから作成したといふタティングレースのループタイをしてゐたことがある。
それとは別にボウタイの類もあつたやうに記憶する。

だが、タティングレースに限らず、レースつてあんまし男の人向きぢやないんだよね。
をかしいなあ、「三銃士」とか「ベルサイユのばら」とかの時代には、どんなむくつけき男だつて、びらびらひらひらしてゐたといふのに……。
あの時代だつたら、きつとタティングレースのストラップとか身につけてても、「あの男の人、ちよつとをかしいんぢやない?」とか後ろ指さされずにすんだにちがひない。
♯「そもそも携帯電話がないぢやん」とか云はないよーに。

まあ、無難にスプリットリングのならんだものになるんだらうなあと思つてはゐる。
あとは色の選択さへ間違はなければ、なんとかなるんぢやないかな。

ダメだつたら、マクラメだな……

Friday, 17 June 2011

おやすみの日にiPadを持ち出すための小型ショルダーバッグ

もうかばんはいくらも持つてゐるのだが。
国立商店のおやすみの日にiPadを持ち出すための小型ショルダーバッグを買つてしまつた。

国立商店のおやすみの日にiPadを持ち出すための小型ショルダーバッグ

まづ、肝心のiPadを入れた感じは、大変によい。
これまで、iPadを持ち出さうといろいろなかばんに入れてみたが、なんとなく重たいのだつた。
まあ、iPad自体、そんなに軽いものではないと思つてゐるので、仕方がないかなーとあきらめてゐた。
しかし、このかばんに入れると、iPadはすつきりおさまるし、あまり重たさを感じない。おそらく、その他の荷物をつめこんだりしなければ、かなり軽快に外歩きできるんぢやあるまいか。
そんな気がする。

ところで、職場にはiPadを持ち込んではいけないことになつてゐる。
仕方がないので平日はiPad以外のものをつめて出勤してゐる。
伸縮性の乏しい素材なので、必然的にまちの幅以上のものは入れられない。
それでもかなりの量の荷物が入る。
メインコンパートメントの中はiPadを入れる大きなポケットと、反対側に真ん中でしきられたポケットがふたつある。前面のふたつの大きなポケットにそれぞれひとつずつ小さいポケットがついてゐる。
もう少しこまかく仕切りがほしいやうな気がするが、使つてみるとこれで十分な気がする。
中で荷物がごちやごちやになつたりしないし、ほしいものがすつと出てくる。多分、A4サイズの書類を横にしてゐられるくらゐの深さといふところがいいのだらうと思はれる。

国立商店のおやすみの日にiPadを持ち出すための小型ショルダーバッグ

内部は赤で、中にいれたものが見やすい。
普段から、黒いかばんを持つことを考へてなるべく明るい色の小物を持つやうにしてゐるのだが、さういふ気遣ひは不要かと思ふ。

最初肩にかけたときに、荷物の入れ過ぎのせゐもあつてかかばんにひつぱられる感覚があつたが、ストラップの長さを調整したので、今は問題なくなつてゐる。

ひとつ気になるのは、荷物の入つたままのかばんを置いた時に、前面側に倒れがちなことか。前面のポケットに重たいものが入つてゐると、当然かばんは立たずにポケット側に倒れるやうになる。当然のことだけどね。

そんなわけで、この週末はiPadを入れて外出しやうかなあと思つてゐる。
楽しみ楽しみ。

Thursday, 16 June 2011

世界をこの手に

世界征服。
めんどくさいからそんなことはしたくはない。
だいたい、世界征服を企むやうな人つて、いろいろ考へていろいろ手を尽し、いろいろ気を配つてるよね。
そんなまめなことができたらとつくにやつてるわ。
♯え?

そんなやつがれが、来年のWorld Domination Summitの早期登録がはじまつたら即連絡をもらへるやうメールアドレスを登録した、といふのは、これはもう気の迷ひでしかあるまい。

ま、とりあへず情報だけはもらはうかな、といふ、かるい気持ちで登録した、といつたところか。

開催地はオレゴン州ポートランド。来月Sock Summitが開かれるのと同じ地だ。なんとなく、いいところつぽい。ポートランドといふと、ポートランド・トレイルブレイザーズなんかを思ひ出したりする。といふよりは、正直それしか思ひ出さないかも。

Sock Summitにさへ行かないのに、World Domination Summit?

あり得ん。

だが、ときに人間はありえないことを成し遂げたりもするのである。

あくまでも「ときに」だがね。

Wednesday, 15 June 2011

ふだん使ふ言語は?

