世の中捨てたもんぢやないのかも
かばん好きのやつがれが、つねづね気にしてゐることがある。
世の中の女性のかばんはあまりにも無防備すぎないだらうか。
通勤途中のバスや電車であたりを見回すに、女性のかばんはふたの開いたままのものが多い。トートバッグといふのだらうか、せいぜいかばんの口の真ん中にひとつマグネットかなにかのスナップがあるだけで、あとはひらいたまんまだ。こぶりなものだと中身がすべて見渡せてしまふものもある。「あ、あそこにあるのが財布だな」みたやうな感じ。ちよつと手先の器用な人なら混雑した電車の中だつたら財布のひとつもすれるのではないか。そんな気がする。
だがそのわりにはさうしたかばんを持ち歩いてゐる女性が多過ぎる。
きつとやつがれの取り越し苦労なのだらうと思つてゐたらさにあらず。
ある時疑問に思つてさういふかばんを持つてゐる人にきいてみたら、なんと財布をすられたことがあるといふのである。
その女性は、すられたことがあるにも関はらず、さういふかばんを持ち歩いてゐる。
といふことは、世の女性の多くはすられてもなほ、さうしたかばんを使つてゐるといふことなのか。
むー、なんだか納得いかん。
ここはやはり、「それでもすられたことのない女性の方が多い」と考へたい。
きつと、まだまだ世の中捨てたもんぢやないのだ。
人の財布が目の前にあり、すつてもわからないやうな状況にあつても、他人のものに手を出す人なんてさうさうゐないのだ。
さう思ひたい。
さう思はせてくれよ。
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