黒と臙脂と伝統柄
萬年筆が増えてくると困るのがどうやつて持ち運ぶか、といふことになる。
すこし増えたときに、ペリカンの三本用ペンケースを買つたが、そんなことでは全然間に合わなくなつて久しい。
そんな時に、こんなエントリに出会つた。
さうか、手ぬぐひか。
だつたら手持ちに山とあるぢやん。
しかし、そこからちよつと時間がかかつた。
手ぬぐひは、使ひこむとやはらかくなつてくる。
何度か洗つてふんはりとした手触りの手ぬぐひは、実に最高である。
萬年筆を包むにはさうしたやはらかな手ぬぐひがいいやうな気がした。
それから模様。
手ぬぐひは、といふか、手持ちの手ぬぐひは、淡い色のものが多いやうな気がする。しかも青系。
萬年筆は濃い色、特に黒が多いので、淡い色とあふかもしれない。
でも、それでは手ぬぐひの模様が負けてしまふ可能性もある。
といふわけで、吟味に吟味を重ねて(?)選んだのが、これ。
かまわぬの梅鉢である。
今年明けてから何度か使つてきたので、手触りはふんはりしてゐる。切りつぱなしの端もいい具合に短いフリンジ状態だ。
そして、この臙脂色がなんとも黒い萬年筆に似合ふのである。
うーん、伝統柄がいいのかもしれないなあ。
そのときの気分で変へられるのも手ぬぐひ巻のいいところ。
でもやつぱりこの梅鉢が一番出番が多い。
現在はパイロットのCUSTOM 742とモンテグラッパのピッコラを包んで持ち歩いてゐる。
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