南條竹則の「人生はうしろ向きに」に、こんな一文がある。

わが国民は英語を日常に使う上流階級と、ふだんは日本語で生活し、職場やあらたまった席では英語を使わされる下層階級とにわかれよう。

ここで、「日本はいつでもさうだつたではないか。過去には公には漢語を使つてきた。それが英語になつただけの話だらう」といふ点については、述べない。

中学時代の友人が、都内の有名私立大学に進学したときのことを思ひ出す。
学友には、普通に英語を解する人が多い。とくに、幼稚舎から通つてゐるやうな人は、まづまちがひなく母国語のやうに英語を使ひこなす、と。

この友人は、高校時代に一年間米国に留学してゐた。ご両親とも多少のおつきあひがあるが、どちらも英語が堪能であつた。

なるほど、やはりそれなりの家の子どもは英語なんてあたりまへに話すのだなあ。
そのとき、さう思つた。

残念ながら我が家で一番英語ができるのはやつがれで、といふよりは、ほかに英語を解すものもゐなければ、そもそも勉強してみやうと思ふものもゐないといふ家庭に育つたやつがれは、まちがひなく「ふだんは日本語で生活し、職場やあらたまった席では英語を使わされる」下級階層に属する。
そもそも、英語を使はされたりしないし。

まだ時代はそこまできてゐない?

いや、それは単に気がついてゐないだけなのではあるまいか。
下々のものにはうかがひしれない世界が、すでにあるのではないか。
そんな気がしてならない。

Tuesday, 14 June 2011

Crochet Mojo Part 2

そんなわけで、かぎ針編みではこんなものも編んだ。

Black Chic Scarf

上品なレースの物語」に掲載されてゐる。指定とほりダルマの絹のレース糸の黒を4号レース針で編んだ。
基本的にはネット編みのくり返しだが、編み進むごとにピコットが増えてどうにも進まなくなること幾度か。
こま編みに編みつける形のピコットならいいんだが、くさり編みに編みつけるのは苦手なんだよねえ。
今回、本に載つてゐるとほりに針を入れて編んでみた。いつものピコより形がきれいにおさまつたかも。

絹のレース糸を使ふのははじめてではないはずなのだが、編んでゐてなんだか新鮮だつた。
絹のきゆつきゆつとした感触とともに、編んでるとどんどん編み目がきつくなつていくのだ。
指定のゲージよりきつくなつてしまつたけれども、まあ、サイズが云々するものでもないので、よしとしたい。

絹の糸で編んだものだが、本ではカジュアルな装ひにあはせてゐる。これがなんとなくいい感じなんだなあ。

ところで、最近のあみものの本にはかういふ細長いマフラーといふかスカーフがよく掲載されてゐる。職場で聞いたところ、今年の流行なのらしい。今のところ、街中でこんなのをしてゐる人を見かけたことはないが、まあでも、新刊でよく見かけるといふことは、なにかしら流行と関はりがあるのだらう。

まあでも、この夏は節電節電で暑いはずなので、しばらくこんなものを身につけることはないと思ふがな。

Monday, 13 June 2011

Crochet Mojo Part 1

只今空前のマイブームはタティングレースで、「空前の」といひながら、これで何度目かわからないくらゐのアレなわけだが。
そのちよつと前は空前のかぎ針編みモードだつた。
そんなときに編んだのがこれ。

Pineapple Lace Scarf

毛糸だま No.150 (2011夏号)」に掲載されてゐたもので、針は指定とほり0号、糸はエミーグランデだが、雑誌では紺色だつた。まちつと明るい色を選んでみた。
真ん中から編み初めて端までいつたらまた真ん中に戻つて逆方向に編み進むタイプ。パイナップル編みをするだけだが、奇数段の模様なので裏表の二種類を交互に編んでいく感じ。でも一段の編み目も少ないし、すぐ覚えられる。

正直、こんな細くて長いマフラー(もしくはスカーフ)なんてなにに使ふんだらう、と、思つてゐた。
でも編みたくて編んでしまつた。
かういふことはままある。
使ふ予定もないし、とても自分には似合はないと思ひつつ編んでしまふ。
そんなことばかりだ。

これもさうなるかなあと思つたが、五月六月のすこし肌寒い日に首に巻いてゐると、多少ちがふ気がした。
まあ、どちらかといふと、防寒用といふよりは見栄え用な気もしないではないが、気にしない気にしない。
編んでゐるとき楽しければいいのである。

さうさう、今回はTulipのかぎ針をはじめて使つてみた。
これまでほとんどクロバーのペン-Eばかり使つてゐたけれど、クッション部分の劣化の激しいのが気になつてゐた。
Tulipのレース針も悪くないな。いい感じに編めたと思ふ。

