挑戦者
Cul-de-Sac の後ろ身ごろができあがる。
続いて即左前身ごろに着手。
このヴェスト、元々は Debbie Bliss の MerinoDK を使用することになつてゐる。
weblog では Jaeger の MatchmakerDK を使つてゐる人もゐた。
そして、やつがれが使ふのは ROWAN の DENIM である。
……わかつてゐる。これが危険な賭けであることは百も承知。
なぜか。
ROWAN の DENIM は縮むからである。
したがつて、この綿糸についてゐるラベルには、
「DENIM 用のパターンを使用すること」
と記されてゐる。
DENIM 用のパターンにはあらかじめ縮む分を考慮してデザインしてゐるからだ。
ところで Cul-de-Sac はさうではない。
Cul-de-Sac だけでなく、世の中のおよそほとんど全てのパターンはさうではない。
唯一、ROWAN の DENIM 用のパターンだけがさうなのである。
ROWAN の DENIM では一昨年から毎年一つは作品を完成させてきた。
一昨年はホリデー・ハット。
去年は KABAN。
そして今年は Cul-de-Sac になるといいなあ、と思つてゐる。
ホリデー・ハットも KABAN も、どちらもかぎ針編みである。しかも、ホリデー・ハットは ROWAN の DENIM を使用することを前提としてゐる。
したがつて、棒針編みをするのは今回がはじめてなのだ。
はじめてなんだから、ちやんと ROWAN DENIM 用のパターンを使へよ、とたれしも思ふところだらう。
何を隠さうやつがれだつてさう思ふ。
でも編み始めてしまつたものはもうとめられないのだつた。
一応自分でちぢむ分を計算して編んではゐるのだが……
つてさうでなければ、ROWAN の DENIM つてものすごーく使へない糸のやうに思ふのだがどうか。
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