緑の誘惑
東京で用事があつたので。
午後は半休取つて上京した。
そして手にしたのがこれである。
以前から、「ペリカンのスーベレーンかアウロラのオプティマがほしい」とここにも書いてゐた。
そんなわけで、書斎館に趣いた。
行くのははじめてだつたが、サイトにある地図のとほりに歩いてゐたらきちんと着いた。
ちやうど雨もやまうかといつたころだつた。
いや〜、話には聞いてゐたけれど、ほんとにものすごい数のペン(萬年筆をはじめとしてボールペンやシャープペンシルなどなど)が展示されてゐる。
♯実はガラスペンに惹かれたといふのは内緒。
表参道あたりを散策する際、ふらつと冷やかしに立ち寄つてみたいなあ。まあ表参道なんて絶対散策しないと思ふけど。
アンティークなども飾つてあるせゐか、照明がかなり落としてある。
何度も何度もくりかへしくりかへしペンを眺めた後、お店の人に「ペリカンのスーベレーンかアウロラのオプティマがほしい」旨を伝へた。
すると机の前に案内されて、試し書きをすることになつた。
紙はざらつとしたものとつるつるしたものと二種類出てくる。ここに用意してもらつたペンで字を書いていく。
最初に渡されたのはオプティマの M だつた。
これが、実にすばらしかつた。
お店で二年ほど使ひ込んだものだといふ。
書き味がやはらかく、もうたまらないといつた感じだつた。
お店の人の話だと、アウロラはどちらかといふとペン先が硬いのださうだが。
使ひ込んで行くうちに、だんだん自分好みになつていくのだといふ。
この時点で、既にやつがれの心は決まつてゐたといつていい。
スーベレーンにも惹かれなかつたといつたらウソになるが。
試し書きさせてもらつた中でも一番書き味の硬い F のペン先を選んだ。
軸は緑色がよかつたので、ペン先を取り替へてもらつた。
インキはさんざん悩んだ結果、ウォーターマンのブルーブラックにした。
それと、ゆくゆくは「緑色のペンに紫のインキ」を実現したいので、Private Reserve の Purple Haze も購入した。
書斎館オリジナルのペンケースももらつて、なんだかもうにこにこで表参道を後にした。
ところで家に帰つてきて数年使つてゐる萬年筆で字を書いてみたところ。
ああ、こ奴もちやんとやはらかい書き味がするではないか。
今までまつたく無意識に使つてゐたのだが、なんともいい感じに自分好みになつてゐるらしい。
ひよつとしたら長生きするのも悪くないかもしれない。
そんな気の秋のゆふぐれ。
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今、東京で行って観たいのがヒルズよりも書斎館
いい雰囲気なんだろーなー
羽田ターミナルの中の店でも充分満足しちゃいましたよ
しかしいい写真ですねぇ
MACの上に万年筆って…趣味、ここに極まれり、といった感じがします
Posted by: 章仁 | Wednesday, 13 July 2005 16:27
遅くなつてしまつて申し訳ありません。
羽田ターミナルのお店、一度行つてみたいなあとつねづね思つております。
表参道って今ひとつ仕事に関わりがないところなのでちょっと行きづらいですね。書斎館は見るだけでも十分楽しめるお店なので時間がある時に行きたいと思いますしねえ……。
写真についてもコメントいただきありがとうございます。
白に映えるか知らんと思っただけでしたが、仰る通り、「趣味」の出た写真になってますね。
Posted by: 雅亮 | Sunday, 07 August 2005 12:32