時を持ち歩く
最近時計を買つた。
テガッキーを手にいれてからといふもの、長いこと腕時計とはご無沙汰だつた。
元々腕時計はあまり好きではなかつた。
例外は小学校の入学祝ひの時に祖父からもらつた腕時計で、これは銀色のフレームに白地に黒の実にシンプルなもので、大層やつがれの気に入つた。元からついてゐたバンドがきれてしまつても、つけかへて使つてゐた。小学生が腕時計をすることはほとんどなかつたせゐか、はたまたものがよかつたのか、この時計、十有余年はやつがれとともにあつた。
さて、これが使へなくなり、テガッキーといふ時計代はりを入手すると、自然と腕時計はしなくなつてゐた。
腕時計は実用品だが、「これ、いいっっ」と思ふと実に法外な値がついてゐたりする。すなはち、実用品でありながら趣味の品でもあるわけだ。
そんなわけで、ずつと携帯電話やPHS を腕時計代はりにしてゐたのだが。
これを買つてしまつたのである。
モンディーンのラッキーチャーム。
銀のフレームに白地に黒。ちよつぴり赤のアクセント、である。
もともとモンディーンの時計にはとても惹かれてゐて、懐中時計やナース時計みたやうなのがほしいなと思つてゐた。
しかし懐中時計をふところから取り出すなら携帯電話やPHSとかはらない。
この時計は首から下げたり腕時計にしたり、あるいは自分の好きな場所に下げたりできる。しかも持ち上げた時に正しい位置で見られるといふナース時計みたやうなところもある。
実は時計をもたない生活といふのはいいな、と思つてゐた。
職場ではPCに向かつてゐるから時間はそれでわかるし、そもそも職場内で移動する時は自分の時計を見てゐてもダメで、職場にある掛け時計を基準にした方がいいことが多い。
バスや電車は家を時間通りに出ればいいことだ。
だが、時計をもつやうになつて、ふしぎと安心できる場面が多いことにも気がついた。
たとへばバスや電車は確かに時間通りに家をでればいいだけのことだつたりはするわけだが、なにかの拍子に遅れたりするし。
職場には時計のない部屋もあるし。
ひとまづこれでしばらくいくつもり。
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