月の神
太陽神は男で月の神は女。んで兄妹。
といふのが、よくある設定(?)な気がするが。
本邦では逆。
といふわけかどうかはわからないが、なんとなく月の神は男なんぢやないか、或は月の前半と後半で男女入れ替はるんちやふか、といふ気がしないでもない。
もとい。
やつてきました。
Pen and Messageオリジナル萬年筆、Seleneが。
Webサイトで見てゐて気になつてゐたのだが、AuroraのLunaを店頭で見たところ、白い部分が黒い部分に負けてゐて、灰色がかつて見えたのも気になつてゐた。Seleneは写真で見たところ、大丈夫さうだけど。
といふわけで、五月末に松竹座へ行つたをりに、友人と神戸旅行をすることになつて、元町のPen and Messageにお邪魔して実物を拝見してきた。
帰宅後、予約をして、それから四ヶ月半くらゐか。
こんな箱に入つてやつてきた。
元になる萬年筆はイタリアはマーレン社のものといふことである。
外箱をとるとこんな感じ。
ちよつと渋めの宝石箱かオルゴールかといつた箱を開けると、そこに月の神が鎮座ましましてゐる。
中字にしたのは、試し書きをさせてもらつたときに、これくらゐがちやうどいいかと思つたからだ。細字は細字好きの自分から見ても細すぎる気がしたし、普段使つてるのがそれくらゐの細さのペンばかりだつたから、といふのもある。
実は、普段使つてるペンと同じくらゐの太さの字の書けるペンの方が使用率は高くなるんだけどね。でも、その時は中字でも普段使つてゐる細字とさう変はらない気がしたのだつた。
といふわけで、実際に書いてみたら予想してゐたよりちよつと太いかな、といふ気がしたが、字を縦書きにしてみたらとてもしつくり来た。横書きよりも縦書き。そんな気がする。といふか、まあ、縦書きの方が好きなんだな。
Seleneは白い部分がアイヴォリーといふか、クリーム色がかつてゐて、ゆゑに黒い部分に負けてゐない。黒い糸に白いビーズをとほすとビーズが灰色に見えるやうになつてしまふが、クリーム色や象牙色のビーズをとほせば白く見えるやうになる。これも、Seleneを買はうと決めた要因のひとつ。
金具の部分が銀色といふのも月らしくていい。見てゐるだけでうつとり。
まあ、写真はブレてゐて、アレだが……。
ル・ボナーのピッコロに入れる予定のメモ用品。
どうしやうか迷つたが、カンダミサコ作の専用ペンシースも買つてしまつた。カンダミサコの作品を買ふのははじめて。ちよつとしたところに工夫があつたりして、ぐつときてしまつた。
うーん、なぜだらう、よく使用する萬年筆はいづれも旧枢軸国のものばかりだ。写真左は中屋万年筆のピッコロ十角軸をおさめたペンケース。普段はこれとモンブランの146、ペリカンのスーベレーン各種、LAMYのサファリ、デルタのドルチェ・ヴィータ。これに最近はPILOTのELABOが加はる。
イギリスとかフランスのペンも持つてゐるが、今は洗はれて出番を待つのみ、といつた感じだ。
なんとなく、意識的にさうしてゐる気もしないではないが、しかし、書きやすければ、あるいは好みに合へば、どこの製品だらうとこだはりなく使ひつづけるものかと思ふ。
なんとなく、こんなところにも同盟を組んだ同士の類似点が潜んでゐるのかもしれない、と思ふ秋のゆふぐれ。
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