ル・ボナーのピッコロを購入した。
だいぶ悩んだ後のことだ。
ピッコロは、おそらくはこぶりのセカンドバッグといつた位置づけなのだらう。
ひよんなことから知つた(たぶん、発言小町で目にしたのだと思ふ)のだが、セカンドバッグを持つてゐる男の人はもてないのださうである。
えー、ほんとかなあ?
だつて、ポケットを膨らませてゐるよりセカンドバッグを持つた方がよほどスマートぢやない。
なんでだらうなあ、怖いなあ。
と、稲川淳二の真似をする太田光みたやうなことを思はず書いてしまつたが、実際にわからないのである。
なぜセカンドバッグがだめなのか。
セカンドバッグは、かなり昔から気になつてゐた。
中学生くらゐのころだつたらうか、セールで投げ売り状態のセカンドバッグを手に入れて使つてゐたこともある。
自分の使ひ方ではセカンドバッグは小さすぎた。その上、持ち手のないことから取り落としやすく、自然と使はなくなつた。
取り落としがちだつたのは、まあ、自分が粗忽だからだと思ふが。
もてるかどうかが死活問題の独身ならともかく、もう伴侶もゐて、こどもも大きくなつたやうな大人なら、セカンドバッグのひとつも持ち歩いてもいいんぢやないか。
さうも思ふが、どうやらその伴侶が相方のセカンドバッグを持つを認めたくないのださうである。
むづかしいなあ。
いづれにせよ、大きめの鞄を持ち歩く向きには、鞄の中を整理するためにちよつとした間仕切り代はりになる入れ物が必要だつたりする。最近は「バッグ・イン・バッグ」などとて売られてゐるものもある。自分の用途にあつたものを選べば、かなり便利に使へるものだ。現在、しじみ袋と無印良品のバッグ・イン・バッグを使つてゐるが、すこぶるよい。職場のお手洗ひにはハンカチの類さへおけるやうな場所がなくて、したがつてさうした小物を入れて持ち歩ける手提げが必要なのだが、しじみ袋なんか財布とハンカチと携帯電話やあとちよつとしたものを入れて持ち歩くのにまさにうつてつけだつたりする。
そんなわけで、ピッコロは必要ない。
さう思つてゐたのだが。
ル・ボナーのweblogで見ると、なんだかよさげなんだよなあ。
ル・ボナーのパパスといふ鞄の中におさまつてゐるピッコロの感じとか、いろんなものを納めた状態のピッコロの感じとか、どれもいちいちいい。
さういへば、もうすぐselenaも来るし(これは来月半ばくらゐには届く予定)、さうしたら手帳とselena、あとティッシュケースとかなんとかさうしたものを入れて、ピッコロを持ち歩けたら。
さう思つた。
といふわけで、ワイン色のブッテーロのピッコロを購入した。
今はselena待ちで、ティッシュケースと紙のおしぼり、あとタティングレースのお道具の入つたがま口とメモ帳と2009年のSchott's Miscelleneasを入れてゐる。鞄をかへても必要なものばかりと思つてゐる。
革については、なんでシュランケンカーフとかにしておかなかつたかなあ、と、ちよつとばかり後悔するほど、傷がついてゐる。
でも、仕事に疲れたときなどに、乾いた手ぬぐひで磨いてゐるせゐか、だんだん色に深みがでてきた。
ル・ボナーでは、ブッテーロなどのタンニンなめしの革は、水拭きして後に乾拭きするといい、とある。革用のクリームなどはかへつて革によくない、とも聞いた。
さうなのかー。
まあ、世の中、質のよい革ばかりとも限らないわけで、さうしたものにはクリームとかも必要なのだらう。またいい革を使つてゐても経年変化や使ひ方が悪かつたからとかで、クリームを必要とする場合もあるのかもしれない。
すなほに一番最初はかたくしぼつた手ぬぐひで水拭きして、乾いてから乾拭きした。
今はとくに汚れがないやうなので、乾拭きだけしてゐる。
とはいへ、自分にはブッテーロは無理だつたかなあ。
「革を育てる」とか、ちよつと自分には無理つぽい。
と思ひつつ、今日もselenaのやつてくる日を夢見て、せつせとピッコロを磨いてゐる。
ちなみにこれが買つた直後。
そして、これが最近撮つた写真。ほぼ同じ状況で撮つてゐるが、iPhoneが3Gから4になつてるからなあ……。
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