Sunday, 12 June 2011

三年ぶりの邂逅

我ながら大げさな、と思はないでもないが、三年前に作つたモチーフをまた作つてみた。
モチーフはKersti AnearのWebサイトにあつたGenevieve。現在はWeb上にはないやうだ。

Tatted Motifs

左が三年前に作つたモチーフ。オリムパス金票40番を使つた。このときに、「かなりデカいなー」と思つた。パターンを見たら、80番を使ふことになつてゐた。少なくともさう記憶してゐる。
右が昨日作つたモチーフ。DMCのスペシャルダンテルで作つた。思つたより大きくできた。

80番を使ふのは実は久しぶりで、ここのところダルマの紫野や葵、オリムパスの40番にLisbeth #20か#40ばかりを使つてゐる。
そこがいきなり80番だ。

以前は、それなりに80番とか70番、100番を使つてゐた時期もあつた。
あれは、なんだつたんだらう……
今となつては、もう、80番なんて、細すぎて、まつたくうまく扱へなくなつてしまつた。
その証拠に、このモチーフを作つたらすつかり疲れ切つてしまつたくらゐだ。

根気がないのである。

ずいぶん長いこと、自分にないのは「集中力」だと思つてゐた。
さうではないことを羽生善治の「40歳からの適応力」を読んで知つた。

おそらく、集中力はある。人並みか、まあちよつと足りないくらゐはある。
圧倒的にないのは、根気。それだ。

この週末は、スプリットリングの中にビーズを入れる方法をずつと練習しやうとしてゐて、今日の夕方になつてやつと挑戦してみたのだが、その一方で、かういふなんとなく「タティングレースつぽい」モチーフを作るといふのも、また楽しからずや、といつたところか。

ちなみに三年前に撮つた写真はこちら。

Tatted Motif and Bookmark

Saturday, 11 June 2011

7notes mini を使ふ

7notes miniを入れてみた。
iPadでは7notesを使つてゐる。ただしやつがれはATOK信者ではない。ATOKについてはどちらかといふと懐疑的である。たとへば、MacをはじめiPhoneやiPadでは、「おうぎし」を「王羲之」、「しょかつこうめい」を「諸葛孔明」と変換してくれるが、LifetouchNOTEでは、「おうぎし」はおろか「しょかつこうめい」でさヘ漢字一字単位に分割しなければ変換できないからである。ゆゑに、ATOKをもちあげる向きは、単にATOKに慣れてゐるだけのことなのではないかと思つてゐる。

それはさておき。

そんなわけで、7notes miniを購入したわけは、7notesが氣に入つてゐるから。多少、起動に時間がかかるとか、書式を決めるところからはじまるとか、ひつかかるところもないではないが、とにかく手書文字の変換効率がすばらしい。
かな入力で、しかもかういふかな遺ひをしてゐると、iPadでの入力はかなりstressfulである。基本、iPadで文字入力する場合はローマ字入力の上、ー々現代かな遺ひで打つては、打ちなほすからだ。
それが7notesだと、ほぼ書いたまま入力できる。
誤変換のせゐで苛々することもないとはいはないが、ローマ字入力かつ打ちなほしとどちらがましかと問はれたら……うーん、時と場合による、かな。
いづれにしても、7notesでの文字入力は楽しい。だつたら7notes miniも、いいのではないか。
さう思つた。

使つてみた印象は、といふと、7notesよりも変換効率はいい感じがする。iPadのときはスタイラスで入力してゐるが、iPhoneでは指先を使ふ。それでこの変換率といふのがすばらしい。

iPhoneにはiPadとちがつてフリック入力といふすぐれた入力方法がある。正直、iPhoneを使ふことにしたのは、フリック入力があつたからといつても過言ではない。
そのフリック入力と7notes miniと、どちらを選ぶか、ときかれると……少々迷ふが、やはりこれもケースバイケースといふところか。

7notes miniには、TwitterやFacebookへ入力した内容を送る機能もあるし、e-mail送信もできるやうだ。
まづはいろいろやつてみたい。

といふわけで、これは全部7notes miniで入力してみた。

Friday, 10 June 2011

ちよこちよこ作る

すでに旧聞に属するにもほどがある話だが、はじめて日本ホビーショーに行つてきた。
企業にとつては新商品披露の場なんだなー、と思つた。

そんなわけで、タティングレースの新刊もここで買ひ求めた。

まづは「これならわかるタティングレースの本」。著者がその場にゐて、サインもしてもらへた。

この本に使はれてゐるのはエミーグランデのみ。まあ、ハープとかいろいろないわけではないが、エミーグランデだけ。いつそ潔い。

だが、手元にエミーグランデがあるわけではないので、シャトルに巻いてあつたLisbeth #40で作つたのがハートのモチーフ。

Tatted Heart Motif

本ではこれをいくつかつないでドイリーにしてゐた。
なるほど、太い糸で作つた方が可愛いかも? そんな気もしないでもない。
藤重すみといへば、ちよこつとした花とか虫とか小動物がトレードマークな気がしてゐたが、この本にはさうしたものはそんなにないやうな気がする。花はいくつかあるかな。
今年の流行(と職場で聞いた)細長いマフラーのやうな作品もある。でも、エミーグランデであのサイズだからなあ。金票40番とかで作つたら細すぎてお話にならないかもしれない。

