カネゴンの母
ビーズを編みこんだかぎ針編みのがま口を作つた。
こま編みでぐるぐる輪に編む一般的なものである。
先月とある手芸屋の閉店セールで口金、ビーズとレース糸を購入してあつた。
レース糸と書いたが、使用したのはアンカーの刺繍糸である。段染めの八番。刺繍糸だからだらうか、編地がとてもやはらかい。以前ダルマのスーピマクロシェで編んだ時は編地がものすごくかたくなつた記憶がある。スーピマクロシェはレース糸の中ではやはらかい方だと思ふので、アンカーの刺繍糸はさらにやはらかいといふことだらう。
最初はこのやはらかさが不安だつたが、編み進めていくうちに、だんだん編地がしつかりしてきた。ビーズを編みこんでゐるからだらう。
ビーズは TOHO の丸大。緑がかつた透明のもので、オーロラコーティングのやうなものがほどこしてあるタイプである。糸自体が段染めでありまたその色が気に入つてゐるので、糸の色を生かせるやうなビーズを選んでみた。
糸が結構細いので、丸小ビーズでもいいかもしれない。その方が軽く仕上がるだらうし。
ところで、sotto voce にも書いたのだが、この丸大ビーズ、糸に通してあるもので、六つくらゐの房になつてゐる。元々は一本の糸にビーズがとほしてあるのだから六つも房のある必要はないが、TOHO ビーズの多くはさうなつてゐる。
これが実に煩はしい。
うまく結んである糸をはづせたためしがないのである。
一度だけうまくいつたことがあるが、それ以外の場合は今回のやうに全部ビーズを使ふ場合であつても仕方なく一房ずつ糸を切つて使用してゐる。さうすると、上にも書いたやうにもともと一本の糸にとほしてあるので下手をすると残りのビーズがざああつとこぼれてしまふこともしばしばだ。
……なんでこんな面倒くさいことをするかなあ。TOHO ビーズにも房にしてゐないものもあるのに。
とにかく土曜の朝から血圧の上がること甚だしい。なんとかしてもらひたいものである。
しかし。
まあできあがつてみればちよつといびつなところがまた愛嬌てな感じのがま口ができたのでよしとしたい。
サイズとしてはうちの楓のかばんにいいつてなところだらうか。持ち手、つけよつかな。
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