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Saturday, 10 February 2007

読まう読まうもつと読まう

昨日のことである。

アート・バックウォルドについて書かうと思つてゐた。文章はかんたんに読みやすく書けといふ御時世にweb上でsatireは生き残れるのか、生き残るとしてどのやうな形式で生き残るのか、やはりprofessionalでないとsatireは書けないかとか、愚にもつかぬことを書くつもりだつた。

そんなとき、ふと「さういへば、カート・ヴォネガットでも読みなほすかなぁ」といふ気になつて、なんの気なしにwebで検索をかけたら。
Wikipediaのヴォネガットの項目に、没日が入つてゐるではないか。
「あれ、もう故人だつたか」とよくよくみれば、なんと日付は2007/2/7になつてゐる。
めりけんで一昨日なら本邦では昨日だらうと、朝日讀賣毎日で検索したがなにも引つかかつてはこない。Yahoo!、Googleでも同じこと。本邦のWikipediaには最期の日の日付はない。
Findoryもダメ、Washington Post、USA Today、CNN、New York Times、いづれも検索不能である。

Wikipediaの該当ページを再読み込みしたら、生年だけになつた。
あー驚いた。
#牧伸二した。

そんなわけで今日の誓ひ。
ヴォネガットを読みなほさう。

ヴォネガットの名を最初に知つたのは、三原順の「はみだしつ子」だつた。登場人物のひとり(「はみだしつ子」を御存知の向きのために。グレアムである)が、最近読んだ本の解説について言及する。「ローズウォーターさん あなたに神のお恵みを」で作者カート・ヴォネガットJr.はかう云つてゐる。「人間はなにもすることがないときに、泣くか笑ふかする」と。

といふわけで、はじめて読んだヴォネガットの本は「ローズウォーターさん あなたに神のお恵みを」である。
「プレイヤーピアノ」と「チャンピオンの朝食」は原書も読んだなあ。
特に文学好きといふわけではないのだが、ヴォネガットは(本人の意向はともかく)ハヤカワSF文庫に入つてゐたといふのが大きい。
イサカとかスケネクタディとか行つたこともないのに耳にするたびなんだかなつかしい気がするのもヴォネガットの影響だ。

早速、本棚からヴォネガットを発掘。かうしてみると、結構図書館で借りて読んだ本が多いらしく、手元にあるのは「ローズウォーターさん……」と「プレイヤーピアノ」だけだつた。
翻訳しか読んだことのないの中から二冊ほど選んでamazonで原書を購入。

今Jasper FfordeのThe Nursery Crimesを読んでゐるところなので、並行してすこしずつ読んでいくつもり。

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Comments

け、健在ですよね(どきどき)。

ちょっとシンクロしたようで嬉しいのですが、私も先日ヴォネガットを衝動買いしました。概して「最後の作品」というのに弱くて結局『タイムクエイク』を最後まで読めていないのですが(ああキルゴア・トラウトは幸せになれたのでしょうか)、棚には未読のA Man Without a Countryなんかも並んでいましたね。筆折ってないじゃん。そちらと迷ったのですが、結局Cat's Cradleを読み返すことに。今度こそボコノン教徒になろうと思ってます。

amazon見てみたらデビュー作をネタにした英語教材も出てるみたいですね。欲しいかも。

健在……だと思いますよ。お騒がせしてしまったか知らん。すみません。
シンクロ、光栄ですわ。

「タイムクエイク」はまだ手にもしていません。どうもやっぱりほとんどは図書館で借りて読んだようなんですよ。長いこと図書館に行ってないからでしょう、「タイムクエイク」を手にしてないのは。キルゴア・トラウトの行末が書かれているなら読まねば。幸せになったキルゴア・トラウトってちょっと想像の外かもしれません。

"A Man Without A Country"はもしかしたらエッセイでしょうか。フィクションはもう書かないことにしたけど、ノンフィクションは書いているっぽいですね。
ヴォネガットを題材にした英語教材……欲しいかも。

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