はじめてのタティングレース」も買つた。

作つたのは、マルシェバッグ。

Tatted Marche Bag

本ではダルマの紫野を使ふやう書いてあるが、これもまたシャトルに巻いてあつた糸で作つてしまつた。本ではマルシェバッグらしい生成りや茶色で作つてあつて、そちらの方が断然可愛い気がする。
しかし……これ、作つたはいいけど、なににするんだ?

糸も買つた。ダルマの紫野と葵も思はず買つてしまつたが、それはまた別の機会に。
大黒絲業で売られてゐたシルクレース糸をさんざん悩んで買つてきた。悩んだのはどの色にするかで、買ふこと自体は躊躇しなかつた。

ほとんど黒のやうな焦げ茶色に、深緑色のビーズをあはせてみた。ビーズは去年の暮れに京都の貴和で買つたトーホーのスリーカットビーズCR508。
綿の糸と比べたら扱ひづらいかもしれないが、絹穴糸に比べたらとても結びやすい。特に、リングなどで糸を引くときのなめらかさにはうつとりしてしまつた。
スティッチも心持ちきれいな感じがする。
この糸の問題は、周囲に販売してゐる店がない、といふことか。

すこし前まではとりつかれたやうにかぎ針編みばかりしてゐたが、今はタティングレースにうつつてゐるかも。家にあるレース糸が減らないんだよね……なんとかしたい。

なんとかしたいのはレース糸ばかりでもないのだが。

Wednesday, 01 June 2011

5月の読書メーター


読んだ本の数:7冊
読んだページ数:1502ページ

ステキ文具 (ベストスーパーグッズシリーズ・98)ステキ文具 (ベストスーパーグッズシリーズ・98)
あらためて「大人かわいい」は苦手なんだなと認識。どこが「大人」なのかよくわからないのだ。単に「かわいい」ぢやいけないのかな。といふのは、まあ、この本に限らないことだけれども。 「大人かわいい」のが好みの人にはお勧めなのかもしれない。
読了日:05月06日 著者:
人生はうしろ向きに (集英社新書)人生はうしろ向きに (集英社新書)
うしろ向きだと世間との折り合ひがむづかしいんだがなあ。その件については触れられてゐない。著者の言である「不健康という贅沢が許されるのは自由人」にならへば、「人生うしろ向きといふ贅沢が許されるのは自由人」とでも云ふべきか。
読了日:05月10日 著者:南條 竹則
完本・文語文 (文春文庫)完本・文語文 (文春文庫)
読了日:05月23日 著者:山本 夏彦
マイ仏教 (新潮新書)マイ仏教 (新潮新書)
「自分なくし」、かー。 残業代出ないのに残業三昧になつても「そこがいいんぢやない!」つて云へるかな。「不安タスティック!」つて云へるだらうか。「でも、やるんだよ」とは云へないなあ……。やるけど。
読了日:05月24日 著者:みうらじゅん
ジーヴズの事件簿―才智縦横の巻 (文春文庫)ジーヴズの事件簿―才智縦横の巻 (文春文庫)
ジーヴスの返答が時折気にかかる。「ここはほんたうに「さようでございます」でいいのか」「ここで「よろしゅうございます」は妙ぢやあるまいか」とか。でもまあ原書にあたるほどのことではないかな。
読了日:05月26日 著者:P.G. ウッドハウス
40歳からの適応力 (扶桑社新書)40歳からの適応力 (扶桑社新書)
「無理にプラス思考を続けていくのは明らかにマイナス思考です。」 羽生善治にさう云はれると救はれるなあ。
読了日:05月27日 著者:羽生 善治
一番やさしくNLPのことがわかる本一番やさしくNLPのことがわかる本
いつたいどんな宗教の話だらうと思ひ手に取つてみた。実践できさうなこともあるけど、タイムラインとか、どうなんだらう。 イヤな思ひ出、悲しい思ひ出も等しく「思ひ出」だと思ふがなあ。まあ、全部が全部ないことにしなくてもいいんだけどさ。
読了日:05月31日 著者:浦 登記

読書メーター

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