World Wide KIP Day にかこつけて
2005年6月11日は世界的に KIP、すなはち "Knit In Public" の日である。
もし「2005年6月11日」さんがゐたら、「ぼくが? どうして?」ときくだらう。
でもやつがれは「あたしがさう決めたの」なんて云ひはしない。
こちらの方が決めたらしい。
ちなみに「KIP」とは、えうするに外出先で編物をすることである。外出先といつてもともだちの家とか実家とかではいけない。バスや電車、駅や空港、喫茶店の中など公共の場や見ず知らずの人がゐるところで編むことをさす。
平日ほとんど編む時間が取れないので、ほぼ日常的に「KIP」を行つてゐるやつがれだ。
たまの土日はのんびり家で編める貴重な日である。
しかも外は生憎の雨。
だが、意を決して出かけた。
現在行きつけの喫茶店などないので、かねてから目をつけてゐた店に行つてみた。
いつもこの店の前を通るときは夜なのだが、どこからどう見ても酒場である。
だが、人伝に昼間は喫茶店なのだと聞いた。
店内は四人がけの卓子が三つほどであとはカウンタ席といふこじんまりとしたところで、落ち着いた照明はあまりあみもの向きとはいへないが、晴れてゐれば陽光のさしこんで明るい店なのだらうといつた感じがした。
あみものもしたけれど、萬年筆とほぼ日手帳も持参してゐたので、つらつらと書き込んでみたりした。
木を使つた調度品の多いところで、なんとなく萬年筆もにつかはしい感じがする。
実は pocketbook さんを拝見してゐてつねづねうらやましかつたのだつた。行きつけの心落ち着く喫茶店でひとり、のんびりと萬年筆のキャップをひねり、ぼんやりと来し方行く末を思ひ一筆したためる。
しかし、高校生の時から気に入つてゐた喫茶店が閉店して以降、さうした店に出会へずにゐた。
今日お邪魔したお店は、夜は酒場だからなあ。いや、お酒もいいけれど、酩酊した状態で過去や未来に思ひを馳せると後で痛い目を見さうな気が……。
今日はお客さんが多くてお店の方とはお話できなかつたが、もしこの次も行くことがあつて、うまく会話がかはせたら、土日に通ふかなあ。
そんなことを考へながらいつものやうに今日の行動記録とこの週末の予定などを書き込んでゐた次第。
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